『引き寄せの法則』の実体
今回は、『引き寄せの法則』について考えてみます。
まず、前提。
『引き寄せの法則』っていうのは、wikiによると「ポジティブな思考が人の人生にポジティブな経験を、ネガティブな思考が人の人生にネガティブな経験を、それぞれもたらすという信念に基づく疑似科学または思考法である。」ってことらしい。
ぼくも、なろうで何度か目にしたことがあります。
でも、疑似科学はわかるけど、『思考法』ってどういうことだろう?
疑問に思ったので、ちょっと考えてみました。
実際の運用は、『ポジティブな面しか見ない』という方向でなされるので、それをイメージしてみましょう。
宝くじに『絶対当たりたい』Aちゃんが、宝くじを10枚1組買いました。
そのうちの1枚(300円)が当たっていたとしましょう。
「私の絶対宝くじに当たりたい気持ちが、当たりくじを引き寄せたんだ!」、と。
これが引き寄せの法則ですね。
これ、間違いではないよね?
『見えてないものが、めちゃくちゃありまくる』ってだけで。
『1枚の当たりくじ』しか見てなかったら、そらそうなるわ、と。
視座を一つ上げて10枚1組の束を全部見ると、ネガティブな面が見えてきます。
9枚のハズレは?
『1枚当てるために9枚ハズレくじを出している』っていうネガティブな側面が見えてくる。
さらに視座をあげまして、Aちゃんの買った10枚の束をほかの10枚一組の束と比較すると、『どんな束でも10枚1束を買うと1枚は300円の当たりくじが入ってるんだよ』ということが見えてくる。
さらにさらに視座をあげて、販売されているすべての束を見渡すと10枚の束でその組み合わせって、『実は大外れ』じゃんってわかる。
まぁ、『生涯宝くじを毎年10枚1組ずつ買っても、人生で当たりの束を引く可能性なんてたかが知れている』んだけどね。
引き寄せの法則って、要するに視座を落として『見える範囲を狭めてる』んですよね。
見える範囲を『ポジティブな部分のみ』にまで狭めているから、逆説的に『成功以外が目に入らない』の。
未来に怯える不安障害の人は、手放せないでしょうね。
事実として、『危ういほどに狭いものの見方』をしてるんですが、無理に取りあげると悪い結果をもたらしそうに思います。
イメージとしては、傷口を舐めないように首の周りにつけるエリザベスカラーのようなものでしょうか。
結論。
『引き寄せの法則』は、不安障害の治療薬である。
今回はそんなお話。




