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株式会社エデン、異世界対策課  作者: 虎川 悟
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M0K5 地球侵略行為7 魔界2

〈藤井月姫、清水彩〉


 私たちは社長と別れた後二人で礼の捕まえられている『彼女』を探すことにした。私は百目木を使おうとしたが、よく見るとこの城は百パーセント石でできているため使えませんので、久しぶりにカスミの力を使うことにした。


「カスミ、『影目術』お願いね」


というとカスミは静かにうなずき、尻尾を影に溶け込ませて、片目を器用につぶる。

 しばらく見つからないように物陰に隠れていると、私の片目に謎の光景が映ってきた。そこは厨房みたいな場所でした。

 絶対に違うとは思いましたが、一応確認をしました。厨房には意外と食料品が多くあり、小麦粉に肉、野菜は全くありません。それに毒々しい色の野菜、顔の付いたキノコなどがあった。そして信じられないものがあった。なんと小豆と大豆によく似た豆が一樽にぎっしりと詰まっていました。

 私は少し興奮したけれど後で絶対に回収することを心に誓い、他の場所を見ることにした。

 カスミの影目術はカスミの尻尾の数だけ目があります。ですので後は八か所の場所を見ることが可能です。

 二つ目の視界にはたくさんの書物が所狭しと並んでいる部屋があった。カスミに影を操ってもらい、図書館内を捜索する。


「ねえ月姫ちゃん。カスミちゃんの視界を私も共有したいのだけどできる?」


「ええ、できますよ。私に触れてください」


というと、丁度図書室を見ているところでした。

 私も異世界転移者なので、言語理解の能力を持っています。ですのでこの本のタイトルは簡単にわかります。そして陳列している本には『全国毒薬調合指南書』『理想の魔王の所』『禁忌魔法について』

『私の魔王様』『異世界旅行研究録』などなどがあった。


「ん?ねえ月姫ちゃんさっきの本って」


「ええ、そうですね。日本語で書かれていますね」


そう、さっきの本には日本語で書かれているタイトルがあったのだ。

 

「しかもあの癖のある文字は確定ね。伊澄日向がいるわ」


という言葉に私は気を引き締めて、次の尻尾視点に移ることにした。

 次の視点は医務室でした。医務室には清潔とは言えないベッドが数台に、蜘蛛の巣が張ってあり、まるで廃病院の病室みたいな部屋になっていた。だがそこには一つ異彩を放つものが置かれてあった。


「は?!え?うそ?あれって伊澄先輩の……」


と清水さんはそれを見た瞬間に固まって呆然としてしまいました。


「清水さん!清水さん!大丈夫ですか?」


「はっ!ごめんね。あの金色の鐘は伊澄日向さんの持ちモノなの。月姫ちゃん急いでくれる?」


「はい!わかりました」


と清水さんの圧に負けて次の視点に向かう。

 次の視点に行く前に清水さんのほうを見て見ると手帳に何かを書き込んでいるみたいです。魔王城の地図ですね。

 視点を変えてみると四つ目の場所は離れの塔。小さな生き物が数匹いた。多分捕まえられているようです。

 五つ目の視点は、武器庫。意外と質が悪い。魔族は自分の爪とかを武器にしている奴がいるようだから質が低いのかな?

 六つ目の視点は、素材庫兼工房。いろいろな鉱石と、魔物の素材に毒草がたくさんこれは工房班の方々が大喜びしそうです。

 七つ目の視点は、衣装室かな?すっからかんです。いや、男物の服というか鎧があった。あとで回収しよう。

 八つ目には、地下牢でした。そこにはボロボロの女性が鎖でつながれてうなだれていました。女性は金髪で目が死んでいます。その女性に近づくと清水さんが悲鳴を上げた。


「キャー!伊澄先輩!今助けます!!!」


「ちょっと清水さん落ち着いてください!」


「ご、ごめんね?取り乱したわ。今すぐに助けに行きましょう」


というなり清水さんは手に持った手帳を取り出して私の前に差し出して、


「じゃあ月姫ちゃん、さっきの部屋の場所をすべて書いてくれるかしら?あ、この赤い点が現在位置ね」


というので、私は視点のある場所を書き記す。

 書き終わってから、まじまじと地図を見る清水さん。そして何かを決意してから、急に走り出しました。私はそれを追いかけましたが、清水さんはヒールを履いているのに滅茶苦茶速いです。

 そういえば以前聖先輩に聞いたことがあったような。清水さんは精神系、付与系の魔法を大量に使えるって、もしかしてそれを全力で使っているのかな?というか見失いそう。待ってーーー

 階段に着いたので、私は清水さんの影に潜り込みます。そうしていると清水さんは急に頭の中に語り掛けてきた。


「ごめんなさいね月姫ちゃん。早く先輩を助けたいのだからしばらく私の影に入っていてくれる?」


「はい。わかりましたじゃあしばらく失礼します」


と私はそのまま影の中で最後の視点を確認することに。宝物庫かな?なんでこれ結界とか張ってないのかな?何かこういう大事なところには結界が張ってあるものだというイメージがあるけれどなんでないのかな?

