選択
どうしたらいいのだろうか
「君の好きな方でいいんだよ?さあ、選んで。この手を取れば今まで体験したことのないようなことが起こる。行ったことのないところまで連れて行ってあげる。この手をとらなければ元の生活に戻れるよ。自分の思うように動きなよ。」
自分はどうしたいのか
どちらを選びたいのか
自分は…
俺は…
その手を取った。
「ふふっ、嬉しいな。僕の…俺のモノになってくれるんだ。じゃあ…俺の血を飲め。」
そう言って笑みを浮かべた。
さっきまでの少年のような感じとは違う、大人な感じな笑みを。
オレは抗えなかった、抗わなかったんだ。
突然、目の前の男が手首を切った。
手からは血が滴り落ちている。
「座って口開けろ」
オレは素直に座って口を開けた。
まるで犬のように。
口の中に血を流し込んできた。
オレはその血を飲んだ。
不思議と美味しいと感じた。
「立ってこっちへ来い」
その言葉に従って近づいていった。
突然首筋に鋭い痛みがはしった。
目の前の男が鋭い歯を首筋に突き刺してきた。
血を飲まれている。
痛みは最初だけで、すぐに消えてしまった。
しばらく経つと口を首筋から離してしまった。
「これで、本当に俺のモノだ。逆らうんじゃないぞ。」
この時からオレはこの男のモノになった。
それからどのくらい経ったのだろう、今はオモシロイ毎日を過ごしている。
今も目の前には真っ赤な肉のカタマリが散らばっている。
あーあ、今日の遊び相手ボロボロになっちゃった。
「不味いな。おい、こっちへ来い。」
今日もご主人様の命令に従っている。
近くに行くと急に肩を噛みちぎられた。
今日の肉も気に入らなかったんだろう。
どうやらオレの肉はうまいらしい。
また、腕が使い物にならなくなる。
最初はすごく痛かったけどもう慣れた。
どうせ腕無くなったってまた少ししたら元に戻るからね。
たまに死にそうになるけど、前の生活よりもこの生活の方が好きだ。
色んなことが起こって退屈じゃないんだから。
路地裏に興味本位で入ってよかったと思うんだ。
だって、オモシロイしタノシイから。
皆さんもナニカ音がしたら暗い暗い路地裏に入ってみてはどうですか?
完結しました。
お読みいただきありがとうございました。




