M2K3千日妖万両鬼8
翌日、俺がテントからのっそりと出ると、月姫ちゃんはすでに起きていました。
「あ、おはようございます聖先輩!起こしちゃいましたか?」
と心配した風な顔をしました。
「いやいや大丈夫俺、いつもこの時間に起きているから。」
と俺は伸びとあくびをしながら言う。
「それで、今日はどうする?」
「あ、はい今日はいくつか気になるポイントが見つかったからそこに向かおうと思います。妖力の反応もそれほど強いものはないので私とカスミで行きますので、先輩はここで待っててください。」
「了解了解。じゃあ俺はここでテントとか見ておくね。あ、帰るときには連絡頂戴?」
と俺は朝ごはんの準備を始める。
確か月姫ちゃんは和食派だったね。俺はご飯を炊き、粉末出汁を使って出汁を取り、豆腐とわかめのシンプルな味噌汁を作り、キュウリに塩を揉み込み簡単な浅漬けを作る。あとは、目玉焼きと、ベーコンに似ているドラゴンの翼の間の肉を焼く。準備が終わったので、
「月姫ちゃん。朝ごはんの用意できたよー。食べる?」
「あ、いただきます。」
と一緒にご飯を食べる。
ドラゴンの翼の間の肉は脂肪のほうはしっかりとした歯ごたえがあり、肉の方は柔らかく本当にベーコンみたいな味です。そういえば、今度ドラゴンを持って帰った時にドラゴンハムとドラゴンソーセージとドラゴンベーコンでも作ってもらうように、調理研究班にでも頼もうかな?でも魔抜きは必須だよなぁ
なんて考えているといつの間にか食べ終わっていました。
「先輩ごちそうさまでした。じゃあ、行ってきます。」
というと月姫ちゃんはそのままカスミに乗って行ってしまいました。俺は片づけを終えて、
「さて、お菓子でも作るか。」
といい、朝食の片付けを終え、お菓子作りの準備を始めました。
〈藤井月姫〉
聖先輩と朝食を終えて、カスミと一緒に昨日気になるものがある場所に行く。鳥につけたカメラの情報によると、どうやら町があるみたいで、町というか繁華街いや商店街かな?が見つかりました。
私はカスミにその場所へ向かうように道案内をしました。しばらく走っていると、森を抜けだしました。そこには、[ようこそ妖怪の商店街へ]と書かれていました。私は入る前に近くの草むらの影で、カスミとプチ合体し尻尾とキツネ耳が生えて、よほど高位の妖怪じゃない限りばれないようになりましたので、潜入です。そういえば通貨の類は大丈夫なんでしょうか?
近くのお店に行き、買い物をしている妖怪を見ると、謎の箱に手を入れて何かを出しているようでした。私は買い物を終えた妖怪を呼び止めて、話を聞こうとしました。その妖怪は猫又のおばさんでした。
「すみません。私は旅をしているもので、先ほどこの商店街に着いたんですが、あの箱ってなんですか?」
「ああ。よそから来たなら仕方がないねえ。あの箱は妖力を吸い取るからくりさね。今は通貨の代わりに妖力が通貨なのさ。」
「なるほど、あのからくり欲しいな。ありがとうございます。ついでにあのからくりはどこに行けば手に入りますか?」
「あのからくりはこの商店街で一番大きな店で売っいるよ。だけどすごく高いらしいよ。」
「そうなんですね、ありがとうございます。」
私は会釈をして猫又おばさんが去るのを見て、近くにある八百屋の野菜を見る。野菜を見た感想は全体的に色が、濃いということだものによっては濃すぎて毒々しい見た目に感じた。
私は店主にお願いして野菜をすべて試食させてもらうことにしました。その感じでは全体的に味も濃く粘り気もある。私はそれを一通り全部買って、箱のからくりに手を入れると、妖力が吸われる感じがして、一瞬力が抜ける。なるほど、このシステムは爆買いや転売を防止するためにひと息に妖力を吸うということなんですね。
私は巾着に野菜を詰め込み、次に魚を見に行くことにしました。魚は、鮭やマス、アユに大きいのではカツオなどもありました。見た感じは普通の魚でしたので一通り購入しました。あとで晩御飯にでもしようかな。
いよいよ例の精算からくりを買おうと思い、商店街を歩きながら一番大きい店を探すことにしました。
