M5K0 アフロディア 23
翌日、俺はコテージの一室で目を覚ましました。このコテージのベッドは元の世界の素材でできているため、石油原料が使われています。俺は久しぶりの地球の素材で出来たベッドを堪能していると、下からおいしそうな香りがして、寝ぼけていた脳が目覚めました。
俺はあくびをしてお腹を掻きながら一階のキッチンに降りると歌君がキッチンで料理をしていました。
「おはよう正義ちょっと待っててもうちょっとで朝ご飯できるから紅茶でいい?」
というなり手際よく紅茶を淹れ始めました。
「あれ?茶葉ってあったっけ?」
「それは前の港町で見つけて買った。いくつか種類があって、その一つ。けどまだまだかな」
「まだまだって?」
「元の世界では俺、紅茶は自分で茶葉を混ぜてブレンドしていたんだよ、。けど前に話したように俺がお菓子関係のことをすると周りに人が寄ってくるから、誰にも振舞ったことはないけど」
というと少し顔に影を作って言いました。
俺はまずいことを聞いたと思い反省し、謝罪をすると、急に明るくなって大丈夫と取り繕います。
しばらく待っていると、キッチンからおいしいにおいがして、歌君の持っているフライパンを覗くとフレンチトーストが焼けていました。
歌君はフレンチトーストを皿に盛り、アイテムバッグから生クリームとなぜかあるアイスクリームを取り出して、さらに盛り付けをしてフルーツもいくつか出して盛り付けを終えて完成。
歌君は完成したフレンチトーストのプレートをテーブルに持っていき、紅茶を出してくれた。フレンチトーストのプレートはすごく見た目がきれいで、何か適当に写真に撮っても雑誌にでも載れそうなくらいきれいな見た目です。俺はアイテムボックスの中から魔導カメラを取り出して、ついつい写真に撮ってしまいました。
そして俺はさっそく食べることにしました。フォークを取り出して早速フレンチトーストに突き刺すと、フォークの隙間がすり抜けました。そのくらい柔らかいフレンチトーストだと驚いていると、
「いやあやっぱりフレンチトーストは温かいうちに食べるのが正解だね。昔作った時にはほかの人は匂いだけでお腹がいっぱいになったらしくて、それ以来俺ってあったかいお菓子は人前では特に作らないようにしているんだよね」
と、またやばい逸話を聞いちゃった気がしましたが、スルーしてカレー用のスプーンを取り出してフレンチトーストを掬って食べました。食感はパンとは思えないくらい柔らかく甘すぎず、口に入れるとするんと入っていき、朝ご飯の割には重くなく、どんどん入っていきます。これは一斤でも食べられそうです。
次に生クリームやアイスクリームをと一緒に食べました。生クリームの甘さがフレンチトーストと戦うこともなく、より重くなることもない。箸休めにちょうどいいくらいです。
俺はフレンチトーストを堪能しながらふと気になったことを聞いてみました。
「そういえば歌君。文化祭とかはどうなの?調理できないって言ってたけどどうなの?」
「ああ、俺のいるクラスは飲食系は絶対できないようになっているんだよ。前に他県から来た人が副担になった時、なぜか文化祭でその副担は飲食系を強く推していたことがあってさあ」
「それってほかの全員反対したんじゃないのか?」
「そうそう。忙しすぎて大変なことになるから絶対にやめてと大反対されてさあ、それでもその副担はしつこかったから、同じクラスにいた女子が、俺に学校でお菓子を作って見せてって言ったことがあって、それで作ったら案の定学校がやばいことになってしまったって事件」
何か想像したくないなと考えながらフレンチトーストを食べ終わり、片付けを終わらせて、家を出る前に玄関で、とある人形をいくつか取り出して、近くのソファに置いて、歌君を呼びました。
「歌君今日からこのコテージを離れるから、この人形に魔力を流しておいて~少しでいいから」
というと、歌君は怪訝そうな顔をして、人形を見ました。
「なんか呪いの人形みたいだなこれ、動き出しそう」
といってはいましたが歌君に言うことはある意味間違っていない。実際にこれは動くし。
「ああ、動くよ?この人形は『キーピングブラウニー』っていう人形で、この家を俺たちが帰ってくるまで管理してくれる人形で、かなり強いよこの子」
といって俺も魔力を入れて背中に魔力電池を二本ずつ入れてしばらく待つと、人形がカクカク動き出して立ち上がりました。
その人形は魔力が入っていない間はとんがり帽子とオーバーオールを着たミイラのような人形で、魔力電池を込めると水に戻した干物みたいに膨らみ、細い7歳の子供くらいのサイズのおじさんになります。
