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幼妻と浮気したい俺 その六 行き着いた世界の果てで
【幼妻と浮気したい俺 その六】
「……はぁ。……はぁ」
呼吸が果てる。誰もいない場所に行きたくて、入り組んだ道を曲がって、曲がって、階段を下りて、ホテルマンのドラゴンがいたから橋を降りてくぐる。自分でもどこにいるのか分からないくらい走った。踏む地面は石畳から白い砂へ、土へ、木道へと変わって、鬱蒼とした樹木が隣にあったはずなのに、夜闇に染まった海があったはずなのに、気づけば遺跡じみた場所にいた。
途端に我に帰って、わたしが望んで選んだはずなのに、周囲に誰もいないことが怖くて心細くなった。淡く蛍光するコケに照らされた道。
何本もの支柱が立っていた。……ここはどこだろう。わからない。数段の階段あがった。祭壇のように開けた場所の中央。
どうなっちゃうんだろう……。わからない。指が軽い。身体だけが重い。心臓が張り裂けそうで、気道に入る空気が喉を掻きむしっていて、つらくて、助けてほしくて。けどもうなにもかもどうでもよくなっちゃった気がして。
どうにかなってほしくて踏み入れた瞬間、わたしの足元で五芒星が輝いて――――




