第十三問
LAN武様 感想ありがとうございます。
「あー、さっぱりした」
「こっちは疲れたけどな。お、いい匂い」
シャワーで洗われた玲汰と若干疲れた顔が増した明也が入って来る、その頃にはパスタの美味しそうな匂いがさらに広がっていた。
「明也の分出来てるよ」
「わぁい♪」
嬉しそうにテーブルへと向かう明也を見ながら玲汰が一言
「なーなー 銀、俺のは?」
「あ、ごめん作ってなかった」
「えー」
「今から作るよ」
「うっしゃ!」
嬉しそうに明也のもとへと向かう、尻尾がちぎれんばかりに振られているのを見れば一目瞭然だろう。
明奈がスーツから着替えてやって来た。ラフにTシャツにハーフパンツ、パーカーという出で立ちである。
「着替えてきたよ」
「あっちに明奈の分あるからね」
明奈も嬉しそうにテーブルへと向かった。
「やりぃ じゃ、お言葉に甘えまして いただきまーす♪」
「召し上がれ」
その後龍星も合流して、玲汰の分も作った銀もテーブルに着いて会話が弾む。玲汰は明也の足下でパスタを食べている。
「んでさ、何で兄ちゃんがこっちに帰ってきてるんだ?
「確かにねアメリカに行ってたはずだよね?」
「アメリカ?」
「うん、アメリカに留学だったか?」
明也の一言を聞いて明奈が疑問に思った。
もしやと思い銀に小声で話しかける。
「(もしかして銀さん明也に何も言ってないの?)」
「(あ、うん 心配かけたくなかったからね)」
「(あー確かにそうかも、心配かけたくはないもんね。特に明也には)」
明也のことだ素直に軍に入っていると言ったら心配するに違いない、そんなわけで銀は明也に言っていなかったようだ。
「そうだよな、兄ちゃん」
「まあ、そんなところだよ」
笑いかける明也にあいまいな返事しかできなかった。
「へぇ、じゃあ何で日本に帰って来たんだ?」
「あー 最近ね、日本で悪魔狩りが流行ってて」
「へ?そんな話聞いたことないよ」
「わっちもや」
だれもそんな話は聞いていないようで明奈以外の全員が首をかしげた。
「秘密裏に行われてるんだよ」
「そういえばバチカンすらも国際法律に従っているのに悪魔祓いをやろうとしたバカが居たなぁ」
本日の騒動を思い出す明奈、その様子に龍星たちもそういえばと思い出したようだ。
「え、ウチの学校って悪魔が居るの?」
「ほら、ぼくが担任やってるクラスの時計屋君」
「ええっ?!あの人が?!」
黒髪だったり赤い髪だったりするものの優しげな雰囲気は絶対に変わらない時計屋が悪魔だときいて明也は驚いた。
「そうだよ、でも『咎守』祓っちゃったらそれこそ大騒ぎだろうに」
「『咎守』? 何かなそれは」
聞きなれない単語に芹香が首をかしげる。
「あー、悪魔の中では下っ端の部類らしいんですがそれなりに重要な立ち位置を占めているんです。祓ったらそれこそ世界がひっくり返りますよ」
「僕はその『咎守』を護衛するために来たんだよ」
「・・・・護衛、要るかなぁ?」
それこそ恢や瀬里奈、戦力外なものの未来予知の可能な辰也、さらには龍星に芹香もいる。ある意味最強布陣ではないのだろうか。
「でも、もしものことを考えてって事らしいよ」
「じゃあ何で銀がそのために来たんだ?」
「あ、えーと・・・・」
まさか軍の命令だとは言えずに詰まる銀に明奈が助け舟を出す。
「師匠がらみでしょ?ぼくじゃいざって時に動けない可能性もあるからかな?」
「うん、そうなんだよね」
「一色さんか」
「なるほどね、銀君も大変だね」
「銀さんも一色さんと知り合いなんですね」
「本当に一色の交友関係ってひろいんやな」
一色の名前が出てくるだけでほぼ全員が納得した。明奈の師匠である要一色は世界的にも有名ならしい
「一色さんってあの赤い人?」
「そう、赤い人」
「赤い人で通じるんやなぁ」
ちなみにトレードカラーは赤である。
「そんなわけでこの家に下宿することになったんだ。よろしくね」
「おう、よろしくな 銀」
「よろしく」
「よろしくな」
「よろしくね」
「んじゃ、銀さんの歓迎もかねて。ケーキでも食べる?」
近所にあるケーキの美味しいお店の箱を掲げる明奈、たぶん影に入れておいたのだろう。
「何時の間に?」
「帰るときに買って来たんだよ~ 紅茶を淹れるからしばしのご歓談を♪」
紅茶を淹れに明奈がキッチンへと向かった。




