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株式会社エデン、異世界対策課  作者: 虎川 悟
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M5K0 アフロディア12

 理性的なエルフは歌君の笑い顔でガタガタと震えながらカクカクと頭を上下に下げて、

「我々は誘拐犯から守るためにこうして活動している」


「誘拐犯?」


「そうだ!人間はこの森に入って我々の家族を攫っていった!だから、この森を守護している!」


ということらしい。それを聞いた俺と歌君は顔を見合わせて、


「あれ?確か街にはエルフの奴隷はおろかそもそも奴隷というものがなかったような」


とつぶやきました。それを聞いたエルフは目を見開き。


「それは本当か?!」


「少なくとも俺が今まで通った街ではそうだったぞ?」


と答えるとふっと肩の力が抜けて見るからに落ち着きました。


「では貴様らは何故この森に?」


「ああ、俺達はこの森から精霊の気配がしてさあ、一応挨拶しておこうかなと。気配を辿ってきた」


と言って聞きたいことが聞き終わりエルフたちもおとなしくなったので枝が解けてエルフたちを開放する。


「いいのか?俺達を開放してまた襲うこともできるぞ?」


「襲ってきたらお前らの首から下が土に埋まることになるぞ」


と歌君が脅迫する。俺は歌君が解放したのを見て、魔導銃を丑モードに変えてリーダーに撃ち沈黙を解除する。

 エルフたちが俺を見て逃げる。途中リーダーが俺達をちらっと見て睨んだ後その場から消えていきました。

 何だったんだ?今のと考えていましたがそのまま森の奥に足を進めると、結界の反応がありました。精霊獣の森の結界に似た結界ですが追加で迷わせる結界が張ってありました。

 その結界を通り抜けると樹々に吊るされた家々があり、エルフたちがそこにいました。エルフたちは俺達の顔を見て固まっていました。こんなに人が固まっているのは初めて見たと思っていると、エルフの一人が手に持っている籠が落ちる音が聞こえた瞬間

『キャー――――――――人間よおおおおお』

と一斉に騒ぎエルフの女子供が逃げ、男たち俺達に近づき槍を突き付けて、遠くのほうでは弓をつがえて警戒していました。俺達は武器から手を放して手を上げました。抵抗しないようにしていると武器を渡せと言ってきたので俺はミスリルナイフを、歌君はポーチごと投げ渡しました。俺の魔導銃は、アイテムボックスに入れておいたので、出す必要がないと考えたためだ。そもそもアイテムボックス中の武器を出すと、この村を埋め尽くすくらいあるので、出せませんし。

 俺達は檻に入れられ樹に吊るされました。檻の見た目は木でできた鳥かごです。

「なあ、正義お前、銃は?」


「ああ、持ってるよ」


「なんで出さなかったの?」


「実は俺のアイテムボックスには武器が滅茶苦茶入ってるから、いいかなって」


「なるほど、それはそうだな。おっと?誰かが来たっぽいな」


と樹の枝を数人のエルフが歩いてきました。エルフたちの中にいる一番偉そうなお爺さんが俺達を見下したような視線を向けてきて、


「人族風情がここに何の用だ!」


「先ほど俺達を襲ってきたエルフに事情を説明したはずですが、エルフって無駄に年食ってる割には情報が遅いですね」


と挑戦するように行ってみると沸点が低いらしいが、まだギリギリ我慢したらしく頭から血管が浮き出ていました。俺はとどめを刺そうとしましたが、その前に歌君が、

「そういえばエルフの皆さんって、精霊獣のことどう思ってるんでしょうか?あと精霊」


と聞くと、エルフがざわざわし始めました。すると、エルフの一人が口を開きました。

「我々からしたら、精霊獣は友だ!そして精霊は自然の意思、そして私たちは自然と共に生きる民だ!」


と律義に答えてくれました。

 それを聞いた歌君は俺を見るとにっこりと笑い、

「じゃあ、もし精霊獣に好かれている人間がいたとしたら?」


と歌君はネックレスから精霊獣を全て出しました。


「な!人間め!その子たちを解放しろ!」


「えっとこの子たちはこの子たちの意思でついてきていますし、この子たちを連れて行くのを頼んだのは世界樹にいる精霊ですよ?」


「う、嘘だ!人間は嘘をつくからな!絶対に嘘だ!」


と一番偉そうなエルフが喚いていました。ですが歌君は続けます。


「じゃあ、こうしましょう。俺達をこの森の精霊樹のところに連れて行っていただきますか?それでもし精霊が出てこなかったら俺達の首を撥ねてもいいよ。もし出てきたら謝罪してね」


というと

「だ、だめだ人間が精霊樹に近づくことは許されておらん!」


歌君は自然と精霊獣たちをネックレスに戻してから立ち上がり、


「おやおや?自信がないのですか?じゃあ仕方がありませんね。正義、勝手に行きましょう」


というと俺に対して言いました。俺はそのセリフを聞き、隠していた武器を出すようにETOとミスリルナイフを取り出して、ETOをモード寅に変えて自分に使い、斬撃を強化して檻を切り裂くと、歌君は檻に使われている樹を掴み、精霊獣の能力を使って樹を生長させ地面に降り立つ。

