表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 3 (2023.1~12)  作者: 四季


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1013/1282

婚約者は少々理解不能な思想を持つ人でした。~宗教は時に人を悪魔へ変えるから恐ろしいですね~

 その日、私は笛を吹いていたのだが。


「お前! 何をやっているんだ!」


 アッシュグレーの髪が特徴的な婚約者シュッテンベルドにそれを目撃されてしまい。


「笛を吹くなど、とんでもない!! 令嬢として失格だ。ああ、もう、がっかりした。まさかお前がそこまで堕ちた女だったとは……まぁもういいさ、お前の人間性が分かったよ」


 不快そうな顔をされたうえ。


「お前とはもう関わらない……婚約は本日をもって破棄だ!!」


 少しの沈黙の果てに、そんなことを宣言されてしまった。


 どういうこと?

 笛を吹いていただけなのに婚約破棄?


 私には理解できなかった。


 ただ、彼の話によれば、笛を吹く女は邪悪なものを引き寄せようとしている悪女なのだそうだ。


 なんなんだ、その理論は……。


 到底理解できそうにない話である。


 ただ、彼の家では、それは常識的なことのようで――それゆえ私は一方的に関係を解消されることとなってしまったのだった。



 ◆



 シュッテンベルドの家族は皆とある宗教に熱をあげていたそうで、その宗教というのが非常に過激な部分を持つものであったそう。これは後に知ったことだが、笛を吹く女うんぬんの話もそこから来ていたようである。その宗教の教義にはかなりたくさんの物事に対する規制があるようで、女は笛を吹くな、というのも含まれていたようであった。


 そんな少々変な宗教だが、ある時その組織が国内でテロ行為を始め――そこからその組織は段々有名になっていった。


 ……もちろん、悪い意味で。


 で、彼らはある時、王城爆破を目論み――それがばれて多くの組織員が拘束されることとなった。


 その事件は、国において、かなり大きな事件であったのだ。


 その時に拘束された人たちの中にはシュッテンベルドやその親や一部の親戚も含まれていた。


 彼と結婚していなくて良かった。

 心からそう思った。


 彼と結婚していたら多分私もそこへ行かされていただろう。で、皆のように捕らえられて、人生が壊れてしまっていたはずだ。私が今こうして普通に生きていられるのは、婚約破棄のおかげ、そしてあの時笛を吹いていたおかげだ。


 犯罪者にならず生きていられている今日に、感謝!



◆終わり◆

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