第十一問
LAN武様・レックス様・レフェル様 感想ありがとうございます。
二年生サイドからスタートです。
「さて、やるか?」
恢の手のひらで電撃がバチリと鳴った、
「ほな、いくで♪」
瀬里奈のつま先がトントンと音を立てた、
「おうっ!」
辰也の右の拳が左の手のひらにパシリと当たった。
「っく」
悪魔祓いの少年が空に向けて矢を放ち、光の矢が流星のように降り注ぐ。
「そんなもんが当たるわけないで。当たってもウチらじゃ痛くないし」
何処から取り出したのかはよくわからないが槍を振り回し盾のように矢を砕く。
「もうそろそろ行くぜ?」
「なっ」
矢が降り終わったのと同時に恢が特大の電撃を浴びせた。
もうもうと土煙の起こる中、
「だらああああ」
辰也が殴り掛かりに少年へと突っ込んでいく。
「っ」
悪魔祓いの少年が懐から何かを取り出そうとするが、
「辰也!!」
時計屋の力で悪魔祓いの少年の動きが遅くなり、辰也のスピードが上がる。
「おおっ?!」
「なっ」
急に変化した時間に対応できたのは辰也の方だった。
「うっしゃ、はあああああああ!」
「ぐはぁっ」
そのスピードを生かして殴り掛かった。悪魔祓いの少年が後ろの方へと吹っ飛ぶ。
「ち、ちくしょ「はーい、ちょっとまったぁぁぁぁ!!!」
悪魔祓いの少年が何かを取り出そうとするがその前に黒狐から飛び降りた明奈が上空から降ってきた。
「「「「先生?!」」」」
驚いたのは生徒たちの方だった。当然だろう、明奈にそんな能力があるとは誰も思っていないだろうし。
「ウチの可愛い生徒に何をやっているのかなぁ?・・・ガーゴイル」
『承知している』
黒狐の口から恢が放ったのよりもさらに大きい雷撃の球がの悪魔祓い少年に降り注ぐ。ちなみになのだが悪魔祓いの服装は悪魔祓いの力によって強化されるため人によってはそん所そこらの攻撃ではびくともしない。ただし、恢たちがやった攻撃もかなり効いていたようだし辰也が殴っただけで吹っ飛ばされるのだからこの少年の力量はたかが知れている。
「・・・・・すげぇ」
「おう、凄いな」
「吉原先生がここまで凄いなんて・・・・」
「いや、それよりもガーゴイル?」
時計屋だけは疑問に思っていた。ガーゴイルと言えば一般的に門番を務める下級悪魔でこんな能力を持ち合わせているとは考えづらい。それに明奈が連れているあの狐からは同類の感じがしないのだ。
「ぐっ 何すんだよ、てめぇ それでも教師か」
「先生にそんな口のきき方は無いよねぇ? それに悪魔祓いは政府の命令で禁止されていたはずだよ?」
「そんなこと知るか!大体一教師がバ「バチカンが守護している悪魔祓いに逆らえるか?でしょ。でもねぇ、ここは日本だよ?国家権力には従っていただきましょうか」
警察の手帳を取り出し見せつける明奈、悪魔祓いの少年の口があんぐりと開き。他の四人の口も同じようになる。
「そんな訳でして警察の特殊部門の吉原明奈だよ。そこの君?ウチの生徒になぁにやってるのかなぁ♪」
「な、な、な」
「「「「ええええっ?!」」」」
◎
その頃、迷宮内の明也たち
「お、何か広場っぽいところが見えるぞ」
「それより何か聞こえない?」
「足音?」
ダッダッダッダッダッと四足生物特有の足音が向こうからやってくる。
赤い毛並みで目の色は銀色の狼だ。
「あーきーやー!」
飛びかかった瞬間に狼の姿が赤い髪をして犬の仮面を斜め掛けした少年の姿に変わり、明也を抱きしめた。
「うぐっ」
腹にいいものが決まったようで明也が若干苦しそうな声を出す。
「明也?!」
「明也君?!」
「大丈夫かいな?!」
心配する三人をよそに狼少年が明也を頬ずりする。
「あきや、あきや、あーきーやーっ!」
「重い、重いからねっ!」
