表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オタクの僕に恋愛させようとするのが間違いである。  作者: 3ri
第2章 知られてしまったもの。
8/13

HAZIMARU V2

 HAZIMARU、よりもHAZIMATTAだよね。

 ジャガイモバカだから仕方ないんだよ。

 V2の次はSpecialらしいよ。なんでV3じゃないんだろうね。

 でぇとでぇと、ジャガイモがしたことのないでぇと〜

 僕は出来る!!!ありがとうジャガイモ!!!



 ジャガイモジャガイモうるせえな…(筆者)








 あれから1時間後。

 愛衣菜が示した待ち合わせ場所、隣町のショッピングモールにやってきた。


 こねえ。


 こねえ。


 こねえ。


 何やっているんだあいつ。待ち合わせ時間をもう1分も過ぎている!!!!


 僕は待つことが苦手だ。

 チィッターの返信は早いくせに、こんな時には遅れるのか?


 イライラしていると、見覚えのある……いつもとは違う2人が遠目で見えた。


 愛衣菜と……りんちゃん!?

 何故りんちゃんまで連れてきた!?


「ごめんね……遅れちゃった…」

「愛衣菜ちゃん!!いーのいーの、きにしなーい」

「おっせえぞ」


 ここで流れを変えたのは僕であった。


「86秒遅刻!!!!86秒あればなか◯ではもうメニューが来てるぞ!!!!おそい!!!」


 そう言った瞬間、僕はうがーっとうなってきた葵に右腕を噛まれた。


「いってぇ!?!?」

「女の子は色々あるの!!少しは理解しなさいよ!!!これだから素人童貞は…」


 この歳で素人童貞じゃない方がおかしい。


「この年齢で童貞なの普通だよねぇ!?」

「童貞が許されるのは小学生までよ?」

「エロ漫画にありがちなこと言ってんじゃねえ!!」


 ショッピングモールのフードコートで思いっきりエロ漫画とか叫んでる僕。

 何か言われるんじゃないかと結構怖い。


「そういえば……愛衣菜ちゃんの隣にいる子……お姉さん?」

「葵、そいつは妹だ」

「ふぇぇぇあっ!?!?」

「凛っていいます、よろしくね!」


 身体とは裏腹に無邪気な笑顔を見せるりんちゃん。


「え、えぇ……」


 完全に葵が拍子抜けしている。何を言おう、この2人身長差が25センチもある。

 葵が144センチ。

 りんちゃんが169センチ。

 しかもりんちゃんは縦にも横にも大きく、おっぱいがでかいという追加コンテンツ購入済みなので、葵にはもう何が何だかわからない状態であろう。


「年齢……は?……」

「12!!」

「はうあ!!!」


 葵の目が死人の目になっている。こりゃ大変だ。


「よ、世の中不平等だぁ……」


 仕方ねえ。少しフォローしてやるか…


「葵。よく聞け。お前はロリコンの神様に認められし存在なのだ。歳を取っても衰えない、素晴らしいじゃないか。僕はつるぺたJS風女の子は大好きだぞ。そのうちランドセルとか背負わせてあげた」


