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株式会社エデン、異世界対策課  作者: 虎川 悟
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M0K5 地球侵略行為23 魔界18

〈藤井 月姫〉


「グファ、ゲッホゲホ。あー痛かったいやぁーすまんかったなぁニンゲン。ようやく力がなじんできた」


と煙から出て来たルシフルはコキコキと関節を鳴らしながら出てくる。


「それじゃあ次は吾の番だ。吾の私室にはな幾人もの女がいてなぁ。こいつは貴様らの仲間だろう?」


といって自信満々に伊澄さんを引きずり出して、髪の毛を引っ張って顔を私たちに見せる。


「本当は貴様らの仲間がもう一人いたんだがなぁ。なぜか逃げ出していた後でもう一回捕まえて仕置きだな」


とルシフルは勝ち誇った笑みを浮かべて高笑いを始めた。


「そうだよなぁ!人間だもんなぁ。大ッ切なニンゲンの仲間なんだもんなぁ!手が出せないよなぁ!」


と芝居をしている。

 高森兄妹を見ると、二人は事情を知らないらしく悔しそうに歯ぎしりをして、こらえていた。そして私の反応を見て初対面だと思ったらしく、近寄って教えてくれた。


「あの子は私たちの仲間だよ。しかも君の大先輩」


といっていた。だけど私は顔を見てはいないけど大体の状況で察せます。でしょうね。


「どうした?こいつを殺すぞ?死なせたくなければ武器を捨てろ。貴様らも口をつぐめ。吾にひれ伏せ!」


とさらに調子に乗った。私は内心面白いなと思いながら見ている。

 私はカスミにお願いをして、壁の中をバレないように移動してもらい、ルシフルがさっきめり込んだ壁のヒビに待機しているのを感じ、大槌を解除し、膝をつく。

 私の行動にびっくりしたであろう高森兄妹も私に倣ってじゅうたんから降りて、横に並びました。

ルシフルはさらに調子に乗り、身を乗り出し伊澄さん(笑)から出たのを見計らい、


「カスミ!今よ!」


といって立ち上がると同時にカスミが影から飛び出して魔王の腕を切り落として伊澄さん(笑)を助けた。

 

「き、き、き貴様ぁ!一度ならず二度までも我に傷をつけやがってぇ!その狐は殺す!殺してなめしてじゅうたんにしてや玄関に敷いてやるぅ!大勢のものの前で踏みつけられるようにしてやるぅ!」


「返せ!その女は吾のものだぞ!返せ!返せぇ!」


とさらに錯乱して激昂している。私は面白く踊っているルシフルに真実を突きつけてあげることにした。


「えっとルシフルさん?でしたっけ。あなた馬鹿ですか?この人は伊澄さんではありませんよ?」


「はぁ?何を馬鹿なことを言っているのだ?どこからどう見てもそいつは貴様の仲間ではないか?貴様は知っているはずだぞ?」


と頭をひねっているようですが、全然かわいくないむしろキモイ。

 私は無言で伊澄さん(笑)に近づいて少し自分の妖力を流し込むと、あっという間に伊澄さん(笑)は風船の空気が抜けたかのように小さくなり、人型になった。


「と、こういう事。馬鹿じゃないでしょうか?ルシフルさん?それじゃあ切り札もなくなったことで終わらせましょうか?」


といってルシフルを見つめる。


「貴様貴様貴様!よくも吾を何度っも何度も吾を愚弄しやがってぇ!貴様を替わりに吾の傀儡にしてやるぅ!!!!」


ルシフルは更に怒り、髪が金色にでもなりそうなくらいだった。

 私たちはいたって冷静に対処を開始します。神様たちからはルシフルを消滅させてほしいと頼まれています。


『月姫ちゃん脱出終わったわよ。やっちゃって!』


という報告を聞いた。この時を待っていました。

 

「『鬼神開放』」


と唱え、私の髪が銀髪に染まり、額には夜を固めたような角が生えた。力は怨鬼開放よりも力が強くなっていた。カスミのほうを見るとカスミも姿が変わり、銀色の毛並みに羽衣のようなものが付いています。


