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ペチュニア:私のままでいいなら
終わりを迎えたペチュニアは
節くれだった魔女の指
爪の先だけマニキュア灯し
色気のある振り命のある振り
まるで若さを失った私のよう
そんな私に
何故、あなたはかまうの
いつも笑顔を振り撒くの
優しくなんかしないで!
今の私があなたの一番だと
熟女も乙女も幼気な少女も
誰にも瞳を奪われず
私だけになれると言うの?
そんな私の問いにあなたは
ただ黙って私を抱き締めた
あなたに愛されるだけの価値が
私にあるなら私は
もう少し生きてみてもいい?
支えるより支えられてしまう
癒すより癒されてしまう
そんな手のかかる女として
あなたに寄りかかってもいい?
生きることにさえ疲れ
絶望の淵に立つ私を
あなたの一番の女として
認めてくれるのなら私は……
あなたと一緒なら心が和らぐ
真の心の安らぎを手に入れて
あなたと共に
あなたと一緒に生きてゆきたい




