副僧院長ベリス(1)
( ゜ー゜)テケテケ(短くなります)
「気がついた?」
立ち去っていくリィフの姿を見送ったベリスは、シンにそう声をかけた。
「何にだ?」
不機嫌な表情で、シンは問い返す。
「なんでもないわ。忘れてちょうだい」
手にしていた木槍を肩の上に引っかけ、ベリスは笑顔で言った。
シンもまた、リィフの中にある『なにか』には気づいているようだが、はっきりと認識はできていないようだ。
ただうすぼんやりと、リィフのことを怖がっている。
だから意味もなく攻撃的になり、ねじ伏せようとする。
だが結局、ねじ伏せきれない。
たたきのめすことはできても、立ち上がれなくしてしまうことはできても、精神は屈服させられない。
それの繰り返しだった。
そのうち殺してしまうのではないかと心配していたが、今日のリィフは、それまでのリィフとはまるで別物だった。
鯉の滝登り、ではないが、滝を登った小魚が竜へと転じたような風情を感じた。
その意志があったなら、シンなど今頃小便を漏らしていただろう。
――もう、誰も勝てないかも知れないわね。
マイス僧院の僧侶などとはモノが違いすぎる。
『天槍』と呼ばれたベリスの才が、そう告げていた。
――うん。
ベリスは舌を出し、自分の唇を舐める。
心中で呟いた。
――食べ頃かしら。
( ゜ー゜)テケテケ(お読み頂き有り難うございました)
次回は夜20時に(0時より前倒しにしました)
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それではまた。




