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ファーストフード店にしか見えないメイド喫茶

 そこは東京資本が出店した店だった。

 アイドルやアニメのプロデュースをしているS氏のお店だ。

 新宿や池袋にも支店がある。大阪の日本橋にできたあとは名古屋にも店が出来た。

 と言えばもうおわかりの方も多いだろう。そう、Aである。


 そこは本当によくできた店で、メニューには工夫が凝らされ、メイド(アイドル)たちの制服はいつも新品のようにキレイ、独自コインがもらえてチップにして渡したり、集めると手品を見せてもらえたりもする。

 内装や食器もしっかりしていて、食事はおいしく、たまには寿司屋と提携して本格的な寿司イベントまでやっていた。

 太客もついていて、昼は池袋、三時は名古屋、夜は日本橋、と新幹線でAの支店をめぐっている超人までいた。

 だから外からは順風満帆に見えたのだが……

 ある時、店長から相談を受けた。といっても客としてではなくとあるイベントの業者としてのご挨拶にうかがった時だが。

「お客さんが増えないんですよ。何かいい策はありませんかねえ」

 切実な悩みだった。

 この店には致命的な弱点があった。外から見える一階がファーストフード店にしか見えないのだ。

 つまり、一見(いちげん)さんはここを「メイドさんがいるファーストフード店」と誤認して入ってくる。

 そして、メニューに示された値段の高さに失望して、店の真骨頂である二階へは上がらずに帰ってしまうのだ。

「そうですよねー。そういうことはよくあります」と店長さん。

「そこを改善しないと集客は増えないですよ。まあ、そのあたりはSさんと相談しないと無理なんでしょうけどねえ」

 私に出来るアドバイスはそれが限界だった。

 その後、Aは規模を小さくして梅田に移った。

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