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続・現代でもアイドルプロデュース!?

俺達の冒険はこれからだ!(キリッ)

続きは読者様の想像にお任せ!


※これにて完結です。

※スマホの予測変換やら誤変換でミスや抜けなど見つけたらまた直します。<(_ _*)>

 今日は私の大好きなトキプリの続編ゲームの発売日。

予約特典目当てで、オタクの聖地とも呼ばれる街・冬葉原(通称:フユバ)にやってきていた。

 オタクの聖地と呼ばれるだけあってメイドの格好をした人やアニメのキャラのコスプレをした人などが普通に歩いているし、街のいたる所でアニメの看板やポスターなどの関連品が街を飾り立てている。

 トキプリも大人気作品であるため街中の看板やポスターも多くて私はフユバに来るのが大好きだった…のだけれど…





『ねぇねぇ!見た!?今朝のアサイチTV!』

『見たよ!見た!もう最高にかっこよかったよねっ!』

『今回は闇落ち組じゃ無かったけどさ、カタル様可愛かったー!』

『でもやっぱり私は闇落ち組だわ~!』



 キャッキャうふふと話す隣の女子2人組がスマホでビルの上の大きな看板を熱心に何枚も撮影している。

周りには同じように看板を撮影している女の子達が何人もいたけれど、私はそんな彼女達を横目にぼんやりと看板を見上げていた。


 かつては私も彼女達の様にビルの上のトキプリの看板の写真を一心不乱に撮りまくったものだ。

…が、今は新たな作品にすげ変わっていて写真を撮ろうという気が起きなかった。


 ビルの上の看板はその時々の話題の作品がその場を大々的に飾る。

街の中にもその作品のカフェやイベントが催され、ファンで溢れることもある。

 今回その主役の座とも呼べる場を射止めたのは、二次元からこちらの世界へトリップしてきたと話題のリアル騎士・私の良く知る五人組の【シュヴァリエ】だった。


 アニメやゲームの二次元キャラのみがここ十数年占めていた場だったために、生身の人間の写真が大きく飾られる事になった事でもネットやTVでも話題にもなった。

 なぜ彼らがこちらでこんなに有名になったのかというと、我が弟が面白がって私のスマホの動画(異世界で録画し尽くした彼らの歌とミュージカル)を動画サイトにアップしたことから始まった。

 トキプリの完全コピーダンサー的な所から注目されるようになった後、彼らの美声に酔いしれファンが増え続け、精霊と愛し子のミュージカル動画には二次元からの刺客やらリアルファンタジーなど様々なコメントがつき、ついにはネットの反響で音楽業界やファション業界、芸能界まで様々な業界からデビューやオファーの話までやってきた。

 漸くこちらの世界の勉強をしていた彼らだったけど、チート能力はこちらの世界でも健在で、あっという間にこちらの情報を吸収し、モデルの仕事でまず生計を立てながら二次元からのリアルアイドルとして彼等の意思でデビューした。

 設定は彼らの現状そのままでこちらの世界へトリップしてやってきた異世界の騎士としてなのでボロが出ることはまずないし、そのスタンスを貫く事は契約時にそう契約している。(中二病と呼ばれるかもしれないが、彼らの美貌の前では気にする人も少ない)

 だからどの仕事においても彼らは異世界の騎士という扱いを受けている。けれどもその仕草や洗練された様な動作にはそう思わせるものがあるので(本物だし)彼らが二次元からやってきた本物の騎士なのだと人々に言われるのかもしれない。

 まぁそれでなくともあの顔なのだから人気が出ない訳がなく、彼らは毎日忙しくアイドルとして引っ張りだこで、ここ最近はまともに顔は合わしていない。(TVではよく目かけるけれど)



「……彼らも一体こっちで何を目指しているんだか……。」



 シュヴァリエの看板のある隣のビルの上の看板にも彼らの姿がある。ただ白を基調とした【シュヴァリエ】のものとは違い、こちらは黒を基調としたもので、髪の色も黒、金、赤、青、緑とカラフルで背景もダーク調。その写真の上に大きく題打って【エンペラー】と書かれている。

