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ユウの力

「サーちゃん、帰るよ

そろそろバイトの時間だよ」


私は分かっていてわからなかったふりをしてたのかもしれない。

記憶の欠落、それもサーちゃんの雷によって思い出した。

いいや正確にはサーちゃんの雷、それを媒体としてとある人から教えてもらったという方が正しいのか・・・。


「雷竜黄金・付加」


前髪・横髪・後髪すべてが空に浮く

まるでそこだけに重力が発生していかのように

そして幼子のユウは私を見ると、


「回復魔法、付加」


そうして私を回復させた。

だが、おかしいこれでは辻褄が合わない。

前々からユウの能力は付加だということは分かっていたのだが、

ユウの能力値は ALL 1 出来るはずがないのだ。


「 ALL上昇Level∞ 」

「ちょっと待っててねサーちゃんあいつ倒してくるから」


そういうと一瞬で光の輝きが消え去った


※※※


刹那の瞬間にマーモンは察した。

この力はそもそも私たちとは次元が違うというとことなので瞬間的離れそこで魔方陣を描きこの世界から離れるはずだった。

だがそれも叶わず


「ドガ」


気づいたその瞬間にひん死のダメージを受ける。

そして次元が違うことすらわからないほどに天上に力を上げる

その魔力はまさに魔王様のものだった。

意図的に強さのランクを落とさなければそこに居ることを認識することすらできないそれはまさに魔王様のそれ

それをなぜこの人間がと思い人間を見るとその瞳の奥には確かに魔王が居た気がした。


「・・・」


動かなくなった私を優しく運びそしてサーのところまで連れて行った。



※※※



「いいか、サタン・マーモン我はこの中にわけあっている

今は我がこいつを操っているにすぎない、

まあ本人の意思ではあるからもう一方も今回だけは無条件で我が力を貸すことを許したそうだ」


サーちゃん・マーモンを目の前に私だけど私じゃない人が言う。


「いいか、二人とも何が何でもこの幼子を守れ、マーモンお前のことはマーちゃんとして記憶を改ざんしておいた」


ムムム???


「そしてこの幼子の記憶も消す、それは約束なのでな」


ムムム??? 誰と???


「私はこの子の中から世界を見ている、サタン・マーモン気を付けろよ・・・

いいや、やはりお前たちの記憶も改ざんしておくことにしようもう一人のやつが面倒なのでな」


元の世界はどうするの目の前のマーモンさんが街壊しちゃったけど。


「・・・」


(それなら心配はいらないもう一人のやつがうまくやってくれている)


ムムム?


そういうとこの世界を覆うほどの魔方陣が現れ記憶を改ざんされた。


「サタンとマーモンはこれぐらいしないときかんのでな」


そして私たちは元の街に戻ったんだ。



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