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能力測定

学園2日目、僕は昨日とは違い余裕を持って学園へたどり着いていた。さすがに昨日みたいのは勘弁だ。

正直悪目立ちしててもおかしくない。

「はぁ。」

と溜息をつきつつ教室のドアを開ける。教室にはまだ数人しか来ていないようだ。自席へ座ると隣にはもう人が座っていた。昨日男2人に絡まれていた女子生徒だ。

「、、はぁ。」

彼女もため息をついていた。何かあったのだろうか。少し考えてみると、

「あっ、昨日のことか、」

とつい口にしてしまった。あの時は見ていたことがバレていなかったのにこれではバレてしまう。やってしまった。

「え、見てたの?」

「な、なんのことでしょう、、」

「見てたのね?」

言い訳は無理そうだ。そう結論付けた僕はため息混じりに頷いた。

「じゃぁ、もしかして、、いや違うか。」

その後彼女は小さな声でなにか呟き始めた。なんだ?

「ねぇあなた。名前は?」

「名前?」

「そう。名前、あなたの名前まだ聞いてないし。

ちなみに私の名前は遠愛(トア)。で?あなたは?」

「、、、蒼空(そら)

「そら、ね。了解。それでそら。あなた選択授業どれにするかは決めているの?」

名前を教えるだけで終わるかと思ったのに終わらないらしい。会話を続けられてしまった。

「まだ決めてません。どんなのがあるのかもあまり分かっていないので。」

本当は決まっている。けどあまり言う必要がないと思って言っていないだけ

「そうなのね。なら軽く説明しましょうか。わざわざ何をするか分からないところに行くよりかはいいでしょ?」

他の選択授業の話をされても無駄なだけなんだけど、、とまぁ反論するのも面倒なので適当に流しておくとしよう

「まぁ、」

「まず選択授業は大きくわけて3つあるのはわかるわよね。1つ目は能力。これはそのままの意味で、素の能力を鍛えるための授業。能力が元々強い人、基礎ができている人は応用能力を鍛えることもできる。

2つ目は能力付与。これは剣などの物体に能力を付与する、または武器を使いつつ能力を行使するための力を鍛えるための授業ね。

そして3つ目は能力の向上。これだけ聞くと1つ目の授業と同じじゃない、と思うかもしれないけど能力の向上は能力の限界を超える、簡単に言うなら、そうね、[能力の覚醒]かな。意図的に能力のリミッターを外す特訓をする授業と思ってもらえればいいわ。」

「だいたいこんなもんかな」

「ご丁寧な説明どうも。」

思っていたよりしっかりとした説明で少し圧倒されてしまったがだいたい分かった。まぁなんとなくは分かっていたので意味はないが

「それで、あなたはどの授業を受けるの?ちなみに私は3つ目の能力の向上にしようかと思ってる。私の能力はあまり強い使い方が出来ないから能力の覚醒はチャンスだと思って。」

「まぁ僕も決まっていない訳では無いですよ」

「教えてはくれないの?」

「はい。」

本当に教えるつもりはないので適当に返す、別になにか理由がある訳では無いけど教えようとも思わない。

ただ選択授業は6限あるうちの最後の1限で行うものだ。だから今この話をしていても実はあまり意味が無い。

今日は普通の授業はオリエンテーションみたいなもので授業をすることはほぼない。だけど実技だけは別のようで今日から本格的に始めるそうだ。


____授業のオリエンテーションを終え、実技の時間がやってきた。選択授業もないのでこれで最後だ。

教室にいる全ての生徒がこの広間、、グラウンドへ来ていて今は教師を待っている、という感じだ。

もう少しでチャイムが鳴るというところで教師らしい人物が現れた。その人物はなにか水晶のようなものを持っていた。

「みなさん揃っていますね?今回の授業は私ですが、私はあくまで補助という形でここにいるのであなた達に実技を教える教師ではありません、そこは理解してください」

実技を教える教師ではない、ということは今日は何をするのだろうか、そんなことを考えているとその問いに答えるように

「今回の授業は能力測定のようなものだと思ってください。能力の強さ、その者の身体能力などを測ってランクをつけさせていただきます。」

ランク測定、というのは今教師が持っているあの水晶で行うということですよね。

「ランクは下から順に1、2、3、4、5となっています。シンプルなのでしっかりと覚えてくださいよ」

1〜5段階、、能力と身体能力が含まれるんですよね。そうなると少し厄介なことになってしまいそう、まずいかな

「ランクの平均は2〜3、これは能力、身体能力ともに平均的な場合、どちらかが平均より高ければ4、どちらも平均より高く強い場合は5、平均よりも低ければ問答無用で1となります。説明は以上。それでは順番に測ってください」

