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ヘルプマーク  作者: 八重
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あなたの当たり前は、なんですか。

ヘルプマーク。

みなさんはご存知でしょうか。

「ヘルプ」という言葉から、連想させて、病気の人がつけるもの、障がい者がつけるもの、お年寄りがつけるもの

そんな風に考えた人が多いのではないでしょうか。

見たことがあるという人もいるかもしれません。

この作品を通して、ヘルプマークの存在やそれをつけている人のことを

少しでも知ろうとしてもらえたら嬉しいです。



今年も、テレビからは、少し早口で力強い声が聞こえる。

「今年は、異常な猛暑です。熱中症には・・・」


その様子をぼーっと見ながら

「毎年、言ってない?」



ため息混じりに声が出た。

記念すべき朝の第一声がそれだった。

固まった肩や首をほぐすように、軽くストレッチをしながら、

ベッドから降りる。



朝は、食欲がないから、プロテインで済ませる。

お湯を沸かしている間に、素早く、洗顔と歯磨きを済ませ、

コップにミルクティー味の粉を大さじ2杯。

そして、そこにお湯を注ぐ。

もう3年は続けている、朝のルーティンだ。

この流れがうまくいくかどうかで、その日の運勢が決まる。

運勢というより、私の機嫌の良さが決まると言った方が正しいだろう。



今日は、まぁまぁいい感じだった。



雑な朝食を片手に、ささっとメイクを済ませ、

髪をとかし、ブラウスを着る。

ニュースの言葉を思い出し、少し薄めのブラウスを選んだ。



そして、履き慣れた黒いパンプスに足をいれ、

外に出た。



玄関を開けた瞬間、眩しさのあまり目を閉じた。



「ファンタジーの世界だったら、過去か未来に飛ばされてるな。」

目をそっとあけながら、思わず出た、記念すべき朝の第二声目。

我ながら、くだらないなと首を横にふった。



職場までは、2つの電車を乗り継いで、30分はかかる。

朝の満員電車は、3年間続けていても、きついものがある。

座れればラッキーだが、立っていると地獄だ。

時々、具合が悪くなってしまったのか、耐えきれず、降りる人も見たことがある。



電車がきた。

もわっとした風が肌にあたる。


「今日は座れないな。」



朝の機嫌の良さはどこへやら。

もう、私の心は灰色に染まっていた。








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