17 最期の刻
「まぁ、この顔はこの顔でボク好みのいい顔だ、このまま作品にしちゃおう」
そう言いつつボクはそっと観測者へと手を伸ばした。
「あ゛?」
伸ばそうとした手が崩れていっている?…
「まさかっ!」
ボクは嫌な予感がして観測者の方を見た。
「の野郎」
観測者の体も少しづつ崩壊していっている。
「嫌だっ死にたくない!ボクはまだ!まだ!」
だが残酷にもボクの体の崩壊は止まらない。
「クソックソッ。せめて、せめてあいつに一発」
近付こうとするがもう足も崩壊が進み歩けなくなった。
「ふざけるな!なんでボクがこんなに苦しんで!苦しんで死んで!何であいつがあんな満足そうな顔なんだよ!」
ならせめてこんな世界壊してやる…
「そんな…力が…」
もうボクの体は既に頭も崩壊し始め喋れなくなった
(嫌だ!最期に見るのがこんな観測者の顔だなんて…そんな、そんなの…)
皮肉な事に死の間際笑っていたのは観測者。絶望していたのは初代だった。
観測者の、存在、概念、歴史は消えた。
だが――
世界は続く、いつまでも
〜fin〜
ここまで長らくお付き合い頂きありがとうございました。
「私は観測者」、これにて完結です。
個人的には振り返ると最初の方や中盤、まだまだ良く出来たかなと思いますが、作品を通して自分の成長が見えるので、これはこれでいいかなと思っています。
次回作(連載)の予定はまだ無いですが、暫くは短編中心になるかもしれません。
まだまだ未熟な私ですが、是非これからもお付き合いしていただけると嬉しいです。では




