表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
52/537

ツラナの家族

 

 みんなに俺の部屋に集まってもらって明日からの事を相談する事にした。



 ホチネは早速寝てしまっていたようで念話で起こして正解だった。


 『また夜中にお腹を空かせて押しかけられても食べ物は無いからね!』



 ケレリスとツラナも自分達の荷物を整理していて明日は買い物に行く事に賛成してくれる。




 「明日は買い物に行くとして、その後はどうしようか?

 一旦研究所の町に戻る?

 ケレリスの仕事の事もあるしツラナも国境の町まで来ると思わ無かったかだろうから困った事とか無い?」


 「ボクは家族にしばらく帰れないと連絡したので平気ですよ」



 『ツラナの家族ってどんな感じだろう?』



 「私の仕事は趣味のような物だからな講義はラツラとタナクに元々任せてあるので心配無い」


 「ツラナの他にも教え子がいたんだ」

 俺は少し驚いていた。


 「ツラナは正式には私の教え子では無いぞ。教え子の子供で教え子見習いだ」


 「教え子の子供?」


 「そうです。ラツラがボクの母親でタナクが父親です。」


 

 『ツラナの一家全員ケレリスの教え子なのか?』



 「ツラナは兄弟とかいないの?」


 「姉と兄がいますよ」


 「その二人もケレリスの教え子なの?」


 「いえ二人は祖父母の所で冒険者をしています」


 「冒険者なんだ。

 お祖父さんとお祖母さんも冒険者なの?」


 「祖母は今は護衛専門の冒険者をしていて、祖父は冒険者の町の冒険者ギルドで回復治療の職員をしています」


 「へえー、ギルド職員と護衛専門の冒険者なんだ。

 じゃあ冒険者のお姉さんとお兄さんはお祖母さんと一緒に仕事してるの?」


 「いえ、二人は別の人と三人でパーティーを組んでいます」


 「二人とも白魔道士だから前衛の人とでも三人だとバランス悪くならないの?」


 「姉は防御魔法で攻撃する前衛ですよ」


 「防御魔法で攻撃?」


 「祖母はオークとのハーフなんでその戦い方を参考に小さいアースウォールを拳に着けて殴ったり、更にファイアウォールを重ねて掛けして攻撃力を上げたり格闘家のような戦い方をします」


 「へえー、お兄さんも?」


 「兄は防御魔法で守りを固めて回復魔法を使う役で普通の白魔道士ですよ。

 姉は白魔道士なのですが回復魔法が苦手で回復魔法の得意な兄を強引に連れ回している感じです」


 「お姉さんだけお祖母さんの血を受け継いだのね」


 「いえ、母もですよ。

 今は研究に打ち込んでいますが父と出会うまでは冒険者として相当な実力者だったようです」


 

 『女の人は強いって事ね!』


 

 「ラツラさんって昔ラミネとパーティー組んでなかった?

 十年以上前だからツラナは知らないかな?

 今度連絡する時にラミネの事知ってるか聞いてみてよ」


 ホチネはラツラと言う名前に聞き覚えがあったらしい。


 「はい、聞いてみます」


 ツラナがそう答えたが、

 「ラツラとラミネは昔同じパーティーで冒険者をしていたわ。

 二人のいたパーティーは魔物の森の奥にある山で長年討伐されなかった魔物で巨大化し過ぎて何十年も被害を出していたベアを倒して英雄と呼ばれる事になった伝説のパーティーよ」


 ケレリスはツラナの代わりにラミネとラツラの事を話した。


 「そうか!前にケレリスもラミネの事知ってるって言ってたのはツラナのお母さん繋がりだったんだね」


 ホチネの言葉にケレリスは微妙な表情を浮かべるが、

 「……まあ、そんなところかな」

 言葉を濁してそれ以上は何も語らなかった。




 それからなぜかみんな黙ってしまい解散してそれぞれの部屋に戻ろうとし始める。


 「待ってよ!なんか話し終わったみたいになってるけど何も決まって無くない?

 結局この後みんなはどうしたいの?」


 「あたしはフゥの行くところに付いて行くだけだよ」


 ホチネはいつものように答える。


 「ボクは魔法神様かもしれないラィさんに会うまではフゥ君に付いて行きたいです」


 ツラナも俺に付いて来るのが目的か。


 「私は一度エルフの森に帰って確かめたい事があるのだが、このパーティーではエルフの森にはいけないのだ」


 ケレリスの言葉にホチネが、

 「竜人族のあたしがいるからでしょ!」


 「それもあるがフゥ君も問題なのだ。

 フゥ君の姿は伝説の中の魔法神様に似過ぎている。

 このままフゥ君をエルフの森に連れて行った場合なにが起こるか予想できない。

 魔法神様として歓迎する者もいるだろうし偽者として命を狙う者もいるかもしれない。

 他にも研究の為に閉じ込めようとする者もいそうだ。


 だから私は一人でエルフの森に帰る。

 ツラナはどうしたい?

 私とエルフの森に行くか?フゥ君達と一緒に行くか?」


 ツラナは黙ってしばらく悩み。

 答えが出せないようだった。



 「別に今答え出さなくても中立国に行ってそこで決めても良いんじゃないかな?

 それまでは四人一緒だし」


 ホチネの言葉にツラナは頷く。


 「中立国に行くのは決定なのね!」


 俺のつぶやきに、

 「このままこの町に居てもしょうがないでしょ。

 だからって研究所の町に帰って魔物の森で狩りでもする?

 それとも冒険者の町か手工芸の町まで行く?」



 俺は悩まずに、

 「中立国に行こう!

 その先は向こうに着いてから考えればいいよ!」




 そうして俺達は中立国に向かう事になった。


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