 髪の色から察していただければわかると思うけれど、中身はあれ(精霊王とかあっちでよばれてるやつ)だ。シュヴリエ達の行動が面白そうだと、異世界の一番偉い方々がシュヴリエの体を乗っ取って同じような事を始めたのだ。


 こちらの設定は沢山ある平行世界の一つ・精霊の愛し子に恵まれず精霊が崩壊した世界からきたシュヴリエという設定で心はダークサイドに落ちていて、守るべき精霊の愛し子を憎しみながらも求め、翻弄し蹂躙するサディスティックな面を前面に出したキャラ【エンペラー(皇帝)】として売り出してる。

 本人たちも悪役を面白がってやっているが、精霊王達が乗り移った彼らは表情から仕草まで全てが違い別人だ(勿論中身は別人なんだけど)とネットの中では双子説まで浮上している。

 異世界での人気を目の当たりにしてたからこちらでの人気も相当だろうとは思っていたけど、驚異のネット力で熱狂的なファンは海の向こうにも沢山いるし、イベントのチケットの倍率もうなぎ上りらしい。



「さてと……そろそろ時間だし、行きますか。」



 腕時計の時間を確認してから私はシュヴリエとエンペラーの看板を見入っている人だかりの中から抜けた。

 私が今日トキプリのゲームの為にここに来ると知った(…というか調査済みだった)カタル君が私に連絡をくれたのだ。

仕事でフユバの高級ホテルに泊まってるから遊びに来てよと。


 家で一緒に暮らしてたときはそうでもなかったけど、有名人になった彼等に久しぶりに会うのはなかなか緊張する。

 今は雲の上のような存在だから会うこともずっと控えていたんだけど、《来てくれなかったら学校にも家にも全員で拉致りにいく》と言われたので会いに行かざるを得ない。


 そういえば夢のような話だけど、彼ら全員から愛の告白(脅迫)をされてる立場だった。

 頭で処理しきれない問題なので、いつもは頭から切り離しているけれど時々こうして強制的に思い出させて刷り込まれる。


 これが例えばメンバーの中の一人だけから向けられた愛情だったら、免疫などない単純な私はころりと傾いて今頃あははうふふとバカップルをしていたかもしれない。

 ただし相手は五人、イケメン揃い、溺愛され済……性格に少し病み属性があれど嫌う所が見つからない。

 一人に絞れ……いや、絞った後もどうなるか怖いので、結果、考える事を放棄、すると時々ふいに思い出させるという流れの繰り返しだ。


 逃げ道は今の所《私まだ学生なので!》恋愛とかまだいいです!だ。

 今は二次元アイドルトキプリに癒されていたいお年頃なのだから!








 憂鬱を抱えながらも指定されたホテルに着くと、彼らのマネージャーでもある柴田さんがエレベーター横に立っていた。

 柴田さんは彼等には劣るけれど、中々の眼鏡イケメンだ。仕事が趣味という仕事の鬼なので、顔つきも性格もきつめなのが難点だけど。


 私の存在に気付いた柴田さんは、自前の眼鏡をくいと指で押し上げて手にしたカードキーでエレベーターを指す仕草をして背を向けた。

 私は素知らぬ振りをしながらゆっくりと歩いて近づき、扉の開いたエレベーターに乗り込んだ柴田さんの後に続いて乗り込んだ。

そして他の乗客が乗る前に直ぐに扉は閉められ、柴田さんは手持ちのカードキーを差し込みVIP用専用の最上階のボタンを押した。



「…すみません、柴田さん。わざわざ出迎えまでしていたただいて……。」

「仕方ありません。自分達で出迎えようとするよりましですからね。」

「そ、そうですね。」



 目的の階につくと私だけ下ろされる。

適当に彼らのご機嫌をとって遅くならないうちに帰るようにとそれだけ言って柴田さんは戻っていった。


 柴田さんは彼らの私への溺愛具合を知っていて、それをうまく使って彼らをコントロールしている。偏見はないらしく、アイドルとしての仕事とイメージをきっちり守っていれば同性愛だろうが、ロリコンだろうがペドフィリアだろうがプライベートに関しては全く関与しない構えだ。

