閑話 二人の修行
今回、短いです。
ルーロとクナイが去った頃。
早速、修行が始まった。
「さて、一ヶ月という短い期間だ。小娘たち二人が何処までやるのか、どのぐらいの力を有しているのかは知らない。故に、魔力玉を作ってみぃ」
婆さん──改め、サヨは言った。
魔力玉とは魔力を凝縮して作った玉であり、基本的な魔力制御の修行法である。
ちなみに、ルーロはこの方法で魔力制御は覚えていない。というのも、師匠であるエリドがとある事情につき、知らなかったのである。
そういう訳で、基本的な修行法を知らなかったのだが、一般的な修行方法がきたことでレーデは安堵した。
「ルーロだけが頭おかしいって知れて良かったわ」
「それは·····そうですね」
サクヤでもフォロー出来ないほどに常識外れなルーロ。サヨも苦笑いをせざるを得ない。
ということで、早速、魔力玉を始めたのだが。
「ほぉ、赤髪の小娘はなかなかに綺麗な球体じゃないか」
「そう?」
「あぁ、努力の賜物さね」
褒められて嬉しそうに頬を綻ばせるレーデ。その隣で私は? 私は? と見るサクヤにサヨは驚いたように言う。
「金髪の小娘は歪だねぇ。丸ってよりかは剣山のようだ」
「うぅう」
残念がるサクヤに笑いながらにサヨは言った。
「別に綺麗じゃないからって弱いっていう意味じゃないよ。確かに魔力玉ってのは魔力制御の修行に使われがちだがねぇ、〝個性〟を見るのにうってつけなのよ」
「個性ですか?」
「そうさね。個性ってのはオリジナリティーだ。例えば赤髪の小娘だったら努力家、金髪のは小僧みたいな感じだねぇ」
小僧というのがルーロであると脳内で連想し、喜ぶサクヤ。それをレーデが訝しげに見つめる。
「ここで修羅場はやめてくれよ」
「ふん、大丈夫よ。そんな事で怒ったりしないわ」
明らかに不機嫌なレーデに苦笑しながら、サヨは話を戻す。
「この個性を見たならば後はそれぞれに合った方法で強くすればいい。赤髪の戦闘は今度見るから、今は扱える魔力量を増やすのを目的としたこれをやってもらう」
そう言ってサヨは魔力玉を大きくする。
「この玉が大きければ大きいほど、魔力を多く放出出来る証だよ。まずは魔力を掌握する所からはじめな」
「分かったわ」
「金髪は我流だね。魔力玉の歪さがそれを物語っているよォ。だから、それを伸ばす」
「と言うと?」
「魔法の開発だよ」
開発という言葉にキラキラとした目を向け始めるサクヤ。
「金髪は魔法戦闘に特化したのに育てるからね、魔法のレパートリーを増やすのを重点的に、立ち回りを赤髪と合わさて教えていくからね。最初のうちは開発に勤しんでもらうよ」
そうして二人の修行が幕を開けた。
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