もう一人の協力者
54話 もう一人の協力者
「その人は、やっぱり。この辺で」
「駅の近くで」
「まさか、那智あけみかしら?」
「都内に居るってこと? ミカンちゃん、その人はこの女じゃなかった?」
金田一は、スマホの那智あけみの宇宙人姿の
画像を見せた。
「あ、このCM知ってるカップ麺のだ」
「この宇宙人の人じゃなかった?」
「う〜ん言われてみれば……コレ、まだ小さい頃のよ。なんで……」
このCMだと、宇宙人メイクだからわかりずらいか。
「コオ、他の那智の画像ないの?」
「それが、那智あけみで、検索して出るのはCMの画像だけなの。コレはカップ麺CMで検索したやつ、那智あけみのよりはましな画像だけど……」
「タマちゃんにも見てもらおう」
ミカンは、タマちゃんに電話して、皆でタマちゃんの家に行ったが、ミカンと同じ結果に。
で、そのときに、あの似顔絵を二人に見せた。
「似顔絵は、ちょっと外国人ぽいっけど……。でも、あのCM宇宙人より似てない? ミカンちゃん」
「そうだね。目が漫画ぽいトコが、変な宇宙人メイクより似てるかな」
宇宙人のCMに出てたと言うなら、その女は那智あけみだろうが、やはり依頼人が求めてる彼女とは断定は出来ない。
駅で張り込みでもするしかないか。
翌日から、わたしと金田一は、ミカンたちがインタビューしたという「サシコー広場」前で、那智あけみを見つける張り込みをした。
「こんなコトして見つかりますかねぇ」
「あんたは事務だから、こういう地味な仕事はしてないけど、わたしらは、よくあるのよ」
でも意外と普通の人捜しなんて、やらないわたしは張り込みで人を探すのは珍しい。
「あら、獄門島さんと金田さん、あ、金田一さんなのよね。何してるのお仕事中?」
「ああ、青沼さん。人を捜してます」
「捜してる相手は渋屋に?」
「それは……目撃者がいまして。でも、渋屋に住んでるのか、たまたま渋屋に来てたのかは、あやふやで……」
「それは、きついわね。ショーワの刑事みたいね。他に手がかりはないの?」
「はい、しかもその捜してる人物が本当のターゲットかどうかも、あやしいです」
「それはまた……」
「青沼さん、那智あかりって、知ってます?」
「那智あかり、タレントの」
「はい、カップ麺のCMに出てた」
「ちょっとなにソレ。なんであなたたちが那智あけみを? 彼女捜しは、私の仕事よ。依頼は某テレビ局なんだけど、あなたたちは?」
「と、あるサラリーマンです。でも捜すのはその依頼人の彼女なんです。その彼女が那智あけみ似で彼女も失踪していて……手がかりがこの辺に……」
「なるほど、で、社長があなたたちに会ったらよろしくと……」
「社長は、わたしたちのターゲットと那智あけみが似てるのは知ってますから」
同じ仕事を受ける以外は社員どうしでも仕事の内容は話さないけど、たまたま捜索人が同じだと協力することになるのか、社長はこうなるのを知ってたのかしら。
「ほとんど手がかりがなかったの……。彼女の事務所で、他の探偵が那智を捜してると行ってたけど、あなたたちね」
「多分」
「で、あなたたちは、この渋屋で目撃者を見つけたのね。彼女の実家どころか、こちらでの住所もわからず。いきづまっていたのよね。一緒に捜しましょう」
「青沼さんが一緒だと心強いです」
「いや、こちらこそありがたい。いい手がかりだ。渋屋で見たのか」
青沼さんはタレント事務所から手に入れたプロフィール写真を持ってた。
それをコピーしてミカンたちに。
ミカンたちは、また渋屋でインタビューをしてまわった。今度は野口靖子と友人という藤井くんという同級生もくわわった。
さすがにあの二人が、MIBというのはウソだとわかる。
どうやら、宇宙人という那智あけみという宇宙人役タレントを捜してるようなのあの二人。
とりあえず、UFOインタビューというかたちで獄門島さんたちの協力をしようと思う。
あたしとタマちゃんはモガイ像のある方の駅近くを。
野口さんたちには街なかを周りながらインタビューをして。
テレビ番組やCM好きの野口さんは、コピー写真がなくても大丈夫だと。
一緒のボーっとした藤井という男子は、たよりなさそうだったけど。
「こんにちは~すみません、UFOに関するアンケートにご協力下さい」
「え、UFO」
「ハイ、あなたはUFOを見たことありますか?」
「あるわよ」
「ありますか、え、どこで」
「ウチの庭で。」
「庭って!」
つづく