「高森さんたち避難をしていてください!」


と高森兄妹に言うと二人は私の言葉に有無を言わせない何かを感じ取ったのか一目散に逃げていきました。


「さあ、ルシフルさん?ようやく二人ですね。いえ?二人と一頭と言ったところですかね?クスクスこれで全力を出せますよ?よかったですね」


「貴様。俺を本気にさせたこと後悔させてやる。まず貴様をとらえた後、その獣を動かないよう手足を切り取り貴様を眼前で犯してやる!」


といってからルシフルは闇と炎の魔力を開放し、どこからともなく長い刀を取り出した。

 へぇー武器持ってたんだぁ、じゃあ私も合わせようかなと武器を小太刀に変えて構える。

 もともと怨鬼開放の状態だと武器が少し大きくなるのですが、鬼神開放だと色が変わって黒く変色しています。

 ルシフルは刀を構えて火を纏わせて背中からは木の枝をまるで触手かのように生やし、その先端には岩が括り付けてあり、雷を纏ってあります。地面からはなぜか氷が張ってあり、鏡のように映ってあります。私の靴は草履のような靴を履いてあるため地面が凍っているとすごく寒いです。というかルシフルがさっき言っていたようやくなじんだというのは本当のようですね。

 ルシフルは文字通り地面を滑りながら移動して私の後ろに移動し、振り向く前に刀を振りぬき、切りかかってきた。

 私は間一髪で刀を滑り込ませ、一撃を防ぐが、地面が氷に覆われているため踏ん張りがきかずに、少しダメージを追ってしまい、吹き飛んだ。

 そんな私に魔王は追撃を加えようと肉薄し、刀を叩きつけてきた。

 吹き飛ばされていて身動きがとりずらかった私は、辛うじて動く両腕をクロスさせて一撃を防御しているとふとルシフルの真後ろにカスミの影がすっと出てきて、爪で思いっきり背中を引き裂きました。


「ぎゃぁぁぁぁアァァ」


という断末魔を上げて、ルシフルの吹き飛んだ。

 私は滑る床で何とか踏ん張りカスミに跨る。カスミが、この状態になると空を踏み、海を踏み、滑ることなく移動することができる空狐に進化するみたいです。

 というか空狐って神通力が使える狐じゃなかったっけ?まあいいか。私はカスミにお願いをして地面に薄く炎を出すように言うと、金色の炎を出して地面の氷をあっと言う間に融かしてしまいます。それだけじゃなく、氷から水に、水から蒸気に代わり、空気が少しむわっとしました。

 魔王は背中を闇の魔力で埋めてふさぎ、また武器を構えなおし、背中の樹木を伸ばし、雷を通してきた。

  私は百目機を使って雷を吸収する。そしてカスミは炎を纏った爪で樹木を切り裂いた。ただし、樹木の木片からは呪いが噴出していた。私とカスミは直撃してしまった。

 私とカスミはすぐさま飛び退き、状況を確認すると、肌が少し黒くなっていた。カスミのほうも銀色の毛並みが少し黒くなっていった。


「ようやく食らったなぁ。その呪いは貴様ら人間や獣風情には解呪出来まい!これで終わりだなぁ!」


と勝ち誇っていましたが、そもそも私の鬼神開放は怨鬼が元なので呪いがほとんど通用しません。おそらくこれは表面だけが呪われているのだと考えた。


「カスミ。ごめん、少し時間稼ぎできる?」


と聞くとカスミは静かにうなずいて私とルシフルの間に立ちはだかりました。

 

「ほう?今度は犬が吾の相手をするのか?犬風情に相手をさせるとは吾も舐められたものだな」


といって青筋を立てていました。

 私はカスミを信じ、懐から仏の御石の鉢を取り出すと、そこには何も生えていなかった。ということは本当に何の問題もなかった。

 この鉢はどれだけ強い呪いだとしてもそれを一瞬で解く草が生えてくるはずです。それが生えていないということは、本当に大丈夫なのだということだと判断し、すぐさまカスミに合流しようとすると、


「キャウン!!」


という鳴き声と共にカスミがこちらに滑ってきました。


「ぜー!ぜー!この犬畜生が、この吾をここまでコケにするとは。これは報いだな」


といっていました。カスミはボロボロになっていた。


「カスミごめんね。あとは任せて」


といってカスミを影の中に避難させてルシフルを睨みつける。


「よくもカスミをいたぶってくれましたね。かたき討ちです!」


「いや貴様の犬は死んでないであろう」


冷静に返された。でもそんな気で挑みます!


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