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女王の風格

ブックマークありがとうございます!

 王都をサーラと私は横並びに、その後ろからフィンが一言も言葉を発せずに警戒しながらついてきている、そんな状況よ。


 御忍びと違うから私も優雅に歩く様に心がけないといけないのだけど、足元を見ないでまっすぐ前だけを見て歩くっていうだけで難しいのにさ……



「ララ、笑顔(スマイル)


「くぅぅ、この鬼ぃぃ!」


「周りに聞こえますよ」


 クククッ……


 背後から笑い声が聞こえてきたから振り返ると、フィンが口を押さえて笑いを押し殺していたわ。



「こらぁ! フィン、なにがおかしいのよ!」


「す、すいませんでした。 あまりに2人のやり取りが面白かったもので……」


 面白い? 今のがぁ?



「あなた頭大丈夫?」


「はい! いたってまともだと自分では思ってますよ」


 あーー! もう一体なんなのよ。 サーラはこういう時は決まって鬼教官だし、フィンは無神経っぽい人みたいだし……



 そんなわけでプリンセスとして私は王都に住む人たちに見られながら歩いて回ったわ。

 この時大変なのは私よりもサーラで、目をハートにさせながら近づく不埒者も結構いてね、いつもサーラが悲鳴じみた怒鳴り声で退けていたんだけど今日は違った。



「おい! 姫様方に近寄るな!」


 フィンが近寄る不埒者を追い払ってくれてサーラも今日は幾分楽そうに見えたわ。


 御忍びではないからお店も覗いたりできなくて正直楽しくはないけれど、王宮にこもりきりだった頃から考えると全然マシよね。





「お、いよいよかぁ」


「フィンどうしたの?」


「ああ、すいません。 この時期になると王都でブリーズ=アルジャントリーのコンサートが開かれるんですよ」


 ブリーズ=アルジャントリー、私も噂には聞いたことがある歌姫によるコンサートで、アイドル的な存在なんだって。

 彼女の歌う歌は、想い人に訴えるような歌が多くてとても心に響くらしいわ。



「フィンは行ったことがあるの?」


「自分ならしょっちゅう警備で来てましたからね。 今年からはその任務からも外れるからホッとしてますよ」


 なぜか理由を尋ねたら、ブリーズ=アルジャントリーのファンが世界各地から集まってくるから、犯罪もこの時期になると異常に増えて、寝る時間もほとんど無くなるっていうのだから凄い話よね。



「へぇ〜そうなんだ。 ねぇサーラ」


「行きませんよ」


「私まだ何も言ってないよ」


「じゃあなんですか?」


「コンサートに行きたい……テヘッ」


 呆れた顔でサーラに見られちゃった。 でもそのあとでサーラが凄いことを言ってきたのよ!



「わかりました。 ですがさすがにコンサートは無理があるので王宮に招きましょう」


「ちょ! サーラさん、それはいくらなんでも無理ですよ。 ブリーズ=アルジャントリーは誰の招致にも絶対に応じないんですから」


 サーラはにっこりと微笑むと先を急ぐように歩き始めちゃった。






 王都から王宮に戻ったところでフィンが私に尋ねてきたの。



「姫様という立場的に仕方がないとは思うんですが、姫様に言い寄ってくる不埒者は1人もいなかったんですが、そういうのあまり気にしないんですね?

もちろん姫様はお綺麗ですよ」


「うーん、別に。 だって私はいずれこの国の女王になるんだからセクシャル的な人気には興味ないなぁ。 そんなことよりも少しでも民心が得られる事のほうが大事だからね」


「感動です! 自分は姫様の護衛なれてよかったと思います!」


 そう言ってなんだかフィンが勝手に感動して体を震わせていて、サーラはへぇといった顔で見てきたわ。



「な、何よ!」


 「いえ別に」そう答えてサーラはお城に入っていっちゃった。



「そんじゃあ自分は無事、姫様を送り届けたのでその報告に戻ります!」


「うん、フィンご苦労様」





 報告に戻ったフィンは早速父親であるマクシミリアンのところへ向かったわ。

 そこで今日あったことの報告を済ませたところで、マクシミリアンがフィンに尋ねてきたの。



「ああ、よくやってくれた我が息子よ。 それで姫はどうだった?」


「どうって何がだよ親父」


「ほら色々あるだろう、可愛いだとか綺麗だとか色っぽいだとか」


「ッバ、バカか親父! 警護についてんだからそんな考えなんか起こすわけないだろ!?」


 慌てるフィンの態度を見てマクシミリアンは声をあげて笑うんだけど、絶対趣味悪いよね。

 フィンもそそくさと部屋を出て行ったわ。



「こーれは脈アリっぽいですニャン?」


「うむ、これで後は某たちで後押しをしてやれば上手くいくだろうな」


「某たちって……僕もまさか含まれているんですかニャア?」


「他に誰がいる」


「うわぁ……将軍、僕まで巻き込まニャイでくださいよ」


「お前にはやってもらうことがあるぞ。 さしあたってはだな……」



 うわぁ……なんだかマクシミリアンがまた悪巧みしてるみたい。

 でも猫の女獣人は根は悪い人じゃなさそう? 弱みでも握られているのかしら?

 もちろんこのことを私が知るよしもないのだけどね。



実は猫の女獣人の名前が決まってなかったりします……


何かいい名前ありませんか?(^_^;)


猫獣人 女 16〜18歳ぐらい シーフ

隠密行動に長けているけれど、それ以上にドジ 美人よりは可愛いイメージ


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