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淑美林学園の騒動  作者: 三浦安針
第一章
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第四話

 一歳半になった。

表向きは、代わりばえのない生活。

強いて言うなら、部屋のテレビを自力で見ていることがバレた

ぐらいだ。

これは、わざとやった。

使用人がテレビをいじっているのを真似したふりをして、

テレビの電源をつけたのだ。

驚かれはしたものの、狙い通りに使用人たちの真似をした

だけと思わせることができたようだ。

テレビがついていても、不自然じゃないと思わせた上で、

教養系の番組を見ることにする。

番組表がないのは不便だけど、贅沢を言ったらキリがないな。


 見た感じでは、歴史で魔法史があったり、理科の分野に

物理魔法があるぐらいで、前世の知識は、割りと使えるようだ。

魔法については、体内の魔力と空気中にある魔法物質を反応させて

使うということのようだ。

魔法物質にも種類があるようで、元素記号みたいに魔素記号がある。

周期表なんかもあるようで、複雑な魔法を使うには、魔法式なども

理解しないといけないようだ。


 一人で足りないときは、複数人で使う魔法儀式もあり、その

代表例が魔法儀式発電とのこと。

数千人が一度に参加する魔法儀式でタービンを回す発電で、

危険を伴う原子力発電に代わるエネルギーとして、期待されて

いるようだ。

色々突っ込みたいところはあるけど、敢えて何も言うまい。

突っ込んだら負けな気がする。


 理論的なことはともかくとして、魔法を使ってみた。

呪文を使う方法もあるみたいだけど、発音が舌足らずな今は、

無詠唱に挑戦する。

呪文は、制御しやすくするためのもので、魔力と魔法物質の

関係が把握できていれば使うこともないとのことだし。


……現世に生まれてはじめての魔法は成功した。

コップ一杯の水を作る魔法に過ぎないけど、成果には違いない。


 できた水は、さすがに飲んでごまかすのは怖いので、

窓から捨てる。

恐らくは大丈夫なんだろうけど、魔法で作った水に見えるものが

万が一毒の入った水になってたら、飲んで苦しむのはオレだし。

いきなりは怖かった。


 運動の方も、様になり出した。

ハイハイをやりながら腕を鍛え、腕立て伏せも出来るように

なった。

テレビで体操の番組を見ながら、それを真似することも多少は

できるようになる。

身体が未だ出来ていないから、不完全な自覚はあるけど、

柔軟運動はかえってやり易かった。


 今後は、家の外での走り込みや木の棒の素振りで身体を

作っていきたいけど、さすがに時期尚早かな?


 しかし、テレビって便利だな。

部屋から出ることなく、様々な情報を得ることが出来る。

専門的なことは、本には叶わないんだろうけど、まず必要な

基礎を得るだけなら十分っぽいし。

情報の取捨選択が大切になるんだろうけど、今のところは、

不便を感じてなかった。


 テレビを見る限り、インターネットも普通にあるみたい

だから、ネットや本でより詳しい知識を得ることを目指す

ために、それが可能な部屋に行くのが当面の目標かな。

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