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サーラの不在

ブックマークありがとうございます!

 最近登場していないグリフィンだけど、ほったらかし……なんてことはなくて、実は毎朝背中に乗って一緒にお散歩をしてますよ?


 最初はお父様もお母様も反対したのだけど、サーラが説得してくれて許可が出たの。 本当にサーラって何者なのかしら?

 それはさておき、実は理由はわからないけど……



「グリフィーン、空飛ぶのって楽しいわね〜」


 ピーーー!


「今日は何処までいこうかぁ?」


 ピーピピ?


「そうねぇ、国境を越えてみるぅ?」


 ピピピピー


「んもう、真面目なんだからぁ」


 そう、私はグリフィンの言ってることがわかって会話ができちゃうんだ。

 たぶん一生懸命お世話をしたからだよね?



 王宮に戻るとサーラが下で待っているのもいつもの事。

 着地するとグリフィンも自分の小屋に戻って行ったわ。



「今日は午前中はアルナイル先生と勉強として、午後はどうするの?」


「そうですね……今日の午後は自由にしてください。 私は所用で出かけてきますので」


 わわっ! やった! やったったぁ! サーラのいない自由時間なんてどれぐらいぶりかしら?



「私はいませんが、代わりにフィンにお任せしておきます」


「はーい」


 サーラじゃないなら色々となんとかなるもんね。



 アルナイル先生の勉強が終わる時、既にサーラはいなくて代わりにフィンが待っていて、私の姿を見るとフィンは頭を下げてきたわ。



「おはようございます姫様。 今日は自分だけですが……」


「出かける準備をするわよフィン」


 フィンは、はぁ? と首を傾げて私の後をついてきてもらうの。

 私が部屋に入るとフィンは部屋の外で門番のように扉の前で立ったから、それを確認して私は扉を閉めて早速着ていたドレスを脱ぎ捨てて、ドレスローブを着込んで剣を腰に吊るしたら、髪を束ねて紐で縛りながら部屋を出たわ。



「お待たせ」


「い? ええぇ!? 姫様そのような格好してどうするんですか?」


「だから出かけるって言ったじゃない。 フィンも早く軍服なんか脱いでね。

私は先に王宮の門で待ってるから」


「ちょ、ちょっと待ってください。 意味がわかりませんよ」


 あ、そうだった……御忍びはサーラと一緒の時だけって約束だし、フィンにも言ってなかったんだ。 うーん……



「……まさか勝手に王宮を抜け出すおつもりじゃないですよね?」


 どうしようコレってもしフィンに漏れたら……



『なんてことをしてくれたんですか。 残念ですがこの事が漏れてしまった以上、今後は御忍びで王都に出かけるのは禁止ですね!』


 なんてことにぃぃ……

 どうしよう? どうやって切り抜けたら良いのかな。


 私が必死に言い訳を考えているとフィンが勝ち誇ったような笑みを見せてきたの。

 そして……



「いいですねーそう言うの! 姫様はもっとお堅い人かと思ってましたよ!

自分もそう言うの憧れてましたし」


 あれ? フィンってもっとマクシミリアンみたいに規律にうるさいと思っていたんだけど違ったみたい?



「フィンは止めないの?」


「まぁ立場上、本当なら止めなきゃいけないんですけどね。 でも自分は規律規律規律って……規律に縛られて今まで生きてきたんです。

今回の姫様の護衛だって親父の言いなりでやらされて……あ、すいません、これは違うんです!」


「うううん、いいの。 続けてフィン」


「え? あ、ああ、はい。

自分はこのまま一生親父の言いなりなのが当たり前なんだと思っていたんです。

だけど姫様は違う、違ったんです!」


「ふーん」


「……え? それだけなんですか?」


 私の反応なんかおかしかったかしら?

 でもそれなら……



「なら、王都に行きましょう。 あなたは私を守ってくれるんでしょう?」


「はいっ! 任せてください!」


 よくわからないけど、これで王都に行けるわね。




 しばらくして兵士たちが着る服装を脱いできたフィンが戻ってきたのだけど、どこからどう見ても兵装を解いただけにしかみえなかったわ。



「どうしたんですか姫様?」


「その格好じゃあすぐに兵士だって気がつかれちゃうわよフィン」


 自分の格好のどこがおかしかったのかとでも言うようにフィンは見回しているんだけれど、冒険者のような粗雑さが足らないことに気がついてないみたい。



「どこが自分はおかしいのでしょうか?」


「まず、その喋り方ね。 次にビシッとしすぎよ。 町にいる冒険者より荒くれ者っぽくよ」


「それじゃあ姫様はどうなんですか?」


「私は冒険者のつもりよっ!」


 そう言うとフィンが私を眺めてくるわ。 今の私は冒険者。 そう、ドレスローブに身を包んだ謎の女剣士よ。



「あ、姫様その剣は……」


 あれ? 格好よりも剣に目がいっちゃったみたい。



「これ? これはシャムシールよ」


「わかってますが、なんでそんな扱いにくい剣なんですか?」


「扱いにくい? そうかしら」


 シャムシールを抜いて振り回して見せると、フィンが驚いた顔を見せたわ。


 そのあと両刃と反りのある片刃の剣の扱いにくさの違いをフィンが話しだしたのだけど、時間が少なくなるからいい加減にしてほしくて、気がつくとムスッとした顔をしていたみたい。





「ほんっとうにすいませんでした!」


「もういいわ。 さっさと行きましょう」


 これ以上続けられたらせっかくサーラがいないのに、たいした時間王都に出られなくなっちゃうよ。




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