一筋の光
久々の投稿ですみません
第一志望に通ったので更新再開しますね
寮監に妹に至急の用事があるというと快く承諾してくれた。
今はディアの部屋まで呼びに行ってくれている。
「お兄ちゃん! 急ぎの用事って何かあったの?」
「あぁ」
ディアが寮から出てきた。俺の急ぎの用事という言葉に慌ててできたのだろう。上がる息を抑えつつ、俺の方に問いかける。
息が整う時間も惜しく、端的に説明していく。
「ディアにリチャードの怪我を治してほしい」
「うん、勿論」
「だが、診てみたところ外傷ではないようで、俺にもどこが怪我しているのかわからなくてな」
「大丈夫だよ。治せる」
「助かる。こっちだ」
ディアをつれ、先程のベンチに戻る。
離れたときのままの状態で彼らはいた。ハイドさんは蒼白い顔つきでリチャード先輩の手を握っている。痛ましい。
ディアの顔色も心なしか悪くなったようだが、手を掲げ詠唱をしてくれようとしている。
『朗々たる月華の仁慈により 大いなる冥利を彼のものに与えなん』
温かい光に包まれ、リチャード先輩が治癒されていく。ハイドさんがほっとするのも束の間、ディアが違う魔法を詠唱しだす。
『陽光の如き恵みよ その光で烏夜を照らせ』
その詠唱を聞き、目を見張る。
何時ぞやの浄化魔法ではないか。
「何故……」
「お兄ちゃん、これで解決した?」
俺の呟きが耳に届かなかったようで、そう問いかけるディアだが、振り向きざまに見た俺の様子が成功を示していないことを悟り、顔を曇らせる。
「私何かしちゃった……?」
焦った顔でリチャード先輩と俺とハイドさんの間で視線を行ったり来たりさせている。
「何故、浄化魔法を施した」
「え、あの時みたいな黒い靄がその人から滲み出てたから……」
駄目だったのとでも問いたそうにしゅんとしている。動物の耳があるなら垂れていそうなくらいだ。
だが、そんなことには気を向けられない。黒い靄。その言葉に思考が奪われている。
何故。
そう問いたいが、ここにその理由を知る者は一人もいない。
「お兄ちゃん……?」
「おい、これでリックは大丈夫なんだなよな?」
閉口してしまった俺に二人は問いかけるも、黒い靄に気を取られ構うことができない。
リチャード先輩が闇堕ちしかけている。それとも俺が知らないだけで闇属性持ち__。
答えのない問い。暗闇を歩いているような感覚に不安が募る。
「リー!」
暗闇から救い上げられるような心地だった。
こちらは書き溜めたものなのですが、詳細をメモした紙を紛失しているため更新スピード遅いです。重ね重ねすみません




