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URスキル『万象言海(ダンジョン辞典)』はポンコツかもしれない  作者: 水城みつは


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第14話 テイム

# テイム


*テイム* 【名詞】


## 意味

1. 魔物(モンスター)を従属させ、使役下に置くこと。ダンジョンにおいては、特定のスキル(スキル)魔導具(まどうぐ)、または特殊な条件下で、野生の魔物(モンスター)を自身の眷属として獲得する技術を指すわん。使役された魔物(モンスター)は、戦闘の補助や物資運搬など、探索者(シーカー)の活動を多岐にわたって支援するわん。


## 解説


テイムは、魔物(モンスター)を使役するための技術の総称だわん。単に懐かせたり調教したりするだけでなく、ダンジョンで出現する野生の魔物(モンスター)を戦闘力を保ったまま仲間にできるのが特徴だわんね。成功率は対象の魔物(モンスター)の強さや種族、探索者(シーカー)自身の魔素適合率(まそてきごうりつ)、そして使用するスキル(スキル)魔導具(まどうぐ)のレア度によって大きく変動するわん。特に高レアリティの魔物(モンスター)のテイムは非常に困難で、失敗した場合は対象の魔物(モンスター)を激怒させてしまうこともあるから注意が必要だわん。探索者(シーカー)の中には「テイマー」と呼ばれる役職(ロール)に覚醒する者もいて、彼らはテイムに特化したスキル(スキル)を持つことが多いわん。彼らの多くはテイムした魔物(モンスター)と共にダンジョンを攻略しているわんね。テイムした魔物(モンスター)は、通常、探索者(シーカー)の魔力を消費することで維持されるから、複数の魔物(モンスター)を従えるには高いMPが必要になるわん。


## 類義語


- 使役

- 調教

- 眷属化


## 対義語


- 討伐

- 駆除


## 閲覧者コメント


* テイムって響きは良いけど、実際にテイムに成功した奴ってあんまり見かけないよな。スキル持ちでも確率だし、高レアはまず無理だろ。 -- 探索者 無名の探索者

* テイムされた魔物(モンスター)の生態研究は、彼津野かづの第三迷宮の環境適応能力を解明する上で非常に重要なテーマですわね。特に、その行動原理がどこまで探索者(シーカー)の意思に依存するのか、興味深いポイントですわ。 -- 迷宮研究員 彼津野第三迷宮研究員

* オレはテイムしたゴブリンに荷物運び手伝わせてるぜ! ちょっと食費はかかるが、|マジックバッグよりは安上がりで助かるんだよな、わはは! -- 陽気な運び屋 ジョン


## 追記メモ


- テイム可能な魔物(モンスター)とそうでない魔物(モンスター)の違いって何だろう? 知性があるかないかとか、そういうのに関係するのかもしれないわん。

- 一部の噂では、テイムされた魔物(モンスター)は死亡した場合、再テイムが不可能になる、なんて話も聞くわん。真偽は不明だわんけど、ボクは大事にしたいわんね。


---

#魔物 #スキル #役職 #魔導具 #魔石



 ◆ ◇ ◆



 黒く輝くダンジョンコアは見事に丸まった黒猫だった。

 何を言っているかわからないが、俺もわからない。


「ちょっと、シンラ君、何かあった? 無事……? え、猫?」


 俺の困惑の叫びが聞こえたのか立夏りっかさんがこちらを向き、固まった。


『うなぁ』


 ぬこ様は俺の頭の上を陣取り、てしてしと髪の毛とじゃれている。


『マスターの頭の上はボクの定位置わん! どくんd『にゃっ!』――――、ぶへっ』

「えぇっ! わん太君!」


 俺の頭を目掛けて駆け寄って、いや、飛んできたわんこは顔面に猫パンチを食らって地面に落ちた。


『うにゃぁ』


 ぬこ様は俺の頭上で満足気に毛づくろいを始めている。


「えーと、それで、その猫はどうしたの?」


 髪の毛が引っ張られて痛くなってきたので頭の上からぬこ様を引っ剥がして抱えるが大人しくしている。


「ん? こいつは……、ダンジョンコアかな?」


「えっ?! ごめん、もう一度言って?」


「ダンジョンコアは猫だった……」


 立夏さんが固まる。今なら彼女の頭の上に?がいくつも飛んでいるのが幻視できそうだ。


「ダンジョンコアは猫だった? ごめん、理解はしたけどよくわからないわ。え、あ、ダンジョンコアがない」

「いや、だから、こいつがダンジョンコア。こう丸まってたんだ」


『うなぁっ!』


 ちょっと丸まるような持ち方をしたらぬこ様に嫌がられた。


「あ、うん、分かった、事にするわ。それで、その猫? ダンジョンコア? はもしかしてテイムしたの?」


「いや、どうだろう?」

『にゃっ、にゃにゃぁ』


「あ、多分テイムしてるんだと思う。なんかこう、繋がってる感じがする」


『マスター、この生意気な猫は……、えっ、■『にゃっ!』――――、ふぎゃ』

「あぁっ、わん太君!」


 復活したわん太は再びぬこ様に撃墜され、地面に落ちたわんこを立夏さんが心配そうに見ている。

 見ている?


「あれ? 立夏さん、わん太の事見えてるの?」


 わん太は俺のスキルのナビゲーターであり、声だけはエアフォン経由で喋れば聞こえるようになっていたが他の人からは見えないはずだ。


「そうなの! わん太君に『ダンジョン辞典』の管理者権限を付けてもらったら見えるようになったみたい。管理者権限と言ってもページを増やしたりとかはできなくて、ページの公開有無とかを変えられるらしいわ」


 なるほど、ウチのわんこは勝手に権限を配る事もできるらしい。これは今日のおやつ抜き案件かも知れない。


『管理者権限の他にはモデレーター権限もあるわん。こっちは閲覧者の投稿を削除したりとかの権限だけわん。ところで、このぬこ様はマスターについてくるわん?』


『にゃっ、にゃにゃぁ、にゃっうなぁ』


『あ、やっぱり、ついてくるのかわん。うん、わかったわん……』


 どうやら着いて来るっぽい。そして、わん太とは何やら話が成立はしているらしい。

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