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あぶないホコ天

165話 あぶないホコ天


「ココが東侠、秋葉薔薇なのね」


 彼女の草薙麻衣子くさなぎまいこちゃん。

 オレが、姉さんとアキバへ行った話をしたら。

 行きたいと。言い出したので、久しぶりに二人で岡山を出た。

 

 彼女も実はヲタクで、アキバにあこがれていたんだ。

 好きなアニメのグッズを買いあさると張り切ってテンション上がりぱなしの彼女。


 まえに来たときに怖い事もあった。


 が、ココは僕らヲタにとって千葉県の夢の国より天国と言っていい。


 駅中も、らしいが、駅から出るなりヲタワールド。 柱の動く広告からして違う。


 しかし、ココって平日はどうなんだ? こんなに混んでるのかな。


「外国人も沢山居るねぇ。あの制服姿は、修学旅行生かしら」


「アジア系の人だと話しを聞くまでわからないね」


「ヲタに国境は、ないのよ。もうビルの広告もアニメやゲームの大きな看板。スゴっ!」



「まえに来たときは、目的があったからすぐ、引き上げたけど……目的無しで居たら簡単に一日が過ぎちゃうよ」

「事件もあったのよね。でも、そんな事件に遭遇しちゃうのもスゴいわよね。鞍馬くらまくん! あ、メイドさんだ」


「あ、メイドさんをやたらに撮影しちゃ駄目だよ。お金とられるから」


「外国の何処かの観光地みたいね」

「ココは日本語が通じる異世界だよ」


「ホント、見て。あっちのヒト、刀で人を斬ってる」


「え、血が出てるよ! え、あれは人斬り通り魔じゃないのか」


 こんな、偶然があるのか、二度目の上侠でまた通り魔事件に遭遇するなんて。


 オレは不運なのか。



 寿探偵社内。


「大変だ。またアキバで通り魔事件だ。ネットニュースに映像が」


「ホント、田守くん! ヤバっ今日は弟たちがアキバに。ちょと行ってくるわ」


 珍しくオフィスに居た青沼さんが外へ飛び出した。


 まえのとき、わたしも少なからず関わった。

 わたしも、久しぶりのスクーターで。


 先に青沼さんのバイクが、地下駐車場から飛び出した。



 秋葉薔薇の中央通りホコ天。


 すぐに警察官が刀を持った男をとりまいた。


 男は忍者の様な覆面をして、黒の上下のジャージ姿だ。腕や脚に白い線が入ってるジャージ姿。

 肘や膝に赤いパットも付けてる。


 でも、あの姿は外国人観光客から見たら、モロ忍者だアレ。 


 はじめは歓声を上げ写真を撮ってた。

 一人が近づき撮影してると斬られた。


 その時は映画みたいに血飛沫は上がらなかったが、斬られた外国人の服が赤く染まった。


 大きな盾を持った警察官隊が刀男を包囲し、迫る。

 と、男は懐から子犬出すと。


「近づくな、これ以上近づくと、この犬の首を斬るぞ!」


 人質ならぬ犬質とは。


「わたしのマロニーちゃん助けて!」


 男は暴れる前に犬を、女性から奪っていたらしい。


 和服姿の中年の女性だ。


 道路に斬られて本当に血を流してる人間が、居なければ、僕ら観光客には、何かのアトラクションに見えた。


「ねえ、あの和服のヒト、有名な女優じゃない」


 そう言えば、まさかコレは大がかりなテレビのドッキリ番組?


 でも、男の周りで斬られてうずくまってる人や倒れてる人は演技には見えないし血の色もリアルだ。


「う……。まだ、斬りたりねぇ」


 男は前に出した犬の首に刀をあてた。


「やめてー! おまわりさん、マロニーちゃんを助けてください!」


 和服のオバさんは、私服の刑事に泣きながら。


「大丈夫です。犬は助けますから」

「犬じゃないわよ、マロニーちゃんよ!」


「どけどけどけ!」 


 突然ホコ天の道路にバイクが入ってきた。


 何者だ。頭に白い布を巻いて黒いサングラスに真っ赤な口紅をつけた黒いライダースーツの女だ。


 声と体つきでわかった。

 あれ、もしかしてあの人は。


 バイクは、警官隊の円をわると中に入り素早く刀男の前を通り過ぎた。


 どうやったのか、男の手には犬がいない。

 バイクは和服のオバさんの前に停まり犬を渡す。


 その一瞬にあ然としてた警官隊。

 

 刀男の方が動くのが早かった。歩道に集まった僕ら、やじ馬の中に斬り込んだのだ。


 まるで時代劇の数人斬りだ。男の周りの人がバタバタと倒れる。


 マイちゃん逃げよう!


 人を斬り倒す男が、やじ馬たちを斬りまくりながら、こちらに。

 ヤツはココから逃げる気はないのか?!


 オレはマイちゃんの手を取り駅の方に。


「アレ、キミはダレ?!」


 僕は、知らない女の子の手を引いていた。


「イヤーッ、蔵馬くーん!」


 今度は刀男はマイちゃんを人質に駅前通りで警官に包囲された。


 なんで、マイちゃんが。


「マイちゃーん!」

「久しぶり、クラマくん」

「え? あなたは」


               つづく

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