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ライバル

194話 ライバル


「あなたたち、そんな関係に……」


「そうよ、あたしと獄門島さんは、もう切っても切れない関係に……」


「ウソよ! その愛さんには、そういう感情が感じられないわ。眠り姫の目を覚ましたようなキスよね」


「違うわよ。あなた、あたしが眠ってる獄門島さんを襲ったとでも思ってるの」


「ん……。そうじゃないけど。あ、愛さんを救ったキス?」


「だからぁ……。獄門島さんが、あたしのキスで救われた場面を見てるの……。カオルさん、なんで泣いてるのよ?」


「うっ、愛さんが……。あんたなんかに汚されたわ」


「ナニ、それ。あたしに汚されたは……」


「愛さんは……。あたしが助ける」


「ナニ言ってるのよカオルさん?」


「あたしも、キスしたい!」


「はぁああ?」


「あんたは、獄門島さんのトコで働いてるおにいさんを……」


「はじめは、面白い異能の人と興味を持ったけど、今はなんとも。今は、愛さんに近づく口実なのソレは……」


「カオルも獄門島さんを……。ライバルか、あんたは。でも、もう遅いわ獄門島さんとあたしは……」

「ウソよ、わかるはよ。そのキスは、廊下を歩いていたら角を曲がってきた、あんたが偶然にしてしまったキスよ」


「そんな、漫画みたいな……。違うわよ」


「ん……。それより、さっきの眠り姫のパターンに近いわね。そうでしょテマリさん」


「なによ、そのおかしな笑みは……なんだか恐ろしい子ね、あんたって……。まあ今にかぎったコトじゃないけど」



 寿探偵社オフィス。


「くしょん!」


「獄門島さん、風邪ですか?」

「なんかさ、ゲームの中から戻ってから、イマイチ体調がすぐれないのよね……。あのときテマリに悪い病気でも伝染されたのかしら……口で吸って出すって意味わからないわよね」


「そんな……。鬼首村さん、アレで必死でしたよ。まあその後は生き生きしてましたけど……。社長室に、いい栄養ドリンクがありますから飲みます?」


「栄養ドリンク? まむしとかじゃないわよね?」


「まむし……では、ないです。ちょっと持ってきます」


 社長の栄養ドリンクって、やっぱりアレのかな。


 しばらくして金田一が戻った。


「すみません、夕べ社長が、飲んじゃたそうです。まむしではなく……牡蠣のなんとかって。オイスターソース……とか」

「カキねぇ……。オイスターソースは飲み物じゃないから金田一さん」


「ですよねスープだったかしら。わたしもたまに料理に使います、ソースは。まあいいや。はい、社長が。獄門島さんの仕事です」


 と、いつものファイルを渡された。


「彼女の捜査。 彼女が、ノーマルか、調べてほしい。ナニ、この仕事?」


「あ、ソレは田守さんの仕事で受けたものなんですが。田守さん、折れた足が治りかかってたのにアキバで蹴られちゃて。今、病院行ってます」


「聞いたわ。カオルに助けられたんだってね……。不運な男よね彼も。しかし、ナニ? 彼女がノーマルかって。アブノーマルでSМの女王様だったりとか。それとも、まえに等々力さんの仕事で、好きになった女を調べたら元男だったっていうの聞いたけど。そーゆーのかな?」


「どうですかね、見た目ではわからないゲイの人とか、いますよね。わたしが働いてたメイドカフェに入った新人のコが男だったコトがありましたから」

「へえーで、なんでわかったの?」

「ロッカールームで、着替えの時に胸がポロッと落ちました。ええっ! と、思ったけど。彼は何ごともなかったように拾い胸に。それから半年後に、やめました」

「バレて、半年も。それ、誰にも言わなかったの金田一さん?」

「はい、あまりにも平然としてたので……」


「この彼女さんはノーマルならいいのにね。まあ探偵社に頼むんだから、なにかあるわね……」


「そうですかね。やっぱ……じゃ、お気をつけて仕事を」


 まあ依頼人が、どうでるか知らないけど調べるだけは、やるか。


 今戸 (いまどゆう)27才。

 家事手伝い。

 たまにバイトをしてるが、何か言わない。


 ここんとこが、しっかかってるんだろうね。


 将来、結婚を考えてるので、彼女のすべてが知りたいか。


 ま、知らない方が良かったみたいなのもあるからね。

 まえに宇宙人だったとかあったわよね。

 実は男だったとかと、どちらがショックかしら。


「どちらもショックですね」


 あ、蔵中さん。


「わたし、声に出してました?」


「はい。私の昔の彼はロシア人でした。べつに隠すことなかったのに。バレたら消されると思ったそうです」


「え、なんでです?」


「彼、実はロシアのスパイでした……任務を終え帰っていきました」


「そうなの。なんで蔵中さんに正体をバラしたんです?」


「さあ……なんでですかね、ひと月後に新熟しんじゅくの道路工事現場で働いていたのを見ました」

「ホントにスパイだったんですかね……。顔は、やはりあっち系だったんですか?」


「まったくの日本人顔で……」


「あぶない人かなぁ……その人。それじゃ、仕事行ってきます」


「いってらっしゃい」


 蔵中さん、最近よくしゃべるなぁ。ナニかいいことでもあったのかな。


                 つづく

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