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SOUL BREAKER (ソウルブレイカー) 〜転移した漫画家の最強異世界冒険譚〜  作者: 百屋敷レイ


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第47話 竜の魔窟(4)

俺は長々と、ウリシュクに説教をされましたよ。

ひどいよ、ちょっと口が滑っただけなのに、鬼だ。

こいつは妖精じゃなくて、鬼とか悪魔なんじゃないんか?


「シグレ反省してる?」


そんな俺の態度を見透かされて、この後さらに追加で、お説教されたのは言うまでもない事であった。

ミリスは、そんな俺とウリシュクを気にせずスヤスヤと、丸くなって眠っていたよ。

薄情だな、こいつ…

永遠とも思われた、ウリシュクのお説教が終わり、俺達もテントで眠る事にした。

別段疲れてなかったが、夜は眠くなる物だ。

魔物とかが来れば、センサーを貼っているので、すぐ分かるし、現実世界では夜型人間だった俺だが、こちらの世界に来てからは健康的な物で、きちんと夜寝て朝起きるのが習慣づいて来た様だ。

眠気を感じて俺が、ミリスの横にあったテントに入っていた寝袋を持ち出して外に出ようとすると


「シグレ外で寝るの?」


と、ウリシュクが声をかけてきた。


「ん?ああ この寝袋は野営用だから外で雨が降ってなければ充分寝れるはずだ」

「え?このテントで2人で寝ててもスペースまだあるし、ここで寝れば良いじゃない」

「は? いやそう言う訳にもいかんだろ。俺達だけならまだしも、ここじゃ周りの目もあるんだ。女子と一緒のテントで寝たら、いらねー馬鹿な噂が立っちまうだろ?そんな事で俺は、お前の評判を落としたくないしな。大体お前らの為に、このテントは転送したんだ。遠慮なく使ってくれ。俺は近くで見張りをしながら軽く寝るからさ」

「ばかね、こういった野営じゃパーティは、一緒のテントで寝るなんて、珍しい事じゃないのよ?…まぁ普通は男子と女子は、別々だけどね」

「だろ?なら、そう言う事でな。大体俺は冒険者の資格を取る為の言わば試験中みたいなもんだろ?マイナスになる様な事は、避けた方が良いだろ?そんじゃ、おやすみ」

「ふふ 変な所で気を使うよねシグレは。分かったよそれじゃ3時間したら、シグレもこっちのテントで眠りなさい。それまで私達の見張りは任せたから」

「え?良いよ朝まで寝てろって」

「そう言う訳には、いかないでしょ?パーティは公平でなきゃダメなのよ?誰か一人犠牲になる様な判断はNGなんですからね?」

「そう言うもんか?」

「そう言うもんです」

「でも、たった3時間で寝足りんのか?」

「大丈夫、こう言った旅は慣れてるから本当は3時間も、ましてやこんな高レベルの魔窟の森で寝れるなんて、ありえないのよ?あなたのセンサ?とか言う範囲魔法を信頼してるから、安心して寝れるのよ?本当に感謝してるんだから」

「はは まぁ分かったよ、じゃ気にせず寝てくれ」

「うん、じゃあおやすみシグレ」

「ああ おやすみ」


今日は魔力の補充は大丈夫かな?

そういや一ヶ月くらいは、大丈夫って言ってたし、ウリシュクはまだ戦闘に参加してないし、魔力の消耗は無かったから大丈夫か。

しかし外で寝るなんて、子供の頃から一度も無いから、ちょっと不安だが何故か安心感が強い。

そう言えば、シグレアキラはキャラ的に、ソロキャンプは、お手の物だったな。

動物保護組織の若きリーダー的な存在の、シグレアキラは、動物を違法なハンターから守る為に、森でキャンプを一人でしてハンターが現れたら、退治をすると言う生活を、していたと言う設定だ。

なる程、そんなシグレアキラとしてのキャラである今の俺には、キャンプなど訳ないって事か。

うむ。

便利だな。

とても桜田誉では、出来ない芸当だ。

まぁここは、シグレアキラとして安心して寝るとしますか。

あ、そうだ


「レオン、センサーが鳴ったら、すぐに俺に教えてくれ。寝過ごしちまったら、ウリシュクと、ミリスだけでなくカイル王子達にも、カッコがつかねーからな。何せ俺は一応、彼らの護衛って事だからな」

「了解しました。安心してお休み下さい」

「ああ、よろしくな」


そう言うと、俺は美しい夜空を観ながら、

ウトウトと、してくる。


「本当は、やばい場所らしいんだけど、緑は美しいし空気はきれいだし、この満天の星空だ。ちょっと都会じゃ味わえないよな。フフもしかして、俺はとても恵まれてる体験を、してるんじゃねーのかな?」


そんな独り言を言いながら、俺は軽い眠りについた。

この後、3時間してウリシュクと、ミリスが見張りを交代する為に、やって来て俺と交代してくれて俺はテントで眠った。

ミリスは寝足りない顔をしていたが、女子とテントで一緒に寝る訳にもいかず、ミリスはウリシュクと一緒にテントのすぐ横で眠っていた。

俺とウリシュクは仮眠なのに、こいつは熟睡してるよね?

