(完結)
最後までお付き合い、ありがとございます!
ラストまでお楽しみくださいね^_^
「おッ、おッ、お前! だましたなーーーーーーッ!」
一週間後、リドヴィナは再びわが家を訪れた。
窓を全開にしているにも関わらず、彼女はそこをくぐることができない。
それは、僕が魔除けの魔方陣を部屋の壁びっしりに書いたからだった。
悪魔よけの魔方陣を調べ、それを正確に書き記すことは骨が折れたが、予測のつかない天気を調べるために雲の動きを詠むことに比べれば格段に簡単だった。
「どーーーーすんだッ! サバドは明後日だってのにーーーーぃッ!
処女の死体が手に入らないんじゃあ、あ、あああ、あたいはサタンさまに……ぶ、ぶ、ぶ、ぶっ殺されるじゃないかーーーーーーーッ!」
可哀想なリドヴィナ。
でもそんなの、僕たち兄妹の知ったことではない。
お前のつまらん色仕掛けに僕が引っ掛かると思うなよ。
セックスできれば相手は誰でもいい、そんなわけがあるか。男を見くびるな。
女は静かで動かないに限る。
いいとも悪いとも答えず、沈黙を貫いてくれる女でないと、僕は愉しめないのだ。
男の精を搾ろうなんて、性を能動的に楽しむような女は恐ろしくてたまらない。
そんな女に、「よくなかった」と言われるのはもちろんいやだが、「すごくよかった」と言われたとしても、信用できるわけがない。
いつでも夢の中にいて、意思や人格を持たない女でなければ。
そういう女の身体を、こっそり好きに扱うに限る。
男がいつでもやりたがっていると疑わず、自分の肉体を価値あるものと疑わず、つまらない取引に使うような女を、僕が抱きたいなど思うものか。
それに、僕が僕の妹を好きにして何が悪い。
だって僕は、ずっと彼女と一緒に育ってきたのだ。
ごく自然なことではないか。
「まったく。誰が外道なものか」
僕はしなびた生のそら豆を指で弄びながら、ベランダで喚き続ける悪魔を無言で睨んだ。
そら豆は、昨夜血液に姿を変えるはずだった。
しかし、どこか途中の夜で月に雲がかかってしまったのだろう。
夜が明けても、そら豆はそら豆のまま、ただざるの上に空しく転がっていた。
黒魔術に失敗したなら茹でて食べればいい。
しかし、僕が台所であれこれしていては、母親に疑われる可能性があった。
母はきっと、そら豆からつくった血を妹に注ぐことを嫌がるだろう。
指の中のそら豆の硬さに、僕は妹の乳首を連想した。
そうだ、悪魔の侵入も防げたことだし、今夜は妹の寝室に行こう。
精液もたっぷりと溜まっている。
窓の外のリドヴィナに背を向けると、悲鳴にも似た叫び声が僕に投げかけられた。
「こっ、こっ、この外道ーーーーーーーーッ!
まぁた今夜も近親相姦かぁッ!
あ、あ、あああ、悪魔以上の外道だーーーーーーーーッ! ちきしょぉぉおぉっっっっっおッ!」
騒がしい女も口の悪い女も好きではない。
女は、じっと黙って、夢の中にいるに限る。
そう、僕の可愛い妹のように。
【完】
完結です!
今年はお世話になりました。来年また新しい作品を載せますね〜