 彼らもそう言う所が気に入って柴田さん以外には管理を任せないのかもしれない。柴田さんがマネージャーをする前はアーシュさんが全てスケジュール管理・その他雑用諸々をしていたしね。



「チトセーッ!待ってたよー!」



 私がドアを開ける前に気配に気付いたのか勢いよくドアが開き、カタル君飛び出してきた。私が驚いて固まっている間に皆がぞろぞろドアから出て来て私を出迎えてくれる。

 けれどやっぱり久しぶり過ぎて緊張してしまう私だったけど、彼等は強引に部屋へ招き入れ、ふっかふかのソファーに座らされあれやこれやとお菓子やケーキをテーブルに並べられた。

 そしてこっちの緊張などお構い無しに皆にぎゅうぎゅうと抱き締めりられ頭を撫でられる。



「本物のチトセはやっぱりいいね♪癒される~♪」

「随分会えなかったからこうして会えて嬉しい。チトセは変わりないか?」

「う、うん。特に変わりはなく元気でやってる、よ。」

「少し髪が伸びたんじゃない?

 チトセは短くても長くてもどちらでも似合うけれど、私は長い方が好きかな。

 髪を梳くのは得意だからね?」

「だからといって安易に女性の髪を触るものではありませんよ、アンヘル。」

「さりげないボディタッチもコミュニケーションの一つさ。

 チトセだって嫌がってないしね。」

「困っているのは嫌がっているのと同類ですよ。」

「てかもう嫌われてんじゃねぇ?チトセ固まってるし。」



 相変わらずカタル君は元気で、ラディウスさんとアーシュさんは紳士、アンヘルさんの軟派ぶりとコールさんの適当さ加減も健在だった。

 久しぶりで緊張していたけど、皆が何にも変わってないことにほっとして少し体の力が抜けた。



「皆元気そうで良かったよ。毎日TVとかで忙しくて疲れてるんじゃないかと思ってたんだ。」

「いやいやこんなの体鈍っちゃう位だよ?だから毎日トレーニングは欠かせないし。」

「あちらの世界は常に命の危険がありましたから、こちらは安全すぎて逆に感覚も鈍ってしまいそうですよ。」

「騎士って言っても魔物退治専門だからな。物足りなさはあるのかも。」

「確かにここには魔物もいないし、向こうほど日本は危険じゃないし皆なら体力有り余っちゃうのかな。」



 人の物差しでは測れないチートな身体能力者だとこっちの世界だと物足りないのかもしれない。

あちらの世界ほど広大で自由になる土地はなく、道も家もコンクリートで固められ自然もあまりない。

物に溢れ、革新的に感じても窮屈だとも思うかもしれない。



「身体についてはトレーニングルームも屋上にプールも完備してありますし、そこはしっかり私が管理していますよ。

まぁ少し…力加減を間違えて壊しすぎてしまうのが難点ではありますが。」



 誰かを名指しするみたいにアーシュさんはちらりとコールさんに視線だけを向けて言った。

…ただ当の本人は気付いてないみたいだけど。



「でも目新しいものばかりで新しい事を知るのは楽しいよ♪」

「チトセ以上に心惹かれる女性はいないけれど、美しい女性が多くてこの国はいいね。

 この男だらけの生活だと息苦しくてかなわないよ。

 あちらだとチトセと一緒の生活だったからよかったんだけど。」



 ソファの背もたれに体をのせて後ろから私の髪を掬い上げるアンヘルさんは、振り返った私と視線をあわせたままそっと髪に口付けてにこりと笑った。でも直ぐに私のとなりに座っていたカタル君に手を叩かれてチトセが穢れると暴言を吐かれている。