俺はキーピングブラウニーたちにこの家を守っているように命令して、襲ってきた相手は魔物以外は捕まえるように言い、コテージを出ました。
俺たちは岩場に置いておいたボートに乗り込み出発します。
そのまま俺たちはステルスモードはありますが、一応ほかの船に気づかれないように気を付けながら船を走らせました。
俺たちは特に何に遭遇するでもなく目標の大陸につきました。俺は渡航ギルドに登録していましたが、俺の持っているボートはこの世界の文明を超えているため、安易に出すわけにはいきません。なので俺は船着き場の端のほうで、人がいなくなったのを確認して船を接岸して上陸し、ボートを収納する。
俺たちは怪しまれないように港の人ごみに紛れて素知らぬ顔で街に入りました。俺たちは渡航ギルドに行き入港手続きをしました。
渡航ギルドの職員は渡ってきた船がない俺たちを訝しんできて密入航者じゃないのかと疑ってきたようです。
俺たちは自分の船を出すのは最終手段にしたいと考えていましたので、俺たちは自分の船に乗ってきて、船を自分のアイテムボックスの中に入れていることを言うと、見せろと受付が俺に命令してきました。
俺はイラっとしながら。
「見せてもいいけど売ってくれとか、押収するとか言ってきたらぶっ飛ばすぞ」
とイライラ混じりに言うと、受付はフンとこちらを上から目線で見下してきました。
なので俺は、どこに出せばいいか聞くと渡航ギルド併設の船の整備場があるからそこで出せと言ってきました。
俺たちは一緒にむかつく受付の案内で整備場に向かい、整備場の一角で出せと顎をしゃくり上げて命令してきました。
俺はアイテムボックスの中から魔導ボートを取り出して壊れないようにそっと置く。
上から目線の偉そうな受付は俺のボートを見て調子に乗り
「なんだこの変な船は、帆もないし、何より小さい。こんなのでどうやって海を渡ってきたってんだ?ほこんなもので海を渡れるはずがない!怪しいぞこいつら一旦捕まえて尋問してしまえ!この船は証拠品として押収する!」
俺たちを嘲笑して俺たちを捕まえるように言ってきました。
俺たちは屈強な連中に囲まれました。それに、俺の魔導ボートはいつの間にか遠くのほうで技師に囲まれて、今にも分解させられそうになっています。俺は最後に冷静にかつ、周りに聞こえるように
「さっき言ったけど、聞こえないようだから、もう一回言ってやる。今すぐ俺たちと俺の船を開放しろ!」
というとゲラゲラという笑い声とともにさらに屈強な連中が詰め寄ってきて、遠くのほうでは俺の魔導ボートを分解しようとして、何やら刃物を出して切ろうとしているのを見て、俺は瞬時にこっそりと
「歌君。こいつら任せていいか?多少の犠牲は大丈夫だと思う」
というと歌君はなにも言わずに小さく頷きウェストポーチから剣を取り出してネックレスからバレないように腕にアクアマリンの光が集まり、準備が終わったと肘で合図をしてきましたので、俺は懐の魔導銃ETOを卯モードに変えて自分の足を打ち脚力強化を発動させて真上にジャンプをすると、天井の鉄骨に近づき、俺の魔導ボートをばらそうとしている奴が丸見えになりましたので、俺はそのまま卯モードで連続で撃ち抜きます。
弾丸は俺の魔導ボートのふちで弾けて刃物を持っている男の手首の筋を貫通しました。船大工は痛みで武器を放して手をかばいうずくまりました。ほかの連中は太ももに当たったり、腱に当たったりで、あっという間にボロボロになりました。
俺は悠々と自分の魔導ボートに近づき傷の有無を見ると少し傷がついていました。俺は今にも暴れだしたいのを我慢して、収納して、歌君が終わるのを見る。
歌君のほうは青白い光をまとった件を振るうと直撃した人は傷口が瞬時に凍って、剣に触れていない人には冷気に当たり筋肉が痙攣して動けなくなっていきました。
そのまま歌君は斧をとりだして両手に青白い光を纏った剣と斧をまるで舞を踊るように剣と斧を振るい、周囲を氷漬けにしていきました。
俺たちが屈強な連中の相手が終わったころ、ちょうど衛兵を呼びにいった職員が衛兵を連れて戻ってきました。衛兵と職員は部屋の惨状見て、ポカンと押していました。
俺はその衛兵たちを見て、にっこりと笑い
「衛兵さんたちお疲れ様です。こいつら船大工と渡航ギルドに見せかけた強盗です。連れて行ってください。こっちのうずくまっている男たちはまだ生きているけど、歌君。この氷漬けの人たちは?」
「ああ、生きてるよ?まだ。この氷は結構薄いから小さいハンマーで軽くたたくと割れて中の人が生きて出てくるから。塩釜焼みたいな感じで」
という会話をしていると衛兵たちは思いっきり引いていました。




