異変の始まり
時は経ち、普段なら騒がしい夜の里に、それはいた。
ボロボロのマントを身に付けた鋭い目つきの男は、周りを見て微笑んでいた。
「・・・素晴らしい。ここは、とても素晴らしい」
妖怪も人間もいない里で一人、男は笑っていた。
「ククッ、さあ始めようか」
トン、と軽く地面を叩いた。
それを合図に、空中に七つの炎が現れる
白、橙、青紫、空、緑、黄、黒の七つの色の炎がくるくると男の周りを動く。
「ッククク、ヒャーッハハハハ!! さあ始めようか! 復讐を!!」
幻想郷の大地が揺れ、里の付近に変化ぎ訪れる。
地面から黒い何かが噴き出し、それらが物質に形を変えていく。
見た目だけは塔に見えるそれは、莫大な魔力を辺りに撒き散らしていた。
「っ!?」
魔力を感じ取った巫女は飛び起き、一瞬で着替えを済まして神社から飛び出した。
「な、なんだ!?」
莫大な魔力を感じ取った魔法使いは、とんでもない魔力を感じ、震えながらも好奇心と共に飛び出した。
「・・・・これは」
魔力とは別の理由で感じ取ったメイドは、自身の主に許しを貰う為に主の所へ向かった。
「朔さん! 行きましょう!」
「ふぁ? もう眠いんだががが引っ張るな!!」
何が起きても動けるように待機していた剣士は、眠そうにしている少年の腕を掴んで飛び出す。
「さあ、始まった」
塔よりも高い所にいる元は、一人呟く。
「さあ、一発で決まるといいな。頑張れよ『勇者』様?」




