視点のお話
『A』と『B』って2つの国があるとして、Aでは『事実』が力を持ち、Bでは『国民感情』が力を持つとしましょう。
そんで、B国がA国に『B国の国民感情』でもって『事実と異なる』ことを言ってきたんですね。
A国や世界(第三国)に向けてね。
このとき、A国は対策チームを作って、世界(第三国)に向けて強く主張すべきでしょうか?
あるいは、「下手に対策すると問題があることを認めることになる! どうせ妄言なのだから世界はB国の言い分など評価しないだろう」といって、無視すべきでしょうか?
どっちがいいと思います?
ぼくは前者以外ありえない、と思ってます。
強く主張すべきだ。
だってさ、判断するのは『第三国』じゃん?
事実かどうかなんて、A国の国内でしか重視されないよ?
第三国には『事実がどうでも実害はない』し、興味もない。
どうでもいいわけ。
B国でだって『事実』は重視されないよ。
だって損じゃん? B国にとって。
スポーツなんかでも、ちょいと接触して派手に転んで痛がるふりをすれば、相手が反則を取られたりしますでしょ?
A国が黙っているのなら、むしろ嬉々としてB国は派手にパフォーマンスしてくるでしょうね。世界に向けて。
そんで『第三国』は、『痛がってみせるB国』に同情的になるわけだ。
その段階になって、後出しで『事実は』云々しても遅いんだよ。
一度ついた印象は、まず覆らない。
なぜなら、第三国はもうすでに『B国の国民感情より』のジャッジを下しているし、先にも書いたけど『事実かどうか』なんて、どうでもいいからだ。
後手に回った時点で負けなんだよね。
だから、前者以外はありえない。
自国視点でしか物事を見てないから、国益を損なうんだよね。
視点の次元が低いと、こういう不利益を被るのだ。
今回はそんなお話。




