友や
22歳で働くまで、普通の学生生活を送ってきた。その中で唯一自慢できるようなことを挙げるのなら、幼稚園から職場に至るまでずっと同じだった"塚本健雷"という友人が居る。無論、男だ。そんな彼とは未だ仲が良く、あの日も車で「飯食いに行こう」と遊びに出た日だった。
「健、もし彼女ができても俺とはちゃんと友達でいてくれよ?毎月のこのドライブも続けよう、な?」
車の中で運転する彼を横目に私は言った。
「なんだよ、急に。」
彼は特に焦る様子も見せずに落ち着いた声色で答えた。当然のことながら、私は彼を疑っていたわけでもなかった。ただ単純に念押しがしたかっただけである。そんなつまらない雑談がうだうだと続き、とうとう目的地のかつ丼の店が見えた。彼はハザードを出し、その店の方向へ曲がろうとした。ビュンビュンと行き交う車の波が止まり、今だ!と言わんばかりにハンドルを切った。
「おお~、やるねぇ。」
私が感心して声を出した途端にププーというクラクションが聞こえた。その音は後方からであった。音の方向を見る間もなく、ガタンという強い衝撃と少しの痛みが来た。
そして今、神々しいような怖いような、二声がダブった音が聞こえる。
「目が覚めましたか、お二方。挨拶…、おはよう、二人とも。」
二人…?そう疑問に思って右を見た、すると健雷が呆然と立っているのを目視できた。彼はこちらを向いて一言、「想!」とだけ言ってこちらを向いたまま、またぼーっとした表情をこちらに見せた。その顔は何か考えているようにも見えたが、今はどうでもいいことだ。何せ、特にできることがないからな。
少し経って、その声はまた話した。
「おはよう!二人とも。返事は?返事は無しですか。」
私達は焦って「おはようございます。」と返した。少し満足げに頷く声が聞こえ、またその声が聞こえた。
「残念ながらお二方はお亡くなりになりました。原因は大型車との衝突ですね。ルール的にはどちらが悪いか、そんなことは神である私が知ったことではありません。それでも若いうちに亡くなった…。あぁなんと悲しい事か。なので私からプレゼントといたしましょう。所謂、『転生』はご存じですね。こういう類のもの、お好きだったはずですので行きたいと望む世界を教えてください。そこへ連れて行って差し上げましょう。」
その言葉は私達にとって一度下げてから上げるようなものであった。今日の帰りも二人でこういう話をする予定だったので、二人の息は合っていた。彼は私に向かって合図のように頷いた。それは私にセリフは頼んだと告げるものだった。
「剣と魔法の世界に行きたい。チートは…なしでいい、ただ中くらいのスキルは欲しい。このようなことは可能だろうか。」
あの声は私達に向かって言った。
「了解、剣と魔法の世界へ行きたい、ね。あなたたちの仲の良さは知っていたけれど、ここまでだったとはね。じゃあ行ってらっしゃい。」
私達の身体がみるみるうちに下から消えていく。
「頑張ろうな、想。」「応よ!」
先ほど神と名乗った声が突如として誰も居ない空間で響いた。
「魔法の指定がなかったのだけれどテキトウでよかったのよね…?」
再開します!しかし次回更新は不明です!
よろしくお願いします。。。!XDXDO