しばらく歩いていると、一見するとお城かと思うほどの大きな建物に、下には【白澤商店】の文字がありました。私はその正門から堂々と入り、見て回ることにしました。
白澤商店の中には布団や棚などの家具から包丁にのこぎりなどの器具。それにいろいろな雑貨などが並んでいました。
見て回っていると例の精算からくりがありました。私は近くを歩いている店員にこの精算からくりが欲しいと言うと、小型の精算からくりを取り出し、手を入れるように言われたので手を入れると、妖力ががっつり減った感じがして、目の前が少し真っ白になりました。それでも耐えていると、店員が驚いた表情をしました。何故そんな顔をしたのかと聞くと、どうやらこの精算からくりはけた違いの妖力がかかるからとのことでした。
私ははぐらかしt、店員から精算機を受け取り、この店を出ていく。私の妖力量はあと半分くらいなので、そろそろ帰ろうと思い、近くの屋台でモチを買って食べ歩きをする。
そのまま商店街を出て空を見るとまだお昼くらいでしたので、ほかの鳥や百目樹の反応がある場所を次々と回りながら夕方に戻りました。そこから先をダイジェストで。
一つ目、近くの湖で、妖力探査をする。森の中にはそれほどと良い妖怪はいませんでした。海の中には主と思えるほどに大きな反応がいくつかありました。釣りをしようかと思いましたが釣り道具がないのを思い出して、諦めましたが、ここは避暑地としては最適かもしれません。
次に穴の開いている岩山を見つけました。中に入ると赤茶けた土があり、私は妖気探索を土にしみこませるように展開し、自前のピッケルを取り出して妖力が吸われた場所や強くはじかれた場所を掘り、特殊な鉱石を掘り出す。
最後に濃い魔力の反応がある地点を見つけてその場所の入り口を見に行きましたが、妖力が濃すぎて気持ちが悪くなりました。とりあえずマッピングだけすまして、キャンプ地に帰ることにしました。
〈聖勇者〉
月姫ちゃんが出発してからしばらくして俺は朝食を片付け、アイテムボックスの中にあるオーブンを取り出し、新たに机を取り出して、ピュアリンゴと砂糖とバター、薄力粉と強力粉と牛乳を取り出し、アップルパイを作り始める。作業中結界は展開してが、以前の結界とは違い探知専用の結界です。
しばらくすると結界に反応があった。
「のう婆さんや、この近くにうまそうなにおいがするねえ。」
「ああ、爺さんや、これはうまそうな匂いだねえ。爺さんあたしゃ腹が減ったよ。早く食わせてほしいねえ」
と、いう話声と共に烏帽子に、ボロボロの浄衣を着ている男の鬼がいました。よく見ると腹の部分が露出しており、鬼はその腹としゃべっていました。
と観察しながらリンゴのタルトを作っていると。鬼がやってきて、
「兄さんこんにちは。」
とにこやかに話しかけてきました。明らかにやばそうですがとりあえず話をしてみることにします。
「はいこんにちは。何か御用ですか?」
「いやいや御用というほどではないよ?あなたを食べたいだけだからね。少し食べさせてほしいな。足先でも臓物でもいいよ。」
「いやいや冗談はよしてくださいよ。」
「いやいや冗談ではないよ?兄さんは何もしなくてもいいよわしらが勝手に食うから。」
というと鬼は襲い掛かってきました。目の前にあった机を弾き飛ばし、包丁を逆手に持ち襲い掛かってきました。
俺は予想していたので魔導銃を即座に申モードに切り替え鬼に目掛けて放ちました。鬼はそれを避けようとせず、包丁で防ごうとしましたが、それだけでは弾は止められないことを知っていたので、さらに撃つと鬼は芋虫のようにぐるぐる巻くになりながら俺の足元に転がっていました。俺はめんどくさかったので辰モードに変えて放つ。辰モードで聖属性の魔力をを込めて、鬼に放つと、鬼は
「おのれおのれおのれええぇっぇぇぇえええっぇ」
と絶叫し、そのまま消滅しました。なんか誰かに恨みを持っていたようでした。帰ったら月姫ちゃんに聞いてみよう。と俺は奇跡的に無事だった素材たちを使い、またタルトづくりを再開する。




