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BLACK D●T  作者: 笹舟
●降って、地、固まる?
14/87

陽ちゃん登場


「だっはっはっはっはっ!」


 私の話を聞いた陽介さんは、カウンターにうつ伏せて盛大に笑った。

「なに、あいつ、まじで……っははっ、ははっ…っく」 

 最後には笑い過ぎたせいで咽せかえり、しばらく古場さんに背中をさすってもらっていた。私はそれをなんとも言えない気分で見る。

 そんなに笑うことか。……ことなのだろう。彼を幼い頃から知る立場からすれば。


「けほっ、けほっ。っあー、悪ぃな古場。もう大丈夫だ」

「……笑い過ぎだろう。いくらなんでも」

 陽介さんの言葉に、呆れたような表情で古場さんは手を離した。


「しっかし、アイツの告白シーンなんて想像もしたことなかったからなぁー」

 ようやく収まってきた咳に、陽介さんは眼に溜まったままの涙を拭った。

「なんだ? その熱烈な台詞回しはじいちゃん譲りか?」

 と言いながら喉の奥で笑い、

「お前にもその血は流れてるだろ」

 と古場さんに指摘される。

 ライターを手で弄びながら、「じゃあ違うな」と陽介さんは一人頷いた。

 

 というか、熱烈も何も、あれは。


 「告白じゃないんですよ」

 「アナタを見つめてました宣言が?」

 

 面白そうに目をくるりと回す陽介さんに、その時のことを思い出しつつ、少しだけ眉間に皺を寄せて私は強く頷いた。


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