「…ラ、ラディウスさんはあっちが恋しくはならないんですか?」



 カタル君とは反対側の隣に腰掛けているラディウスさんに向き直るとラディウスさんはやんわりと笑った。



「恋しくないといったら嘘になるが、あちらに戻るのはチトセが此方でやり残したことがあるように、俺達も此方でやっておかなければならない事が終わってからになるだろう。勿論帰国はするがその時はチトセも一緒でなければ戻る気はないが。」



 ラディウスさんがそう言いながら色っぽい流し目をしてきたもんだから、一気に顔に血が昇って熱くなった。

恋愛ムードにまだまだ慣れない私はとにかく空気を変えるために話題も変える事にした。



「そ、そうだよね!こっちでもアイドルとして大ブレイク中だしまだまだ帰れないよね!」

「そうそう。僕達み~んな負けず嫌いだから、負けたくないんだよ。今日チトセを呼んだのだって見て貰いたいものがあったからなんだ~♪」



 ぴとりと腕にくっついてきたカタル君が、ぐいぐいと腕を引っ張る。そしていつの間にか対面の席に移動していたアンヘルさんがテーブルの上にどっさりと紙の束の入ったケースを置いた。

そこから差し出された紙を私は素直に受け取ると、そこには一人の女の子と5人の男性のアニメチックなイラストが様々なタッチで描かれていた。



「これ……」

「実はね、僕達をモデルにゲームを作る事にしたんだ♪

それがいわばゲームの中の僕達ってこと。」



 確かに彼らに凄く似ていると思った。

ただアンヘルさんのキャラクターだけが何故か飛び抜けてキラキラ感が盛られている。



「チトセはどんなタッチのイラストがいい?

ご注文はどんどん受け付けるよ?」

「えっ!?アンヘルさんがこれ描いたの!?」

「絵を描くのは好きだからね。漫画というものも此方で勉強したんだよ。」



 ど、道理でアンヘルさんのキャラクターだけが盛られてる訳だ。作者なら納得だ。

 次にラディウスさんから手渡されたストーリーと書かれた紙の束に目を通す。



「ゲームは私達とチトセをモデルにしたものになります。チトセが精霊の愛し子として私達の世界にやって来たこと、ノンフィクションで織り混ぜてあります。」



 後ろからアーシュさんが解説を入れてくれるのを聞きながら、へ~…と思いながら聞いていた私はノンフィクションという言葉に固まった。


え……?ノンフィクション……?

……事実を入れる……?


 私は慌てて紙の束を捲りながらラディウスストーリーと書かれた先を捲り続ける。

と、その先に恐ろしい黒歴史を見つけてしまった。

恐ろしさに震えなごらゆっくりとラディウスに視線を向ける。



「あ、あ、あのラ、ラディウスさん……こ、これ……」

「ああ、勿論全て事実を盛り込んでいる。」



 死の宣告を受け私は口から魂が出そうになった。

いやむしろ気を失って現実世界から逃げたい。


 何せあの後ろからラディウスさんをぎゅっと抱き締め事件まで盛り込まれていたのだから嫌がらせかと思った。

……ただの音ゲーかと思いきや私の黒歴史を盛り込んだ乙女ゲームとか……恥ずかしすぎじやないか……。

 完全なる第三者なら喜べたかもしれないが、全く喜べない。



「出来たら真っ先にチトセにあげるからね♪

 僕達が自分でちゃんとシナリオ作ったんだからさ♪」

「恋の行き着く先は自分達でしっかり作り込んだんだから是非ともチトセにはしっかりゲームで遊んでもらいたいんだ。」

「む、無理無理無理っ!こっぱずかしくて遊べないよ!

 だ、大体何で急にゲーム何か……」

「急じゃないよ!前からずっと考えてたんだよ!チトセはトキプリトキプリばっかだし!僕達はチトセの一番になりたいんだ!」

「チトセがさ、俺らの事考えるの避けるだろ?

 だから俺らは追いかけることにしたんだよ。」



え?

え?ええ??



