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魔女的エクアージュ~失恋した腹いせに世界を破滅させる物語~  作者: ゆいレギナ
三幕 懸命実習

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閑話休題② 少女Sによる小さな反逆

閑話休題、お友達のユーリアル様が本作の二次小説短編を書いてくださいましたので、

掲載させていただきます。




 ―─世界なんて明日にでも無くなってしまえばいい。


「朝……か」


 起きる直前まで夢を見ていたせいか、どうにも頭が重い気がする。

 まあ……朝起きるのが辛いのはいつもの事か。

 あるいは昨日はつい夜更かしをしてしまったせいかもしれない。

 明日なんかこなきゃいいのに、と思いながら特に面白くもない番組を横になりながら見ていたせいなのだろう。


「そうでなきゃ変な夢を見る理由がないもの……」


 一人、誰も聞いていない愚痴を部屋の空気に溶けさせる。

 見ればいつの間にか思っているより時間は過ぎており、間もなくアラームが鳴ろうというところだ。

 そこまでして初めて、自分が目覚ましより早く起きていたことに気が付いた。


(最悪……昨日も変な授業だったし……なんなのかしら)


 思い返すのはろくでもない……と今は思っている昨日の授業の事。

『ロリコンは正義』だったか、本当にろくでもない。

 よりにもよって、ナナシ先生は比較的胸が大きい私に朗読させたんだ。


「ロリコンなんてどうせ胸も背丈も小さい子なら誰でもいいんでしょ!?」


 今思えば、教室で叫ぶことではなかったような気が多少なりともしないでもないかな。

 ただ、その時にはかっとなってそう叫んでしまったのだ、仕方ないじゃない。

 問題はその後だ。


「冗談ではない! いいか、確かに貴様の言うような考えの者をロリコンと呼ぶこともあろう。だがしかし! そうではない、そうではないのだ!」


 やたら力強く叫んできたナナシ先生の語りはその後しばらく続いた。

 その間、クラスメイトからの視線が痛かったこと痛かったこと……。

 私はずっと立ってたんだから勘弁してほしいわね。

 結局、話したいことが理解できた奴はほとんどいないんじゃないかしら?


 そうこうしているうちに半ば無意識にやっていた朝食の準備が整ってしまう。

 ああ、今日も学校に行かなくては……そして、あの道化のような教室に……。


 私は学校、正確にはあのクラスでの時間があまり好きではなかった。

 学校が楽しいという人も多くはないと思うけど、主な原因はとある男子だ。

 花の蜜に集まるように女子をいつの間にか侍らせては、くるりとかわす姿は熟練の域。


(ま、わかってる子も何人かはいるのかもしれないけど……さ)


 もぐもぐと口に残ったパンを嚙みながら、少しはしたないなと思いつつも制服に袖を通していく。

 後は髪を整えて……ああ、寝ぐせはねてる。


「行ってきます」


 そして私は誰も返事をしない家を出る。

 空は……憎らしいほどに快晴だった。





「おはよー」


「おはよ」


 なんら気持ちの入っていない、惰性のような挨拶。

 それでもやらないと気持ちが悪いのは不思議なのよね……。

 そうして視界に入ってくるのはルキノ……そしてあの子、ユイ。


 私とは違う意味で、彼に気を許していない彼女は正直、見ていると落ち着かない。

 それが何が原因なのかは私自身にもわからなかったけど、最近はなんとなくそうかなというものがわかってきた。


 単純に、自分の我を通しているということに嫉妬しているのではないか、と。


 授業が始まり、いつものように……いえ、最近じゃいつものようにじゃないか。

 ナナシ先生の授業は独特だものね。今日はどんな馬鹿な話をしてくれるのか。


 むかつく部分もあるけれど、これまでの授業ではなかった感情が私の中にあるのは間違いない。

 それは……授業が楽しいという感情。これまでの私にはほとんどなかったものだ。

 だからって、これはないでしょうよ、これは。


 何がって? 今日の授業よ、授業!


「どうした、無理か?」


 煽るような、いや……実際に煽っているのだろう。

 この程度の事も克服できずに何が将来できるのだ、と。

 それは事実であると感じられるし、やるしかないのだ。

 覚悟を決めるのよ、私!


「ぷ……プリティサリナ、ぷるるんるん! 私のお胸は癒しの枕よ!」


 結局、私がやれたのはステッキを持って回転した後、自らの……大きいらしい胸に挟み込んでかがんだ姿勢を取るという無駄にセクシャルなポーズだった。

 魔法少女って何よ……何なのよ!


 いざとなったら思ったよりしっかり動いてくれた自分の体に驚きつつ、羞恥心が後から猛烈に湧き上がって来た。


「ふむ……ポーズの後に難があるが、まあいい。二番煎じなのを差し引いても、己の体の特徴を生かしきった見事なネタ出しと評価しよう。合格!」


(終わった……終わってくれた……)


 次の子にステッキを渡しながら、私は席で崩れ落ちるように突っ伏した。

 直前、ユイが私の事を理解できない生き物を見る目で見てきているのに気が付いた。

 ああ……ルキノにはあんな態度が取れるのに、こういうことはできないんだ?


 私は胸に産まれた感情が育っていくのをこの時、初めて自覚したんだ。


 そう……私は結局、何かに反逆したかったんだ。

 何でもないような日常、いつもの朝、いつもの学校、そしていつものじゃれ合い。

 全部、全部飽きてきた……そう思っていた。

 でも、それは全部私の勘違いだったのだ。思い込みだったと言ってもいい。

 世界はいつだって私の反逆を待っていたというのに、自分がそれをしなかっただけ。


 ―─反逆を、始めよう。


 私が、自分で楽しいと思える人生を過ごすために。

 今日、私は少しだけ……世界に反逆を開始する。






ユーリアル様は現在三作品掲載している、なろう作家様です。

どうやらナナシと趣味が同じらしく、作品にもたくさんの素敵な幼女が登場しています。

この短編で、まさかの豊満キャラに私は驚きました。


三作品の中での私のお勧めは、

宝石娘(幼)達と行く異世界チートライフ!~聖剣を少女に挿し込むのが最終手段です~

http://ncode.syosetu.com/n1254dp/

タイトルからして誘ってますが、世界設定など緻密に練られている読みやすい作品です。

そして、女の私から見ても、この作品の女の子は可愛い!!

ぜひ皆さまも一読してみてください!

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