「この獣人は何だ?」
いきなり現れた存在に戸惑いつつも武晴が尋ねた。
「・・・・件の誘拐犯?」
「「ええっ?!」」
つぐみと深紅が驚く。
「ふはぁ 久しぶりだなっ!明也♪」
「うん、久しぶりだね・・・玲汰」
周りの様子を全く見ていない狼少年に苦笑いしつつも明也は答えた。
「この人が誘拐犯なの?」
「誘拐?何の話?俺は明也に会いに来ただけだよ?」
「「え・・・・」」
玲汰の発言がさらに波紋を呼んだ。
「玲汰、この空間に誰かと一緒に来なかったか?」
「うん 水色の長い髪の奴、案内してくれるって言うからさー親切だよね♪」
ニコニコと笑う玲汰を眺めながら武晴が一言。
「・・・なあ明也、こいつバ「違うからな!玲汰は超絶アホの子だけどそれは違うから!!」
「明也君・・・それ認めてるようなものだよ」
「うっ・・・・」
墓穴を掘ったと苦い顔をする明也、
「明也ー?」
この状況になっても全く気が付かない玲汰であった。
「つまりこいつのせいやのうて巫女が自主的に隠れたってわけやな」
「そんな感じだね」
「あーあ、なんで気がついちゃうのよー」
水色の長い髪の少女が現れた。蒼を基調とした巫女服が特徴だろう。
「君が巫女さん?」
「そうよ、何か文句ある?」
鼻を鳴らす巫女、苦笑いをしつつ明也が対応する。
「文句は無いけど、君が居なくなったせいで全校生徒どころか学園全体が迷惑がっているのはどうにかしてほしいなぁって思うぜ?」
「ぐっ、でーもーねーあたしは暇なのよ!ずううううっと部屋を離れちゃだめだし」
「別に学園は広いんだし大丈夫じゃ?」
根本的なところにつぐみが気がついた。
「な、なんでよ。あたしは巫女なんだから部屋に居なくちゃ・・・・・」
「そうなんか?」
「うっ・・・・」
「外に出てみようよ。大丈夫かもだよ」
「・・・・う、うん」
今回の騒動は丸く収まり平和となったのだった。
◎
ちなみにその頃校庭
「おーい、明奈ちゃん達無事かー」
「あ、龍星さん。はい、大丈夫ですよ」
「無事でよかったんだよ」
どうにか校舎中の魔物を殲滅して龍星たちがこちらへとやって来た。
「えっと・・・吉原先生、この人たちは?」
顔自体は見慣れているものの名前も知らなかったことに気がついて時計屋が質問する。
「ん?ああ、隣のクラスの左島龍星さんと右木芹香さん 二人とも年上でかなりの実力者だよ」
「お、辰也以外ははじめましてだな。俺は左島龍星、お前らの隣のクラスだよろしくな」
「ボクは右木芹香、リュウ君共々よろしく」
「あ、ボクは「時計屋だろ?」・・・辰也ぁ」
「私は戦部瀬里奈です」
「俺は一之瀬恢、瀬里奈とは腐れ縁でよくコンビを組んでいる」
「そうか、よろしくな」
龍星は嬉しそうに三人の頭を撫でていく。
「あうぁ」
「うわっ」
「おわっ」
その光景を見ながら明奈がふと思い出したように
「あ、龍星さんたちは大丈夫ですか?」
「おう、この通り大丈夫だぞ」
「それは良かったです。じゃあ後のことちょっと任せますね、未遂とは言え悪魔祓いやったのは事実ですから」
全員がそちらを見ると辰也に殴られて顔が若干腫れた悪魔祓いの少年が居た。
「少年を連行していきます」
ぺこりと頭を下げて明奈は少年を引っ張って行った。
今回の騒動はこれにて終了、そんな頃明也たちの自宅である「百鬼荘」の前に一人の少年の姿があった。髪は黒髪で前髪と後髪にはワックスがかけてある。目の色は黒いグラサンでよく見えない。少年の隣には大きなキャリーバックがあった。
「早く着いちゃったね」
『そうだな、どうすんだ?』
声は二つ、だがそこにいるのは一人だ。
「じゃあ料理でも作って待ってようか」
『そりゃいいな』
そんなわけで次回から新キャラも登場です。お楽しみに♪