 突然、葵が物凄い勢いで突進してきて…


 僕の視界は真っ暗になりました。






 気付けばベンチに横たわっていた。

 そして葵が僕の視界にひょっこりと顔を出した。


「ごめん……痛かった…?」

「痛いもなにも、気を失ったからわかんねえ…」

「つい、カッとなっちゃった……」


 こいつ、体型の事とか結構コンプレックスなのな……


「いや、無神経な僕が悪かったよ、ごめんな」

「いいのよ。あたしのこと、下手なりにフォローしてくれたの嬉しかったから……」

「ごめんな。こういう時、どういう顔をしたらいいかわからないんだよ」

「笑えばいいんじゃない?」

「…はっ!」


 僕は葵に対して、かすかな笑みを作っていた。


「ちょっ、怖っ!!」

「ええっ!?!?」

「目しか笑ってない!!もっと全体で笑ってよ!!」

「そういえば、さぁ」

「ん?」

「なんで、膝枕してくれてるの???」

「……っ!!したかったからよ!!それでいいでしょ!!!」

「愛衣菜とりんちゃんは…?」

「今、買い物行ってるわ。大人気のパンが欲しいんだって」

「なるほどな……」

 僕は葵の膝から顔をどかし、ベンチに座る状態になる。

 隣に葵がいる。


「な、なによ……そんな見つめて…」

「可愛い。」

「ひぇあっ!?な、な、な、何言ってるのよ!!!」


 物凄い動揺ぶりを見せる葵。可愛い。


「動揺ぶりが可愛い」

「ふざけないでよ!!!」

「怒ってる葵が可愛い」

「もう知らないもん!!!」

「ほっぺ膨らます葵が可愛い」

「〜〜〜〜〜〜っ!!!!」


 もはや葵の顔はユデダコ状態だ。


「……ねぇ」

「なんだ?」

「ここ、人通り、少ないから……」


 そう言うと、葵は僕に抱きついてきた。

 僕はこういうのに慣れていない。今度は僕の顔がユデダコだ。


「恋愛とか……してみなさいよ…」

「それは、どういうことだ?」

「悠理くんのバカ…鈍感………」

「オタクの僕には恋愛なんて」

「オタクかどうかなんて……関係ない…、相手にとって、かっこよく見えるかが大事なのよ…。顔が良くても中身がダメならそれはかっこよくはないの。」


 そして、ワンクッション置いて、改めてこのセリフが葵の口から出る。


「あたしは………悠理くんが好き……」

「……僕、そんな好きになられるようなことしたかな…」

「うっさい。バカ。素直に受け止めなさいよ……女の子が好きって言ってるんだから…」

「そうかいそうかい。葵って……やっぱり可愛いな」

「いま、その発言は反則……もっと好きになっちゃうじゃない…っ」

「なら好きなだけ好きになってくれ。僕は葵の言う通り、素直に受け止めてやるよ」

「悠理くん……あたし、我慢できない…」


 そう言い、2人の顔の距離が縮まる。

 30センチ、20センチ、10センチ……

 5.4.3.2.1………


 バサッ。


 ちょうどお互いの唇が触れた瞬間に、ビニール袋に入れた何かを落とす音がした。


「「誰!?!?」」


 それは、1番見られてはいけない相手だった。


 愛衣菜。僕と愛衣菜はネット上で恋人に近い関係だ。

 今、この状況下を見てしまい………


 時が止まったかのごとく、愛衣菜はピクリとも動かなかった。


 葵はあうあうしている。

 僕は愛衣菜に近づく。


「もしもーーーし、おじょうちゃーーん?」


 返事がない。ただの人間のようだ。


「おーーーーい?」


 僕は愛衣菜の目の前で手を振ってみる。

 眼球に動きはない。


 時過ぎること2分。


 僕は更に愛衣菜に近づいてみる。


 その瞬間。

 閃光のような手さばきが見えたような気もするが……気のせい………たわばっ!!!!


 僕は要家流、往復連撃(おうふくビンタ)を喰らっていた。


「いっ………でぇぇぇぇぇぇえぇぇえっ!!!!」


 ようやく愛衣菜から声が聞こえてくる。


「ああ神よ、罪深きこの男に裁きを………」


 ヤバイ。目がヤバイ。おかしい。光がない。


 死ぬ。助けて。


 しかし僕の予想とは裏腹に、愛衣菜はぺたんと膝をつき、正座に近い状態となり号泣し始めた。


「うぐっ………私、何もできなかったんだ……」

「い、いきなりどうしたんだよ…」

「私じゃ、満足じゃなかったんだね……葵ちゃんの方が、良かったんだね……」

「そういうわけじゃ…」

「ごめんね……私、ここから消えるから許して…」


 重い!!!heavy!!!

 引っ込み思案な子にありがちだが、まさに愛衣菜は引っ込み思案だった。

 そうして階段の1番上からプールにダイブするようなポーズをし始める。


「ちょっ待てい!!!階段の上から下に飛び降りるだけじゃ死なねえぞ!!!」

「いいの…私は要らないから…傷つくだけで嬉しい、でしょ?」

「あーーー、もう!!!」

「きゃっ…」


 無理矢理僕のいる階段とは逆方向に身体を向けさせ、抱きしめ、強引にキスをした。


「んんっ……」


 そうすると、彼女の舌が唇の先に触れた。

 結局欲しいんじゃねえか…


 彼女の欲求通り、僕は優しく舌を愛衣菜の唇の奥に入れた。

 愛衣菜の暖かさを感じる……しばらくしていると、彼女の表情が何かを求めるとろけたものになっていた。


「なんで……私に……」

「使命を感じた」

「葵ちゃんが…いるんでしょ…?」

「今はまだ何も決めていない。だから、皆に愛を注いでいられる。そのうち、誰かに絞らなきゃいけないんだろうがな……」

「…………私だけを……見てよ…ひぐっ」


 彼女はまた泣き出す。

 僕の胸で声を出しながら、泣いていた。


「お前がこんな嫉妬深かったなんて、知らなかったよ……僕はまた愛衣菜のことを勉強しなきゃダメだな、よしよし…」


 ほぼ反射的に愛衣菜を撫でていた。

 そうして僕は彼女が泣き止むまで、ずっと抱きしめていた。


 この階段は人通りはほとんどない。ショッピングモールの隅っこなのでこんなことをしても誰にも気付かれない。

 また一歩、関係が進んだ。

 でも、複雑にもなっていた。

 僕はその重圧に負けることなく、対応しなければならない。難しいんだろうけどね。




 彼女達に関してもっと勉強、しなけりゃ…な……









 それからと。りんちゃんを待つために3人でベンチで話していた。

 お互いごめんね、と最初は始まっていたが、話を続けているうちに段々と重い空気は消えていったので、僕としては心が落ち着いた。


 ようやく、りんちゃんがやってきた。


「ごめんなさい、並び直しちゃっていて…待ってました…?」

「いいんだよいいんだよ。全員揃ったし、色々歩いて回るか!」

「「「うんっ!!!」」」


 行く当てもないまま、ぶらりぶらりと僕らは歩き始めた。

話自体が重めになるのは僕が重いからなんでしょうかねぇ…?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