第三十七問
レフェル様・LAN武様・you様 感想ありがとうございます。
魔界見聞録、これにて終了です。
時計屋宅におかれた魔方陣付きの鏡が輝き、そしてするりと時計屋と辰也、銀の三人が出てきた。時計屋はかなり疲労している。
「・・・・ようやく帰り着いた」
「大丈夫か?なんか、首を絞めたかのような声がしたぞ」
「疲れた・・・・」
時計屋の声を聴きつけたかのように宙に浮いたランプと執事服(何かが入っているのだが見えない)が現れる。
「視えて」いた辰也はともかくこんなものが出てくるなんて想像もしなかった銀はかなり驚いた。
「?! 何これ」
「ジャックさーん、疲れたぁー」
泣き付く時計屋を慰める執事服ことジャック、相変わらず中身は見えない。
「と、時計屋君 これは?」
「某ハロウィンに有名なカボチャさん」
「ジャック・オ・ランタン?!」
「え?何だそれ」
知らない人がいることに逆に驚く時計屋だが普通に説明しだす。
「辰也知らない?やったことに関しては自業自得だけど、逆に悪魔化しちゃったから魔界に来ざるおえなかった可哀そうなジャックさん」
「いや、知らないけど」
ジャックがちょんちょんと時計屋の肩を叩く。
「あ、料理用意してくれたんだ。ありがとうねー」
笑顔で返事をしている時計屋を見つつ疑問を口にした。
「・・・・なんか喋ってるか。あれ」
「ううん、わかんないよ」
◎
一方百鬼荘、流石に五人で玄関で立ち話は拙いかなってことでリビングに全員で引っ込んだ。龍星たちとも自己紹介が終わったころ、ようやく物音に気がついた武晴、琉生瀬、鍵斗の三人がこちらへ来た。ちなみに玲汰は熟睡中
「騒がしいけどなんかあったのか?」
「どうしたの~?」
「・・・どうしたんや?」
降りてくる、三人を見つけた明也が笑う。
「あ、二人とも」
「この人誰だ?」
「近所に住んでいる、相原弥生さんだよー」
「よろしくね、えーっと明也くんのお友達かな?」
自己紹介を求められたと判断した二人は次々に自己紹介をする。
「あ、ども 荒瀬武晴だ」
「・・・金橋鍵斗、よろしくな」
弥生の姿を見つけた琉生瀬の尻尾がぐるんと回る。
そして弥生に飛びついた。中型犬ほどのサイズはあるのだが弥生は難なく受け止めた。
「あ!弥生だ~久々だね!奈都は?」
「・・・・行方不明でね」
流石になぁといった感じで弥生が言う。
「ええええ?!そうなの、また?」
「うん、まあ・・・首根っこ捕まえてでも連れ戻すから♪」
・・・・・何だろう、笑顔でひどいことを言っている気がする。
「すっごーい、さすが弥生だね! 男前!!」
「・・・・ツッコミ、くわえるべきか?」
「無理だよ。弥生さんだもん、友達が暴走すれば殴って止めるような人じゃん」
友情に熱く近所でも有名な男前少女、それが弥生の故郷での評価だ。
「だよなー」
「ふと思ったんだが、明也お前の故郷の奴らってぶっ飛んでるな」
「そう?まあ、確かにちょっと変わった人は多いよ」
笑う明也の表情を見ながら「お前もだろ!」とツッコミたい気持ちを飲み込む武晴だった。
一週間後、龍星たちのクラス。
「今日は転校生を紹介するぞー」
担任の守岡(通称:モリセン、生徒指導教員だが厳しいことで有名)が生徒たちに告げた。にわかに教室が騒がしくなる。
「リュウ君、転入生だって」
「どんな奴が来るんだろうな」
「よし、福西 入ってこい!」
開いた扉から長い床に届きそうなほどの黒髪をポニーテールに纏めた武人のような体つきの少年が入って来た。そう、福西悠悟である。見るものが見ればそのオーラに圧倒されるだろう。
「(ん、なかなかやりそうな奴だな)」
龍星は悠悟から武人としてのオーラを感じ取っていた。
「えー、このたび転校してきました。福西悠悟と申します。よろしくお願いします」
新たな波乱が来そうだ。