そう促されると生徒は次々並び始めた。

「私達も並んだ方が良さそう」

いつの間にか遠愛が当たり前のように隣へ来ていた。別に拒否る意味もないため列へ並んだ。少し出遅れたせいで僕は1番最後になってしまった。やらかしたかもしれない。1番最初と1番最後は注目されがちだ。サッと並べばよかったな。

そんな後悔をしている間にどんどん順番が進んでいった。

──ついに僕の1つ前、つまり遠愛の番がやってきた。遠愛の能力は知らないが身体能力は高くなさそうなイメージだ。そう思い結果を待っていると。

「遠愛さん。あなたのランクは、3です。確認し終え次第、移動してください」

教師言われ移動している遠愛を見ると、その顔は満面の笑みを浮かべていた。

「そんなに嬉しいもんですか、3って平均ですよね」

「ふっふっふ。平均って言っても3だから!2じゃないの!」

あまり変わらない気が、、とそんなことを言っても文句を言われるだけなので口を紡ぐ。少し経ったあと僕の名前が呼ばれた。順番が来てしまった、、

ふと周りを見回すと予想通り注目されてしまっている。つまり目立たないということは不可能ということだ。

別にただランクを測るだけ、と思うかもしれないが僕にとってはそうは行かない。何故かというのは今にわかる。

「それでは蒼空さん。水晶に手を置いてください。」

正直置きたくないがさすがにそれは無理なので仕方なく手を置く、すると水晶が光だし数値を表した。

「蒼空さん、あなたのランクは、、、え?」

教師が困惑の声を出す。何かと思い嫌な予感がしつつも僕もランクが表示されている場所を見る。

「、、、、、、」

今、僕は今までで1番のやらかしをしてしまった。そう思った原因、それは。

「ランク、不明、?!」

そう、表示されるはずのランクが映されておらず映っているのはランク不明という文字だけ。つまりそれはどういうことかと言うと、

「ランク不明!?」

「そんな事有り得るのか!?」

と辺りがざわめき始めてしまうのだ。だからランク測定は嫌だったんだ。しかもよりにも寄って1番最後に測る羽目に、これではより一層目立ってしまう。これは僕にとってあまりにも都合が悪い。

「こ、故障?でもそんなことは。そこのあなた、1回水晶に手を置いてください、」

故障だったらどれほど良かったことか、そんなことを思っていてももう起きてしまったことだ。仕方ないと考えるしかない。

「故障じゃない。じゃぁこの生徒がおかしいだけ、?でもランク不明なんて出るはず、、」

教師が困惑している間に生徒の中に逃げたい。そんなことをしても無駄だとわかっていてもそう思ってしまう。それほど今の状況は都合が悪いんだ

「蒼空さん。あなた能力は持っているのよね?」

「はい、持ってますよ」

「じゃぁなんで、、」

この感じだとこの水晶は能力を持っていないものには反応せず不明と出る。ということか、だから教師は僕の無能力者と思った、けど実際は違うから困惑してるということかな。

「、、と、とりあえず今回の授業はここまでなので皆さん速やかに下校してください。蒼空さん、あなたは明日呼び出されると思ってくださいね。」

教師はそれだけ言って水晶を持ってこの場を後にした。しばらく他の生徒達は困惑していたが次第に出口へと向かっていった。

「ランク不明ってどういうこと?」

いつの間にか遠愛がすぐ側まで来ていてそんな質問を繰り出してきた。

「、、、そんなの僕にだって知りません。」

嘘だ。思い当たる節は、ある。ただそれは誰にも言う訳には行かない。だからこそ嘘をつく、

「貴方が知らないんじゃ誰も分からないじゃないの。ていうか、そうなると貴方のランクってどうなるんだろうね」

確かに、そう言われてみるとそうだ。面倒なことに目立ってしまったせいで忘れていた。これで異例なランクを付けられたらそれはそれで厄介だ。

「、、まぁとりあえず僕たちも帰りましょう。早く帰らないと教師に文句を言われてしまいます。」

「んー、まぁ、それもそうね。」

まだ納得いっていないのか遠愛は微妙な返事をする。遠愛が納得いってなかったとしてもこればっかりは本当に言うことはできない。___特に彼女には。。

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