初試合
みなさん開いていただきありがとうございます。
本日は高校選手権団体戦もありどこの学校が優勝するのか注目ですね。
(ごめんなさい伝わらなくて全然大丈夫です)
前回のあらすじ
進学校で成績低迷中小椋楓高校一年生。
変わった音が聞こえてくると少し興味を持ったがために、かるた会に迷い込んでしまう。
そのまま流れで試合をすることになったが如何に…?
滝川さんが新たに札を持ってきて分けていく。よくみるとさっきと違って札の上に赤い文字が小さく書いてある。
分け終わったのか、4分の1の札が手渡され、言われるがまま札を配置していく。
並べ終わった。
「ここに赤い文字が書いてあるだろう?ここに書いてある文字が読まれたら、その札を取れるんだ。」
と滝川さんがいう。
なるほど、言われたのを見つけて簡単そうだな。
「例えばこれは、春過ぎて夏来にけらし白妙のころもほすてふ天の香具山っていう札。下半分の、ころもほうてふから先がここの札に文字が書いてある。本当は春過ぎての部分を覚えてないといけないんだけど、今回は赤い文字で書いてあるってこと。」
本来は覚えるのか…めんどくさそうだな
「これはどうやったら勝ちになるんすか?」
「札が半分からこっち側が逆さになってて読みにくいだろう?そのこっち側にある札が敵陣の札。逆に小椋くん側にある、読みやすい向きの札が自陣の札。札を取っていって、自陣の札が0になった方が勝ちだ。」
「それだと自陣に出るかどうかの運ゲーじゃ…」
「そう、だから敵陣の札が出たら一枚送れるんだ。そこで何の札を送るかにも戦略性があるんだよ。」
なるほど、思ってたより難しそうだな…
「じゃあどこに何の札があるか覚えてみようか。」
「え、覚えるってここにどこに何の札があるかを全て…?」
「そう、慣れてくると5分くらいで全てを覚えられる人も多いよ。」
…すご
「まず覚え方には順番があってね、『むすめふさほせうつしもゆいちひきはやよかみたこおわなあ』っていう順番に札を探していく。」
娘…?みたこ…?わな…?
「この順番はその文字から始まる札の数が少ない順。まず、『むすめふさほせ』の札は一字決まりっていって、その文字から始まる札が一枚しかない。だから1文字目を聞いた時点でその札が取れる。例えばこれはむらさめの〜っていう札で、むって聞いた時点で取れる。」
なるほど、?とりあえず、むすめふさほせ、とかってのは単語って訳ではないのか。
「この調子で、『うつしもゆ』から始まる札は2枚ずつ、『いちひき』から始まる札は3枚ずつ、『はやよか』から始まる札は4枚ずつ、『み』から始まる札は5枚、『た』と『こ』から始まる札は6枚ずつ、『お』と『わ』から始まる札は7枚ずつ、『な』から始まる札は8枚、『あ』から始まる札は16枚ある。」
…情報が多過ぎて覚えられん。えー、『あ』から始まる札は多いんだなうん。
「これをその順番に探していく。まず『む』の札があるから探してごらん」
む…む…赤い文字でむの札…
「あっ、これっすか!?」
「そうそうその札。次に本当は『す』の札なんだけど今回はないから飛ばそうか。」
「??ないっていうのは?」
「100枚あるうちの50枚が今ここに並んでいるから、半分しかないっていうこと。でも読まれるのは100枚で、ここにない札が読まれた時に触ったらお手つきっていわれるルールで1枚送られちゃうから気をつけてね。」
なるほど…むずかし
「じゃあ次に『め』の札を探してみよう」
俺はこの調子で場にある全ての札を探していった。ちょうど『あ』札の最後を見つけたところで
「2分前です」という声。すると他の人たちが腕を振って畳を叩き?始める。
困惑して滝川さんの方をみる。
「試合開始2分前になると素振りができるようになる。試合中にどうやって札を取ろうかっていうのを実際にイメージしてみたり、体を動かすウォーミングアップになったりするんだ。」
なるほど。とりあえず俺もそれっぽくやってみる。
「いい心がけだね。それで、この後時間になると試合開始と言われるんだけど、そうしたらまず対戦相手に一礼、そのあと向こうにいる読手に一礼してね。」
「は、はいわかりました。」
めっちゃ礼するんだな…
しばらくして
「時間になったので試合を始めます。」という忍岡の声と
「よろしくお願いします。」と他の人たちが言うのが聞こえる。
俺も慌ててそれに合わせて滝川さんに一礼、読手に一礼する。
「難波津にー 咲くやこの花ー 冬ごもーり」
読手の人が読み始める。俺が道で聞いたのはこの音だったのか…
「これは序歌と言って、百枚の中には含まれない札。この後今をはるべと咲くやこの花って2回言われるから、そのあとの札を探してね。」
と滝川さんの説明。
「今をーはるべとー 咲くやこのーはなー 今をーはるべとー 咲くやこのーはなー」
一瞬この和室全体が無音に包まれ、俺はほんの少しの緊張を覚える。
「みかのはらー 湧きて流るるー 泉川」
み、みかのはら、みかのはらって書いてあるやつ…さっき確かあの辺で…
「あっこれか!!」
と言い、俺はバシっと札を取る。
「そうそれだよ。ナイスっ。」
俺の思ってたよりペシャっとした取りだったけど、ちゃんと札を取れた、!!
「おめでとう。そうその調子で次も取ってこう。」
俺はこの調子で何枚か取ったり取られたりして思った。
「あの、一旦全力で取ってもらってもいいですか?今の俺がどのくらいの実力なのか知りたくて。」
そう、滝川さんは本気を出していない、そう思った。どうせ敵わないのはわかっていても見てみたい。
「…いいよ。次の1枚。本気で取るね。」
「ものやーおもふとー 人の問ふーまでー」
前の札の下の句が読まれる。
一瞬の余韻。
「をぐらやまー」
読まれたと気づいたら札が取られていた。
端の一枚だけきれいみ飛んでいく札。
「…すごぉ」
見惚れるほど美しい綺麗な取りだった。
「これは小倉山の札。小椋くん、君の名字と同じ音の札だよ。」
「おぐら、やま。これが俺の名字の…」
試合が終わった。7枚差で勝った。でも俺はあの時の小倉山の綺麗な取りを忘れられなかった。
「よかったらまた来てね。明日も同じ時間、ここでやってるよ。」
「あ、明日ならいずみん中間テスト終わって来るかも!小椋さんと同じ高一でめっちゃ強い人!」
「あ、えーっと、じゃあまた機会があれば、まあ、来ます」
そう言って俺は立ち去った。
「あーあ、入ってくれないかなーかるた会」
「無理強いはよくないよ。人それぞれやりたいことってのは違うのだから。」
家路につく。競技かるたか。思ってたより楽しかったな…。
まぁでもどうせこれだって俺には無理だ。
それに中学3年間を無駄にして今更始めたって
最後までお読みいただきありがとうございます!!
試合中のことをどこまでちゃんと書くのかが難しいですね。
まじで意味わかんなかったって方は先週日曜日にあった白滝杯(劇つよJKたちによる袴での大会)のYouTube調べたらイメージつくかもしれないです(他にもおすすめのYouTuberとかもたくさんいるんですけど最近あったんで。)
というか普通に書くの難しいですね。自分自身でこれが面白いのか全然わかんないです笑
次回は来週日曜更新予定です!




