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オタクの僕に恋愛させようとするのが間違いである。  作者: 3ri
第2章 知られてしまったもの。
9/13

争奪戦VERSUS

 人気の少ないベンチの場所から移動する僕達。

 僕はどこに行こうか何も考えていなかった。


 しかし、反射的にこんな言葉が出てしまう。


「「ゲーセンいこ(う)!!」」


 声がハモった相手はりんちゃんもとい、(かなめ)(りん)だ。


「音ゲーマーは考えることが同じ、か……」

「いいでしょ!!いこいこ!!」

「みんな、それでいいか?」


 愛衣菜と葵は首を縦に振ってくれた。

 そして僕らは2階にあるゲームセンターに向かう。




 ゲームセンターに到着し、真っ先に向かったのは……

 ドンクロもとい、太鼓の玄人コーナーだ。


 何も言わず凛は100円を入れいつも通りガチプレイをしようとしている。


「お、おい、りんちゃん……今日はみんなもいるんだぞ…」

「やりたいものはやりたいもん」

「……仕方ねえなぁ。葵、愛衣菜…僕も1つ、いいかな?」


 僕だってやろうとしてんじゃねえか。

 りんちゃんの隣の台に100円を入れ、僕もいつも通りガチプレイをしようとする。


 すると、葵と愛衣菜も更に隣の台でプレイを始めていた。

 こんなのもアリか…さすが国民的音ゲーだぜ……


 1曲目を終えたところで、僕は何か視線のような、人ごみのような何かを感じたので後ろを振り向く。


 とんでもない数のギャラリーが出来ていた。

 しかし僕の方を見ている人は少なく、皆2曲目をプレイしているりんちゃんの方を見ていた。


 女であんなゴリラなのは珍しいもんなぁ……

 更にショッピングモールと来たもんだからそりゃギャラリーも出来るか……


 りんちゃんのプレイが終わると、観客一同大拍手。

 おおお、という歓声も湧き上がっている。


 すると、背が140位しかないだろう男二人組がりんちゃんに近寄る。


「デカブツってこんな特技あったんだな……」

巨人女(でかおんな)……ドジでバカで何も出来ない奴かと思ってたけど見直したよ……」


 酷すぎるあだ名である。

 りんちゃんはもちろん嫌そうな顔をしていた。


 よし、少し助けてやろうか。


「おいてめえら、その呼び方はねえんじゃねえか?謝ったほうがいいと思うぜ」

「うるせーーデカブツはデカブツだ!!!大体お前こそ誰だよ!!!」

「誰だと思う?」

「さっさと名乗れよ!!!」


 せっかちなヤロー共だ。こんなんじゃ一生彼女出来ないだろうな……


「いいか、よく聞け。僕はシナと呼ばれている………そして……凛は僕の女だ、手を出したら殺す」

「お前のおんなぁ?デカブツもこんな男が趣味なんて、変わったや………うげっ!!」


 僕は今にもスーパーサイ◯人になろうというようなオーラを出していた。


「デカブツ…………?でかおんな……?」

「な、なんだよ!!あいつにはそれがお似合」

「りんちゃんのことかぁぁぁぁぁぁあ!!!!」


 僕は某7球集めるアニメの主人公のようなセリフを口走っていた。

 そうしてガキ2人のポークピッツとタマタマを握り潰し、ガキ2人は大泣きしながらその場から去っていった。


「「うわーーーーーん!!!!!」」

「情けねえ奴らだ……」


 ギャラリーの顔が驚きの表情に変わっていた。

 そりゃそうなるだろうな。


「りんちゃん……大丈夫か?」

「……お兄ちゃん………」

「なんだ?」

「あたし、お兄ちゃんの女なんだね………」

「………へっ?」


 そう言った後、りんちゃんは急に抱きついてきた。


「お兄ちゃんかっこいい………」

「………」


 これ以上何かを言うとめんどくさいことになりそうだったので、僕は素直にりんちゃんを抱きしめてあげた。


 ギャラリーからまた拍手が起こる。

 そこで気づく。ギャラリーに囲まれていた、と。

 お互い気づいたようで、サッと2人は距離を離し、顔を赤くしていた。


「や、やべーーー………」


 僕ら後ろから物凄く冷たい空気を感じ取った。


「凛ちゃんが本命だったんだね……」

「凛の方が……スタイルいいもんね……」


 この2人の視線はヤバイ!!!怖い!!!


「お、おい!!みんなもう行くぞ!!!」


 僕は赤くなっているりんちゃんと青くなっている愛衣菜と葵を半ば強引に人気のいないところに連れていった。




「「話を聞かせてもらうぞ(ましょう)」」

「これは………りんちゃんを助けるためであって、本音では……」

「嘘なの………?」

「あーもうどうすりゃいいんだ!!!ジャガイモ!!」


 ジャガイモ、打開策を教えてくれ……頼む…


 仕方ないなぁ(筆者)


 1.何も言わず皆を抱きしめる

 2.逃げる

 3.僕は3人が好きなんだ!!!だから4Pしてくれ!!と言う

 4.小説自体を終わらせる


 2は僕自身がまたチキンになっちまう。4でもいいが……それは僕が決めることじゃない。そうなると、1か3………どっちも常識的にありえないが……まだ1の方が助け舟はあるッ……!!!


 僕は何も言わず、葵と愛衣菜を抱きしめた。


「僕には決められないよ………」


 りんちゃんが肩を落としそうになったので、すかさずりんちゃんも抱きしめてあげる。


「僕は恋愛素質がないのかもな……」


 それぞれ彼女達の耳元でささやく。


「「「チキン」」」

「うごぁっ!!」


 僕の心に大ダメージ。瀕死状態である。


「僕は傷ついたぜ……」

「本当のことだもん」

「これだけは、ゆずれない」

「お兄ちゃん……しっかりしてよ…」


 バッドコミュニケーション………だったようだ……

ジャガイモ=筆者です。

改めて覚えておいてくださいね(

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