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キャビンってある意味ホラーよね

ブックマークありがとうございます。

書き溜めも増えていたので、本日2話目の更新、感謝の気持ちです。

 私の言葉で謁見の間が静けさを取り戻す。 人払いをしてもらって、必要最小の人だけになって私はルロスに尋ねる。



「ルロス、人払いはしたわ。 ここにいる人たちなら大丈夫だから知ってる事があったら話してくれる? 昔あったオークの進軍について何かわかる事はない?」


 私がそう言えばルロスもわかりましたと素直に応じてくれる。



 まだ生まれる前の話で聞いた限りですって前置きをしてから、以前地上を制圧に向かった時の話を始める。



 ドラウは基本的に尖兵のハイオークをリーダーとしてオークを送り込んで、様子を見るのだそう。 理由はドラウの個体数の問題らしいの。



「理由は女尊男卑にあって、地位の問題で生涯を独身で過ごし、子を宿す事のできない女のドラウも少なくありません」


 つまり男のドラウに相手を選ぶ権利はなくて、女のドラウも好きに選んで結婚する事はできないためらしいわ。



「子を宿す事を許される女のドラウは、勝ち生き抜いている氏族だけで、敗れて軍門に下った氏族は反乱を起こさせないために子を作らせないのです」


 うーん、わかりにくいなぁ……



「つまり、言い換えれば氏族とは人種の国のようなものっていう事かしら?」


 エアロ女王が尋ねるとルロスが頷いた。



 氏族=国があって互いに争い合う中、地下世界(アンダーダーク)に住む敵対する者とも覇権を求め戦っているって本末転倒じゃない。

 まぁそれは今は関係ないわ。


 要するに個体数の少ないドラウがあまり拠点を離れてしまうわけにはいかないって事で数名しか送り込めないのだそう。



「貴女、ずいぶんドラウに詳しいのですね?」


 セーラム女帝がやっぱりそこに食いついてくる。 なので私がさっくりとルロスがドラウに転生した転生者である事、ついでにこの場にいるアルバロも転生者で2人共サハラの既に観視下にある事を話しておく。



「これはこれは……敵内情に詳しい味方がいるのは心強いですなぁ。 いや、これは嫌味ではありませんよ。 捻くれた口調はログェヘプレーベも知っているでしょうよ」


 さっき殴られたからか、ルベズリーブがログェヘプレーベに向かってちゃんと言い訳も加えてる。


 ルロスに言ってローブを脱いでもらうと……元の青白い肌に真っ白な髪の姿に戻って、そして相変わらず黒いまるで下着みたいな露出の多い格好に……


 エアロ女王がルロスのドラウ姿を羨ましそうに見て、



「それだけ私も妖艶な美貌を持っていれば、男も選り取り見取りなのだけどね」


 自身のドレスローブの上から胸に手を当てて可愛いお胸を見比べている。 その様子に私も思わず胸に手を当てて、エアロ女王と大差ないのを確認する。



「男は皆、ツンと上向きに上がった大きく膨らみを持った胸、そして細いくびれにプリンと出たお尻、これが全てよ、プリンセス ララノア?」


「ふぁ!? そ、そうなの!」


 思わず両手で胸を押さえる手ブラのようにしながアルバロに目をやる。



「こ、好みは人それぞれです! そんな話をしている場合じゃないんじゃないですか!」


 顔を真っ赤にしながらアルバロが怒鳴るように言うんだけど、エアロ女王が近づいてアルバロの股間をなでると変な声を上げた。



「ぅうん、立派なものを持ってるじゃなぁい? 貴方に転生者の子種を植え付けてもらおうかしらぁ?」


 見ているこっちが恥ずかしくなるような手つきで、盛り上がっている股間に触れてアルバロが目を白黒させたかと思うと、股間を押さえながら奇声を発して謁見の間から逃げ出すように走り去って行っちゃった。



「相変わらずですね、エアロ様は」


 お母様は知っているようで気にもとめてなくて、セーラム女帝は……うわ、私と同じで胸に手を当てながら顔真っ赤になっちゃってる!

 エルフってスレンダーだけど胸ないしね。 でもセーラム女帝って童顔で私と同い年みたいで、知らなければ生ける英雄なんて気がつかなそう。





「全くこの国の一大事だというのに、いい加減にしてもらえませんかねぇ?」


 唯一残っている男であるルベズリーブが愚痴をこぼすように言うと、エアロ女王は枯れた年寄りには残酷な話でしたかって返す。



「私はまだ枯れてなどない! ただこの忌まわしい血を残したくはないだけだ!」


「あら、そうなの?」


 この後、耳を覆いたくなるような言葉がエアロ女王から飛び出てくる。


 なんでも良い血筋さえ残せればキャビン一族は一切気にはしないで、生まれてきた子は男であれ異種族であれ、幼い頃に性別や種族を魔法で変えて永久化させてしまうんだとか。 王となる父親は多くの男の人と交わるため、誰かも不明で最後に子供ができた時にいた者がお飾りの王になりたければしてもらえるんだそう。





「それじゃあ……この話の続きは後ほどベッドの上でゆっくりとしましょうね。 プリンセスも先ほどの方にお伝えしておいてもらえるかしら? 転生者の血、なんて素敵なのかしら」


「え! え? だってアルバロは私の事好きなのよ?」


 先に唾つけられちゃってたのねって、まるで私がアルバロと婚姻を結ぶ予定かのように言われちゃう。





「私のこのドラウの身体のせいで随分話を逸らしてしまった事は謝りますので、そろそろ話を戻しませんか?」


 ルロスは悪くないのにローブを着なおして頭を下げて謝ると、この場にいる全員、もちろんエアロ女王も黙り込んだ。



いつも読んでくれてありがとうございます。


キャビン魔導王国は以前からもちょいちょい出ていますが、想像すると怖いですよね。

死んでも魂を肖像画に込めて残し、知恵と知識を継承させ、産まれる子供は種族性別問わずいい血だけを求めて誕生させ、人間の女性として女王国家を続けていく……

その為なら人種であれば誰とでも何人とでも子作りをしちゃいますから。



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