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れんげちゃんが見たものは?
「おかあさーん」
れんげちゃんが、泣きそうになってお家ヘころがりこみました。
「あのね、れんげちゃんいちどしんじゃったの。」
おかあさんは大笑い。 「どうしたの? ころんだの?
それとも、おなかイタイイタイかな?」
れんげちゃんは、四才の女の子。 いつも元気で、走りまわってはどろんこになってお家へ帰ってきます。
でも、今日はいつもとようすがちがうようです。
ふーっ、ふーっ。
かたでいきして、かおの色までまっ青ですもの。
おかあさんは、ごっつんこしてみました。
『熱はないようね。 とってもこわいことがあったのかしら?』
おかあさんは、れんげちゃんにたずねました。
「ねぇ、れんげちゃん、おそとであそんでいたんでしょ?
ワンワンにおいかけられたのかなぁ?」
れんげちゃんは、ぶるんぶるんかぶりをふりました。
「れんげちゃんね、いつもみたいにこうえんにいたの。
そしたらね、ちょうちょみたいにとんできたの。
あのね、おんなのひと…。ふわーって」
おかあさんは、きれいなやわらかいドレスを着た女の人を思いうかべました。




