紫が普通らしいです
あれから、カイとカミルが夜に紛れて倒して、
近くに出た魔物は消えたらしい....
しばらく経って落ち着いてきた頃、魔物で荒らされていた畑で被害にあった人が
わざわざ家に何人か入れ替わり訪ねてきてお礼に来た。
(私達は何もしてません)と両親は説明したが、
(分かってる...)と言い勝手にお礼だと食べ物や衣類などを置いて出て行った。
私は村人達が一緒に連れてくる狼達の方ばっかり目がいった。
全てそれぞれ濃い紫色の狼達だった。
父や母や兄の狼は赤?青?にも見えるから、周りはきっと紫が主流なんだなあと思った。
最後にその村の長?みたいなお爺さんが、紫に近い青紫の狼を連れてきた。
(君達がこっそり魔物を倒してる所を見た者、狩りで取った
獲物をこっそり置いて行った事を見た者がおる....
村が皆お礼をしたい気持ちをくんでやってくれないかのー..
儂はお宅の狼は紫に”見える”がふとした時に青・赤に見える...
これが意味することは何となく分かる...黙ってるから、心配せんでええ
分かるのは昔、王都で兵隊に入っていた儂ぐらいなもんだ。
だが、これから先魔物が増え続けたりしたら、討伐に強い冒険者や、
領主様がよこす兵が来るようになれば、
青や赤の狼の者達が増えてくるじゃろう。
お主達の事を詮索する者も出てくるじゃろう....
儂にできる事は、実際そうゆう話も出始めておると伝えるぐらいじゃが...
他の者もお主らが、魔物を倒したと薄々気づいておる。
だが、御がある者は話さないが...絶対とは言い切れないから、気を付けた方がいい。)
村の長は、そう言い出て行った。
(そろそろ、この村も限界かな...)とラルフは言った。