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第26話 能力値探査の片眼鏡と青い城

 静かな湖畔の森の影から


 もう起きちゃいかがとカッコウが啼く/静かな湖畔の森の影から


 カッコウ、カッコウ、カッコカッコカッコウ/もう起きちゃいかがとカッコウが啼く/静かな湖畔の森の影から


 カッコウ、カッコウ、カッコカッコカッコウ/カッコウ、カッコウ、カッコカッコカッコウ/もう起きちゃいかがとカッコウが啼く


 カッコウ、カッコウ、カッコカッコカッコウ/カッコウ、カッコウ、カッコカッコカッコウ/カッコウ、カッコウ、カッコカッコカッコウ


     *


 ネコ神の血を継ぐミネコを含む、3人の成熟初期女性体である歌姫たちに、輪唱で歌われて体をゆさゆさされた武官は、不安な夢から覚め、うるさい、と、怒鳴って耳を押さえた。


 もう6時だよ、早く起きて食事しようよ、おにいちゃん、と、ミネコは言った。


 おれはお前たちのきょうだいではない、と、ぶつぶつ言いながら、武官は昨夜、青の監視者から譲り受けた片眼鏡をつけて3人を見た。


 これで覗けば、ヒトでも妖異でも、相手の能力値と真の姿がわかるのですわ、と、青の監視者は言い、確かにその片眼鏡では3人の額のところに五芒星と「攻」「防」「速」「知」「力」の能力値、および「猫」「兎」「亀」という各人の真の姿を示す文字が見えた。


     *


 朝食として、大広間で大豆を発酵させた食品を麺麭の上に乗せて食べながら、武官は、輪唱ならもっといいのがあるだろう、かえるのうたとか、とミネコに言ったので、向かいの席にいた赤い吸血姫・ミカエルはまた頭から静かに湯気を出して、洋食の腸詰と卵の炒めものに肉叉を刺した。


 うーん、そっちのほうはちょさっけんがなー、と、武官の相棒である赤い監視者は言い、自分の梅干しをこっそり、となりの席の黄色い賢者に置いた。賢者はさり気なく、向かいの白い吸血姫・ジゼルにそれを献呈した。


 ちょさっけん、それはいったい何なのだ、暗殺剣のようなものか、と、武官は聞いた。


 携帯端末にメモしながら、監視者は武官に説明し、どうやら世の中のある種の創作物に関しては、使うにあたってはいろいろな制約がある、ということを武官は理解した。


 そんなのは、おまえが真の世界と言っている世界だけの話なのではないか、と、武官はさらに聞いたが、それについて説明していると長くなる、と、監視者はさり気なく答えた。


     *


 夏の日差しは、もう7時を過ぎるとけっこう暑い。せっかくだから、僕の城に寄って行きませんか、と、ミネコの学友であるカガミは言った。


 あんた、王子様だったん、と、黄色い吸血姫・ベルは驚いた。


 森と泉に囲まれて、僕の青い城は静かにあるのです。身を投げて白鳥に姿を変えた乙女の伝説のある、虹色の湖ですよ、と、カガミは、ちょさっけんギリギリのところを攻めるような発言をした。


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