Ep03 Break ─撃破─
ご拝見、ありがとうございます。
続きです。
アーテルが取り出した銀の刃を持つ大鎌『闇総べる大鎌』の刃が正確に相手のクリティカルヒットポイントを捉え部位を破壊する。
───ズカン!!
一撃目、胸部破壊。
続いて、二撃。両腕への重い攻撃によるスタン。
「は、速い!!─── 大鎌によるAGIデバフ値を諸共しない動き……! アーテルさん一体何者……!?」
更に追撃。先程と同じ重い二撃を両足に食らわせる。
そして、とどめ。動けなくなった所を空中でめいいっぱい溜めた『チャージアタック』を全力で繰り出した。
「これで─── 終わり。」
─── ……ズガン!!
重い衝撃波がダンジョンの中、反響する。
切り落とされるモンスターの生首。
▫─────────
敵モンスターの撃破を確認。
・アイテム報酬がドロップします。
・獲得EXP1175
─────────▫
「……なんて威力……」
───あっという間の出来事だった。
唖然とするこいぬ。そして飄々とした出で立ちのアーテル。
「おぉ。やった。銅色ウロコがこんなに。ひひひ。もうけもうけ。」
「ん?……あげないよ」
戦利品を見つめた後、こいぬに向け、ジト目でそう答えるアーテル。
「いりませんよ……。それに、私が使えるタイプのアイテムじゃないし……。」
「……。そっか。なら良し。」
「って言うか!! 何なんですか!! アーテルさんのその強さ。」
話を本題にへと戻すこいぬ。
彼女はこの底知れぬアーテルの強さを知りたくなったのである。それもそうである。
あの強さ、見た事も無いあの野性的でそれで居て美しいく迅速な戦闘スタイルを見せられては。
「あぁ。そうか。えーっとこいぬちゃんでいいかしら。名前」
上の方へ目をやる。
レベルのバーの横にプレイヤーネームがある。そこに『こいぬ』と平仮名3文字で表示されていた。
「あっ、はい! そうですこいぬです!!」
「そう、こいぬちゃんは知らないのよね私の持ってるユニーク。」
「ユニーク? なんですかそれ。」
「……そこからか。 そのレベルでユニーク知らないなんて……─── まあいいわ。1から説明するわね。」
「《ユニークスキル》すなわち自分だけの特別なスキル。取得方法は色々で私の場合は重量系の武器を極めた訳なんだけど。」
「ふむふむ。」
「その時運良く条件を満たして取得したのがこの─── ユニークスキル《ヘビー・ドラゴンキラー》このスキルには特別な重量軽減の値が振られていて……。うーん。まあ簡単に言うと重い武器を持っていてもAGIの値はマイナスされず、さらにそれ以上に速く動けちゃう、鎌使いの当たりスキルなのよね。」
「へっ、へぇー!!! アーテルさんだけのスキル!!!! えーー私もそんなユニークスキルがほしい!!!」
「……簡単に言ってくれるわね……、私がコイツを取るまでどれだけの時間……。ま、そんなとこ。──てか、あなた私の持ってる武器は詳しいくせに私のユニーク全然知らなかったのね……。」
「へへへ、武器とか戦闘の部分には滅茶苦茶きょーみあるんですけれど。スキルとかにはまーったく無頓着で……。」
「ふむふむ。それならこれからもっとお勉強しなきゃです!!」
「うん、その方がいいと思うよ。へぇ。戦闘に注力してるんだ。ちょうど良かった、次のボスレイドめげずに挑み続ける忍耐強いアタッカーが必要だったの」
「ほえ? アタッカーですか?? ……───え、ちょちょちょ。もしかしてこの流れは!!」
「ふふ。察しがいいわね。さっきのお願い今すぐ叶えてもらうわね。こいぬ。あなた─── ……。」
「「私のギルドに入りなさい。」」
───……ビシッ。
アーテルの動かぬ動じぬの眉が不敵な笑みを浮かべるために曲線を描く。
(巻き込まれたと思ったけど、私が彼女のこと巻き込みそうね。面白くなってきた……かも?)
「……ぶるぶふ…。 わ、わたしが。なんで……───あの青眼の大鎌使いさんなんかのお眼鏡に……ひ、ひぃ。」
「きょーーはやくびですぅー!!!!」
アーテルとこいぬのVRMMOでの新たな冒険が今始まる……?の、か?───。
次の回はどどんとたくさん更新していきたい気持ちですので、引き続き応援くださると嬉しいです。