 

「清水さんこれ見てもらえますか?あ、片目少し失礼しますね」


と見せると清水さんはさらに大きく目を見開いて走るペースを上げました。

 走っていると当然見回りの魔族兵士がやってきます。それを清水さんは魔族兵士が音に気付いてこちらを向く寸前に走った勢いで側頭部を殴り、首が一周し倒れる寸前に、私が影の中に収納して、何事もなかったかのようにその場には何もなくなった。その間1秒くらいだった。

 清水さんはその後スピードを緩めることなく曲がり角につき、壁を蹴って曲がってきた魔族を膝蹴りし収納する。階段は、一度跳び上がり空中で一回転して天井を蹴り頭から階段下に突っ込みました。

地下の床にぶつかる前に私は援護で影を床に展開して清水さんを中に入れてすぐに召喚する。


「ありがとう。月姫ちゃん。さてと伊澄先輩は何処かな?」


と清水さんは少しずつ走る速度を落としながら、捜索を開始する。

 私は清水さんの影から出て一緒に先程の人を探す。牢屋の中には当然幾人もの人が収監されている。彼らは私たちの姿を見ると、


「出してくれぇ、出してくれぇ」


「そこの女!俺様を助けろ!」


という悲痛な声が響いてきていました。私たちは心苦しかったが、無視をして探すことにした。

一巡をしてからいないことに気づきあれ?と疑問の声を上げていると牢屋から物静かな声が聞こえた。


「なああんたらもしかして金髪の女で異国の言葉を話す女を探しているのか?」


と聞いた瞬間清水さんはその声の主の首をつかみ、細腕ではあり得ないくらいの力で持ち上げて鋭い眼光を向けて、


「今すぐに答えろ!その言葉は何処で聞いた」


「うぐっ、以前連れていかれたときに言っていたんだ。俺はいろんな国に行くから聞いたことがない国の言葉は聞いたらわかる。それより離してくれないか。もうそろそろ落ちるぐふっ」


と最低限のことが分かったので清水さんは無造作に手を放す。


「そうだ、その男の言う通りだぞ。貴様らの仲間であるイズミヒナタは俺の私室で飼ってある」


と全く気配がなかったが、真後ろで声が響いてきた。

 私たちは真後ろの声に急に振り向くと筋肉隆々の男性が立っていた。そして驚く私たちを尻目に言葉を続ける。


「イズミヒナタを取り返しに来たのだなぁ?いいぞ?返してやる。ただし、貴様らのどちらかが吾のペットになれイズミヒナタの代わりだ。壊れた玩具には用はないからなぁ」


「ほぉれ特別にどっちが吾の玩具になるのかは選ばせてやるぞぉ?はっはっは~!よく考えるんだなぁあ、そうだな、貴様についてきたあの男なら楽しんでいる最中だぞぉ。外にいる奴ももうじき倒れるはずだ」


「わかった。相談する時間をくださいませんか?」


「ほう。殊勝な心掛けだな。吾の時間を消費することを許可する。存分に相談するといい決まったらエントランスに来い」


という言葉と共に魔王が闇の中に消えた。


「それで?月姫ちゃん。どういうつもりかしら?あんなことを言って」


と清水さんが凄んできた。


「清水さんあれでお願いします」


『これでいいかしら?それでどういうつもりであんなことを言ったのかしら?』


『実はこの前手に入れた力が今回のことにおあつらえ向きなんです』


といいながら私はこの前手に入れた力を清水さんに説明すると、絶望の表情をしてから、


『いいわ。だけどその役目は私がするわ。説明だとわたしでもつかえるんでしょう?』


と聞くと私は頷いてから心配していると清水さんがきりっとした顔をして、


『いい、上司命令よ。ただし、必ず助けてね?』


と言ってから清水さんは髪の毛を抜いてから私に手渡してきた。

 そして清水さんは地下牢から出てエントランスに向かった。私も後ろからついて行く。

エントランスには魔王が金髪の女性を引きずって待っていました。


「ほう。決まったかそれでどちらのメスが吾の玩具になるんだ?若い貴様か?」


「いいえ。私よ」


と答えると魔王は少し驚いたような表情をして引きずっている女を投げてよこしてきた。


「ほうれ貴様の望んでいたものだしっかりと受け取れよ」


と清水さんはは慌てて受け止めて私のほうに手渡してきた。

 そして私はカスミを呼び出して女性を影の中にしまおうとしたら、ふと何かの気配に気づいた。柱の後ろや天井、壁などに魔族がいた。慌てて魔王の方を見ると魔王は、


「別に吾は返すとは言ったが、帰すとは言ってないからな」


という言葉と共にぞろぞろと魔族が出て来た。

 清水さんは私を逃がすために活路を開こうと近くの魔族に殴り掛かろうとしたが、足元に魔法陣が浮かび鎖まみれになった。


「それでは約束通りにこの女を貰っていくぞ。そいつは好きにしろ」


というと闇の中に消えていった。

 私は一人残されたが慌てずに小太刀を取り出して魔族たちを迎撃する。カスミは常に影の中に居て伊澄日向さんを守っています。

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