「二次元に逃げるなら二次元までってね?」

「それにライバルとは同じ土俵に立つべきでしょう?

 私達には不可能はありません。どんな任務でもやり遂げる。

 それが私達ラディウス様の元に集まった白い悪魔の隊員です。」



 混乱する私の手をとられ、自然とその本人へと視線が向く。

また色っぽ過ぎる視線に絡めとられて胸が苦しくなる。



「チトセ、逃げるのは構わない。

 俺達はお前を追い込みたい訳じゃないから、ゆっくりとお前の心が追い付くのを待ちたいと思ってもいる。

 ただ、それでも俺達はチトセによって人として過ごすことを、人として人に心を傾ける事を許された。

 だからこの溢れ出る感情を愛情を注ぎたいと言うことを忘れないでくれ。

 ゲームはそうした俺達の心だ。慣れないチトセへの緩衝材の様なもの。まずはそれからでも俺達の心を感じ、慣れて貰えれば良いと思ったんだ。」



 ラディウスさんは私に視線を合わせたまま、握ったままの私の手の甲にそっと口をつけた。

それだけで羞恥にピキンッと体が硬直したのに、さらに追い討ちはかけられた。

 私の薬指が目の前のお人にぱくっと食べられた。というかはむはむされた気がする。


……気がするというは恋愛度数の低い私の頭では処理しきれなくてそのまま気を失ったから、その後どうなったのかはさだかではないし知りたいとも思わない。(知ったらまたパニックになると思うし)


 とりあえず結論として、やっぱり私には大人の恋愛ってレベルが高すぎてついてけない気がする。

でも彼らが嫌なわけでも恋愛がしたくないわけでもないのは確かだ。

ただ求められる様に触れられる事にどう対応していいのかわからないだけ。

 ……まぁ圧倒的に恋愛経験不足って事になるのだろう。

ラディウスさんの言った様にまずはゲームから彼らと向き合って受け入れてみるのもありかもしれないな……。(黒歴史とかは忘れたいけど)


 気を失った私の周りでは慌てる四人とそれを叱咤するアーシュさんの姿があったようだけど、私は知らずにその間夜まで眠りこけていた。

 起きた後はラディウスさんに無茶苦茶謝られたけど、あんなことで気を失う私が悪いのだとこちらも謝った。むしろ鼻血が出て無かったかだけが気になる、と言ったらすごく笑われた。

 その後じゃあ早く男に慣れる荒治療だとアンヘルさんに抱きつかれそうになったけど、アーシュさんがそれを張り倒してくれた。

そんなアンヘルさんをだせーとゲラゲラ笑うコールさんはアンヘルさんに追いかけ回されていた。それに加わろうと追いかけるカタル君がいて、そんな光景に私も笑っていた。


 優しくて楽しい人達。

大好きで大切な人達に私も大切にされてると知ってる。

大切だから、だからちゃんと向き合わなきゃ失礼だよね。


 私は隣にいるラディウスさんの服をツンツンと引っ張って、こちらに向き直ったラディウスさんの目をみて笑った。



「…ゲーム、完成するの楽しみにしてるね。」



ラディウスさんは少し目を見張ったけど直ぐに嬉しそうに笑って頷いてくれた。


今はまだまだ未熟ですが、ちゃんと向き合います。


その私の思いは伝わったみたいだ。

 気恥ずかしさを感じながらも私はラディウスさんとアーシュさんの隣でじゃれあう三人を微笑ましく眺めていた。





《終わり》




カタル「あ、ちなみに逆ハーレムエンドもゲームにはあるんだよねぇ。あの子にはいってないけど。」

コール「あいつって絶対一人とか選べなさそうだもんな。」

アンヘル「まぁそれでも負ける気は全くないけど。」

アーシュ「彼女は純粋過ぎますからね。囲い込まれて逃げ道を塞がれているなんていう大人の汚い部分なんて知らない方が幸せですよ。」

ラディウス「選択肢は無数だが、これもまた彼女の運命の1つだと諦めて貰うしかないだろう。」

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