表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/537

回復魔法を教えてもらう


 ツラナは最初に自分が使える回復魔法の説明をする。

 

 「火の回復魔法は自分の体の自己修復能力を高めて回復させます。

 なので本来の怪我や病気などを早く治す感覚です。


 水の回復魔法は清める感覚の回復です。

 なので病気や毒、麻痺、混乱などの状態を治すのに有効です。

 怪我には効果が少ないです。

 

 土の回復魔法は補う感覚の回復です。

 なので怪我に効果的で失った部位もある程度修復できます。

 病気によっては効果が分かれます。

 ボクの使える回復魔法はこの三つです。

 火と水や火と土など二つの回復魔法を組み合わせて効果を高め併せて使う事もできます」


 「ありがとう。解りやすい説明だったよ。

 なんとなくの感覚は理解できたから後は実際に使ってみないと何とも言えないね」

 

 『これは誰が怪我や病気にならないと使えるようになってるか解んない魔法だね。

 ホチネが怪我するような魔物が現れる事はなさそうだな。

 ゴブリンの強さに期待するしかないな……って怪我したくねぇ!

 回復魔法のジレンマ!』





 夕方まで俺は周りの警戒をしつつ回復魔法の脳内シミュレーションとツラナの魔法や研究の話しをして過ごす。


 


 馬車は広場のような場所に到着する。

 そこには五台の馬車が止まっていた。


 御者台から広場を眺めているとツラナが、

 「教授、今日はここで野宿しますか?」


 ここは馬車の旅のキャンプする為の広場なのか他の旅人も今日の夜の準備をしていた。


 「そうですねぇ。

 ここで夕食を食べて私が夜馬車を走らせましょう。

 今日は昼間ほとんど寝ていたので元気いっぱいです。

 ホチネさんはあまり寝ていなかったようなのでフゥ君が先に荷台で寝て途中で交代するのがいいでしょう」


 『ケレリスは俺と話しをする為に計画的に昼からも寝ていたのか?』


 ホチネもやられたと驚きの顔を見せた。



 「わかりました」

 ツラナは夕食の準備を始める。



 俺達も袋から出したパンとスープ、焼いた肉を食べながら今夜のことを話し合う。


 「そもそもフゥは何でケレリス教授が苦手なの?」


 「最初に会ったのが図書館で俺の事をエルフ神話に出てくる魔法神かその関係者だと思ってるの。

 四本腕とこのローブが証拠だって信じ込んでて困ったよ」


 「四本腕とローブねぇ」

 ホチネは俺を上から下に見て、

 「確かに珍しい格好よね。

 魔物では四本腕や六本腕もいるけどね。

 そのローブは見ないかな?

 耳が付いてるって今は見慣れたけど最初は恥ずかしくないのか気になってたんだよね」


 「耳が付いてるって気付いたの図書館でケレリスに会った時だよ。

 それまで誰も教えてくれなかったから。

 何で教えてくれなかったの?」


 「いや、触れたらまずいと思って。

 聖域でも船の中でも誰も何も言わないしこの国に来てからも遠目から見てる人がいたのに気付いてたけどみんなすぐに目をそらすし」


 「それ?ヤバイ奴扱いされてたんじゃない?

 今思うと俺を見る目線が上向きだったかも。

 この国は恥ずかしがり屋が多くて目を合わせないようにしてると思ってた!」


 『性能はチートでも代償が大きいって!』



 「フゥ、今はその話しより今日の夜どうするかだよ」

 ホチネはもっと大事な事があるとローブの話しをそらせた。

 「いっそ魔法神を騙ってケレリス教授に『これ以上詮索すると大変な事が起こる!』みたいに言たら?」


 「それいいかも!

 この旅の間だけ誤魔化して、二度と会わなければいいよ」

 俺はホチネの案を採用して夜に備える事にした。




 四人共に夕食を終えてそろそろ出発しようとしていると隣の馬車から

 「どうする?」

 「怪我か?困った」

 そんな声が聞こえてきた。


 『これは回復魔法を使えるフラグじゃないか!』


 俺は期待をこめて声をかける。

 「どうかしましたか?

 怪我とかしたんですか?

 回復魔法しましょうか?」


 「いや、我々ではないんだ。

 この先の街道で馬車が道から外れた時に馬が怪我をしたらしいと連絡があったんだ」


 「馬ですか?」

 『馬にも回復魔法の効果あるのかな?』


 「その馬車には護衛の冒険者がいなくて魔物に襲われないか心配しているらしい」


 「なぜ冒険者を雇わなかったんですかね?」


 「ああそれはあまりお金のない駆け出しの商人にはよくあることでな。

 冒険者を雇っている商人の後ろに付いていく事で魔物の被害を受けないようにしているんだ。

 ただ今回のようにはぐれると一人になってしまう。」


 「私達はこの後夜も移動するので見つけたら手助けしますよ」

 ケレリスが現れて手助けを申し出る。


 「本当ですか!

 それは助かります。

 夜に一人は心細いですからね。

 では早速連絡しておきます」

 魔法石で立ち往生している商人に、今から向かうことが告げられる。

 

 「それでは急ごうか」

 ケレリスは御者台に乗ると俺達を急かせる。 

 

 俺達が馬車に乗り込むとすぐに出発した。


 「フゥ君はしっかり寝て交代に備えてくれ。

 ここから先は森の魔物と違う魔物の縄張りになるからホチネさん戦い方に気をつけてくれ」 



 『走る馬車の荷台で寝られるかな?』


 夜中の交代の為に俺は横になった。

 



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