M2K3千日妖万両鬼10
翌日煮物の煮える音で目が覚めました。テントを出てキョロキョロすると月姫ちゃんが、鍋の前で料理をしていました。
「あ、聖先輩起こしちゃいました?おはようございます。もうすぐご飯ができるので少し待っててください。」
と料理しながら言ってきました。机を見ると土鍋と小鍋が複数あり、煮物を作っているようでした。
しばらく待っていると、朝ごはんができました。俺の朝ごはんは基本的に和洋入り混じっているご飯ですが、月姫ちゃんは純和風のごはんといった感じです。机の上には白米とかぼちゃの煮物にきゅうりの酢の物、焼き魚にお味噌汁に小鉢がいくつかで、旅館の朝ごはんのようでした。
「おおおー、久しぶりの和食だー。いただきます。」
と俺は若干テンションが上がり、子供みたいにがっつき始めました。実は俺は、休みもそうですがあまり日本で旅行はいかないので、こういう和食は久しぶりです。
「今回のかぼちゃの煮つけなどは昨日村で見つけた野菜を使いました。色が濃かったので、サラダより煮物とかのほうが合うかなと思いまして。どうですか?聖先輩。」
「うんおいしいよ。いやぁ久しぶりだなぁ、今度作ってみようかな。月姫ちゃん今度作り方教えて。」
「はい!喜んで。そういえば聖先輩。聖先輩って清水さんと仲がいいですけどどうしてなんですか?」
「あぁ、それは俺と清水は同じ召還先の同期だからね。それに同い年だし。たまに愚痴に付き合っている
よ。あいつ結構いろいろため込む性格でさあ、俺がお茶会と称して愚痴会をひらいてるんだよ。」
「へぇー、そうなんですかあの人が愚痴を。意外です。じゃああの人って実は強いんですか?」
「いや?清水は自衛はできるけどあんまり強くないよ?あいつの能力はコスパがあんまりよくないし。ま、人の能力について話すのはマナー違反だし、いつか見る機会があるかもね。」
「じゃあ、楽しみにしておきますね。」
と他愛ない雑談をしながら朝ごはんを食べました。食べ終わり片付けというか、洗浄魔法と浄化魔法を使って、食器等を片付け、テントを畳み帰ることにしました。
帰るときに設置する門は実は目星がすでについていたようでして、初めて転移したときに見た廃神社を改装することに組めたようでした。
〈藤井月姫〉
私は初めて転移した場所に行き廃神社に向かいいくつかのお札を取り出しました。私はそのお札をペタペタと沢山貼り付けある程度貼り終わったので、呪文を唱えると廃神社がみるみるうちに姿が変わり新築の家が建っていました。このお札は【迷い家】という付喪神の一種で、あまりに大きすぎるためいくつかのお札に分けて封印しています。このお札を家や廃屋に貼り付けどういう家にしたいか呪文にして言うとお姿に変化する。という便利なお札です。
次に私は鳥居のほうを向き、あるレバーを取り付けました。レバーの下にキーボードがあるので操作して、登録をし、清水さんに連絡しました。
『もしもし、清水さん転移門の準備が完了しましたので、今から帰還します。』
『はいはい、わかったわよ。月姫ちゃん無事!?ケガしてない?』
『はい、聖先輩のおかげで助かりました』
『そう。よかったぁぁ。』
と連絡先で安堵の声を上げました。
「じゃあ、先輩。帰りましょうか」
「おう、俺は帰ってからそのまま帰るから頑張れよ。」
「はい!頑張ります!」
と言い転移門横のレバーを倒すと鳥居が紫色の靄が出始めて、その鳥居をくぐると、本社の地下室に出ました。
私はそのまま横にある端末に【M2K3千日妖万両鬼】と打ち込み登録をし、部屋を出ました。部屋を出ると清水さんが目に涙を溜めながら私に抱き着いてきました。
「わあああぁああぁあぁあぁぁああぁんよがっだー」
と大泣きしながら抱き着いていたので、私はなだめて落ち着かせて、しゃくり声をあげるくらいになったので清水さんの耳元で、
「清水さん心配してくれてありがとうございます。ですが、こんなに人が多いところでは恥ずかしいです。」
というと清水さんは一瞬ポカンとして周りをきょろきょろして顔を真っ赤にして、そっと離れました。
「お、お帰りなさい。」
とわざとらしい咳をして一つ言いました。
私は工房に行き封印した二体の鬼を工房班に渡し加工してもらえるか聞いてみました。この工房班の方々はすっごく優秀で、今までに私の雲外灯や簡易鳥居などを作ってくれました。
工房班の人たちは私が紙に封印したお札を結界の中に入れ私に封印を解くように言ってきました。私はそれを快諾し、天邪鬼の封印を解きました。
天邪鬼は結界の中で、初めはキョロキョロしていましたが私の顔を見ると憎々しい顔を向けとびかかってきました。
工房班の人の中には物の加工の仕方を教えてくれる鑑定が使える人がいます。その人が私にどういう能力が欲しいのか聞いてきましたので、
「この鬼は、相手に変身することができる能力があるみたいなので、私もその能力が欲しいですかね。」
と要望を言うと、工房班は頷いて加工の方法を紙に記して仲間に渡しました。
次に怨鬼の核の赤ん坊です。封印を解いた時の姿はある程度私の想像が影響しますので、お包みを着せて、籠の中に入っている姿を想像すると、その姿に変わり泣き声を上げました。
その姿に驚いて工房班は私を見る。まさかこの人が、みたいな目を向けられてしまいました。
「何を想像してるのか大体わかりますが違いますよ。。その赤ん坊は今回彼女が苦戦した妖怪の親玉の核ですよ。」
と、聖先輩が援護をしてくれました。再び工房班が聞いてきたので、
「今回のことで私には火力がないことがわかったので、それをお願いします。」
と頼み、工房班を後にして研究班のほうに向かいました。その研究班に精算からくりと、鉱石を渡しました。研究班に精算からくりのことを離すとすぐに相談を始めました。次に調理研究班に行き色の濃い野菜たちを渡し、煮物に向いてることをいい、最後に探索班のほうに行き探索した地図をわたしました。すべて終わり、帰ろうとすると、清水さんにご飯に誘われましたので、明日なら大丈夫と言い家に帰りました。
帰ってから、コピー人形に私が言っていた間の状況を聞き、電源を切りました。