まぁ良いんだけど結構図太い性格してるよねミリス…

恐怖とかないのか?

ゴーレムだからか?…

うーん本当に面白い奴だな。

伊達に5千才じゃないな…

そんなこんなで、すぐに朝はやって来て、俺達と王子達は、軽く朝食を済ませすぐ出発するのだった。

(もちろん俺達は、レオンに軽めの朝食、サンドイッチとコーヒーなどを転送してもらって充実した朝食に、ありつけていた)


広場を出発した俺達は、朝から歩きっぱなしで、もう15時だから10時間くらい歩いているので、かなりの距離を移動出来ていた。

途中、何回か魔物や、危険動物に出くわしたが、俺が威嚇して事なきを得ていた。


「シグレ殿いつも助かりますぞ!」

「いやはや、シグレ殿がおられると余計な戦闘が避けられて、何とも進行がはかどります!」

「さすがは、炎壊のパーティメンバーですな!」

「本当に、心強いですぞ!」


ん?

最初より騎士達の俺に対する態度が変わってないか?

やたらフレンドリーに、なってないか?

初期の冷遇されてる感じや、冒険者だからって、蔑んだ目で見られてない気もする。

うむ。

こやつら強さこそ全てって言う脳筋系か?

まぁ差別的な目で見られるよりは、良いのかもな。

でも相変わらず王女とテムには、汚い物でも見る様な目で見られてるけどね。

はは、あの二人とは絶対、打ち解ける事は無いだろうね。

まぁ気の合わない奴ってのは、どこの世界でも居るからね。

しょうがないと割り切るしかないだろうけど俺の冒険者登録と、ウリシュクの評判が落ちたりダメになるのは、ちょっと納得はいかないけど、あの二人のせいでね。

それは、大丈夫だよな?


「…気づいてるか、炎壊にシグレよ…」


いつになく神妙な顔をして王子が、俺達に話しかけて来た。

ん?

もしかして魔物の襲撃が、さっきを境にして全く、なくなってる事かな?

レーダーにも反応がまったく無くなってるし


「ええ、おかしいですね、ここは竜の魔窟の恐らく最深部に近いはずです…なのに、まったく魔物の魔力も感じなくなりましたね…」


あ、やっぱそうか、ついちょっと前までは、レーダーに大なり小なりの反応がチラホラとあったのに、今は全く反応が無い。

やっぱ異常なのね、この状況。


「そう言えば、魔物の気配が無くなったよな」


俺がそう言うと、王子はニヤリと笑い、


「さすがだな、お前も気づいていたか」


当然だと、うなずいてる。

ごめんカイル王子、気配とか魔物の魔力とか俺には、さっぱりなんだ。

レオンのレーダーがなければ、正直言ってすぐ近くに魔物が来てても、はい、気ずきませんよ!ごめんね!!


「ケンプよ 反応は、近いのだな?」


カイル王子がケンプ隊長に、そう尋ねると


「はい!クリスタルは、この近辺を、示しております!恐らくかなり近くに、宝剣インフィニティがあると思われますぞ!!」


物を探し出せるという、クリスタルを握りしめ興奮気味に、ケンプ隊長はそう答えた。

国家の宝である宝剣が近いと言う可能性が、高いのが、かなり嬉しいみたいだ。

まぁそれが今回の任務の最大の目的でもあるしね。

ケンプ隊長も気配が変な事には、気がついては居たが、目的が達成出来るかも知れないと言う、気持ちの方が先行してるのだろうね。


「あ!?あれを見て!!」


するとテムが、何かに気が付き指を指した。


「!? あ、あれは!?剣が岩に刺さっておるぞ!!」

「ど、どう言う事だ!?」

「も、もしやあれが宝剣か!?」

「た、隊長!!クリスタルの反応は!?」


騎士達がざわめき立っているが、何で岩に剣が刺さってるんだ?

何だか不自然だな。

アーサー王の剣とかの、お話では定番だが、現実に、そんな事あるのか?

何やら、おかしいぞ?


「ま、間違いございませぬ!あれこそが恐らく国に、伝説として伝承されている宝剣、インフィニティでございますぞ!!ク、クリタルが、私にそう教えて、くれております!!」

「おお!!」

「クリスタルが、言うなら間違い無いですな!!」

「で、では、それがしが、回収して参りましょうぞ!!」

「な、何!?その様な大役!我がこなして見せようぞ!!」

「い、いや それがしこそが、その責務にふさわしいと!!」

「何ぃ!先輩を立てぬか!!俺が行くぞ!!」

「先輩も後輩も、ありませぬぞ!!手柄の独り占めは、許しませんぞ!!」


そう言って騎士達は、我先にと剣めがけて突進して行く。


「ま、待て!!これは罠だ!!一旦止まれ!!」


剣を見て思考が、止まってしまっていた

カイル王子が一瞬指示が遅れ騎士達は、剣の手前5m位の所まで、近づいてしまっていた。


「主らに資格無し。冥府へ、いざなおう」


すると不気味な声と共に、何も無い空間から漆黒の鎧をまとった戦士が現れ、岩に刺さっていた剣を抜き、一閃した。


次回は8月18日(火曜日)に更新です!(^^)

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