 俺達は歌君の案内に従って走っていました。俺は途中でETOを卯モードに変えて脚力強化を。歌君はブーツに風の魔力を纏わせると足が軽くなり足が速くなります。


「こっち!」


と角を曲がるとエルフの兵士たちが槍を構えていました。その時に歌君が


「あ!あれ!俺の武器!」


と兵士の3人を指さして言いました。確かによく見ると歌君が使っていた武器ですね。


「じゃあ取り返そう、まずは無効化しようかな」


と俺は走りながらETOを卯に、DWTを申に変えて合わせると一つのスリングショットになりました。

卯モードはバウンドします。申と合わせるとバウンドした軌道上に粘着質の紐を設置する。

 俺はそれを樹々に向かって放つとスリングショットから発射されたとは思えない速度で、樹に向かいました。玉はバウンドしてエルフたちに中らずにバウンドしまくり、エルフたちが絡めとられました。

 俺達は一度止まり歌君がエルフの塊に近づき武器を探す。三人の剣と槍と弓と矢筒を矢ごともらう。ポーチが見つからないので、仕方がなく背負う。

 さらにエルフの村の奥に行くと、いくつもの樹々が絡み付いたような樹が生えていました。

 やはり世界樹の時と同じように結界が張っていました。しかし結界は特に強いものでもないですから普通に通過できます。

 俺達が精霊樹に近づくと、後ろから、


「待て!人間!それ以上で精霊樹に近づくことは許さんぞ!」


と爺さんたちが言ってきましたが、けれど少し遅く俺達は精霊樹に手を触れました。すると、精霊樹から人型がひょっこりと出てきました。その姿は髪は新芽のような緑で、ウェーブがかかっていて、地面に着くくらい長く、髪飾りのように桜のような花がついています。眉はきりっとしていて、目は二重で、優しそうで、鼻や口もきれいです。肌はシミ一つないほど真っ白です。そして、身長は俺くらいあるかな?って感じです。


「おう聖勇者!元気にしておったか?」


「ちょっとここでその名前はやめろ!ここでは伊藤正義だ!グウィネス」


「おおすまんかったな正義よそいで、久しいがどうした?」


「用があるのはこいつだよ。俺の後輩(予定)の歌海綺星くんだ。精霊獣たちに好かれていて、今日はあいさつに来たって感じかな?」


と歌君に目を向けると歌君は前に出て、

「初めまして俺は歌海綺星と言います。精霊獣たちに力を借りながら旅をしています」


「なるほど。精霊獣たちは確かに其方になついておる。これからも頼むぞ?して、其方らはこの先どうするつもりだ?」


「俺達はこれから精霊獣を探しながら魔王城に向かおうと思ってる」


と俺が言うと、グウィネスは驚いた顔をして、


「なんと!そうであったか。では其方らに一つ助言をしようぞ。ここから西に行くと海がある。そこを岬の上の像の視線の先にある島の中に火と氷の精霊獣が、魔王城の近くにある山の頂上に光と闇の精霊獣がいる。是非一緒に連れて行ってやってくれ」


「助言ありがとうな!じゃあ、俺達はエルフどもにつかまる前に逃げるか」


と後ろのエルフに聞こえるように言うと、グウィネスがポカンとした呆けた顔をして、その後エルフたちは真っ青な顔をしてアワアワしていたのを見て事情を察したのか大爆笑しています。


「そ、其方ら逃げながら来たのか?はははははは!」


とグウィネスは一しきり笑った後さらばという感じで手を振り精霊樹の中に入っていきました。

 グウィネスが精霊樹の中に引っ込んだのを確認したのち、エルフ達のほうを向くと、全員で土下座のポーズを取っていて、ちょっと怖かったです。

 とりあえず顔を上げるように言うとゆっくり顔を上げて、


「申し訳ありませんでした!」


と全員一斉に謝る姿は壮観だなと思い、これでは同じことの繰り返しです。


「わかりました謝罪は受け取りますから俺達の荷物を返してください!」


というとボロボロになったポーチとミスリルナイフが帰ってきました。


「あの、俺のポーチがボロボロなんだけど」


というとさらに青ざめボロボロにした犯人を捜してしばらくすると、一人のエルフが両手を引かれてやってきました。

「あの犯人探しとかはどうでもいいので替わりの物をください」


と歌君はちゃっかり他の物を要求するとか結構図太いな。


〈勇者サイド〉

 俺は勇者取り巻きB!前回街のお使いクエストを受け終わり、乗合馬車に乗れるだけの金が貯まったから一気に移動することにした!俺達は次の日の朝一で馬車に乗り全員で移動することになった。馬車は揺れも少なく意外と早くて、不満がありませんでした。なんだよ!小説には尻が痛いとか書いてあったのに肩透かしじゃねえか。

 馬車が街に着くまでに俺らは特に話すことがなかったので、何も話さずに馬車に揺られていーくよーしていました。

 ついた街は真ん中に巨大な壁がある変な街だった。俺達は門番に聞くとこの街は国境の街でした。

 街についてそこそこ安い宿に行くと金が少し心もとないことに気づいたから、俺達は手っ取り早く稼げるクエストを探してパーティーのみんなでギルドに行くことにした!

 結局受けたクエストは薬草と毒草の採集クエストです。みんなで街を出てから木島が


「おい取り巻きB、お前は薬草のほうを頼む」


といわれました。任せろとばかりに薬草を探してとる。を続ける。大体二時間くらいして、夕方になり、全員集まり集計することにしました。俺はどうだ!と言わんばかりに集めた薬草を木島に突き付けると、自分が集めた毒草と見比べてうんと頷きスタスタとクエストのカウンターに歩いていき、俺の薬草をカウンターにのっけて、


「毒草採集クエストの報告をしたい」


と言いました。おいおい俺の薬草を毒草だと?そんなわけないだろ?お?受付が戻ってきたぞ。え?金が入った袋が出てきた?ってことは俺はまたやっちまったのか?

 木島は両方の報告を終え、しれっとした顔をして戻ってきました。クッソ次は見返してやる!


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