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魔王の生き様~遠い未来で君と共に~  作者: 赤天アリス
三章 世界の命運を決める大戦
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絶望を齎す日食

月食より日食の方が好み

「貴方の戦い方はもう分かってる。嫌って程に見てきたからね」


「視線を感じると思ったけどやっぱ君だったか。まぁ良いよ、対処できるかは話が別だから」


目の前まで移動すると、彼女はちょっと驚きながらも氷の剣を生み出して初撃を防ぐ。だが力で勝ってたので思いっきり彼女は後方へぶっ飛んだ。


「彼女は君の能力を持ってないんだろう?」


「そうだな。まぁ…持ってなくても彼奴は強いぞ。魔法に秀でてるからお前と物凄く相性が悪いけど」


「私って殆どの敵に相性が良いんだよねぇ」


「お前が相性悪いって思う奴いないだろ?」


「…強いて言うならシードかなぁ。その適応能力の高さが本当に厄介。能力じゃないでしょ?居るんだよね、適応っていうユニークスキル持ちとか。まぁ外れ能力なんだけどさ」


「そうなの?」


「一般的にはその場の気候とか環境に適応するだけでねぇ。ただスキルじゃなくて単純に適応力が高い存在が居るんだよ、偶にね」


「俺は別に高く無いさ、ただ少々観察が得意なだけだ」


「…ふぅん?まぁ何でも良いけどね!」


「てかお前の方が適応能力高いだろ!」


彼の突きをギリギリで回避し、切り上げを行う。しかし彼は後ろに跳躍してそれを回避し、フロルが前に出て蹴りを放ってきた。


仕方ないので両腕をクロスして防ぎながら後退し、迫ってくる無数の氷の槍を全部切断。


「もう何なの!?」


「……面倒だしちょっと葬っちゃおうかなぁ。ごめんねシード、でも安心して!もしシードが死んでも復活させるから!」


「えぇ…?」


そう言いながら地面に大太刀を突き刺し、無数の黒い魔力柱を次々と生み出した。それと同時に渡しを中心とした半径100mの結界を生成。


「…ん?何か変わったな」


「半径100mの結界ね。見えないけど」


「外に出れば黒い結界があるって分かるよ。ただし一度出れば入って来れない。逆に一度入れば出る事が出来ない」


「…お前、これって…サタンを倒した奴か」


「そ!技名は日食。半径100m以上且つ300m以内にある六つの魔力結晶を破壊しないと技の威力が増す」


「……あれね。六芒星の頂点の位置にあるからこそ、あの球体に送り込まれてる魔力が尋常じゃない」


「さぁどうする?早めにあれを壊さないと球体が馬鹿げた威力になるよぉ?序でにやろうと思えばあれも壊せるけど、今までできたのは精々四人」


「…まぁ良いわ、シードは中でこの化け物をこっちに寄せないようにして」


「へいへい。…気を付けろよ、あの結晶から化け物が出てる。中には入れないっぽいが…面倒だぞ」


「私は偽物じゃなくて…本物よ?」


クスッと微笑みながら結界外に行き、化け物共を大地と共に凍らせる彼女。それを一瞥してからシードの方に目線を向ける。


「…外に出てもいいけど、まぁ…君と戦う事が何よりも大事。第二ラウンドを始めよう!!」


「あぁそうだな!」


ニコッと微笑んでから魔力で不可視の斬撃を生み出して彼に攻撃。サタンですら気付けないから…まぁ彼の四肢は吹っ飛ぶだろうね。


そう思っていた刹那、彼の髪色が緋色に染まって行き、同時に何とも禍々しい片刃の剣が出現。それが勝手に動いてそれを全て弾いた。


「…その形態専用の武器って事かな?」


「あぁ。狂化スキルを使ってるだけだから形態って程でもないんだけどねぇ」


「狂化スキル、ふぅん…なるほどね?」


だとすれば後で面白いものが見れそうだなぁ。うん、楽しみ。


「不可視の斬撃は…なるほどな、結界内に充満する魔力で斬撃の形を作ってはなってるのか。不可視の理由が分からんけど」


「隠蔽の応用!」


「…この量を同時に隠すって凄いな!」


彼はそう言いながら刀を収め、その剣を握って一気に迫ってくる!


――――その頃


「久々に見るねこの技」


「トラウマランキング一位」


「それ。一人の時に使われた時の終わった感よ。分身作って攻略しようにも、あの出てくるバケモン共が余りにも強すぎる。パルの4割ぐらいあるよね全員が」


「分かるわぁ…」


皆のトラウマ日食。普通に自然現象として起こる日食なら良いんだけど、パルの技はマジでヤバい。まぁあの技が発動すると日食の周期も変わってくるんだけどね。


天体に影響を及ぼす技って何事なんでしょうか。…まぁコラプスもだけど。


「…全然関係ないけど、彼奴等は何をしてるのかなぁ」


「あれは魔物だから普通に暮らしてるんじゃない?私は人の言葉をしゃべれる龍だけど、ジェネシスの言う彼等ってあの魔物達でしょ?」


「うん。ただ明確な意思を持ってるじゃん。…ただちょっと気になっただけ」


「まぁ元気だろうよ。パルパータなみに面倒な魔物ばかりだ」


「「確かに」」


「…しかしこの日食、二人でクリアできるかね?」


「フロルだっけ?彼女厳しいんじゃない?苦戦してるじゃん。…そもそもあの結晶、一つ一つが結構硬いし」


――その頃、フロル


「…全然凍らないし強いし面倒だし量多いし…何なの!?」


次々と現れる化け物。それらはすべて異形であり、動きも奇怪でなおかつ非常に硬いので面倒の一言に尽きる。…殺傷能力が異常に高いしさぁ。


「ってかこの魔力結晶が硬すぎる!何で傷一つ付かないの?」


思いっきり斬ってるし魔法を放ってるのに殆ど無傷。10回ほどやって漸く傷がつき始めたが、こんな巨大なの早々壊せない。


そしてその間にシードは狂化スキルを使い、パルパータと本格的に殺り合いを始めている。恐らく今の私じゃあれには混ざれない。


ただ魔法のレベルに関しては圧倒的に私の方が上な筈だから、まぁシードと戦えば良い感じになる筈。パルパータは無理、相性的に最悪。


「…鬱陶しいなぁ!!!」


魔法陣をあらゆる方向に作りだし、魔力光線をそこから放って一時的にあたりを一掃。その代わりめっちゃ疲れた。まぁ当たり前、魔力を急激に消費したから。


「ふぅ………ハァッ!」


一旦息を吐き、落ち着いてから思いっきり剣を振るう。するとさっきの光線が当たって少し脆くなってたのかやっと一つ目が砕け散った。


「あと五つもぉ!?面倒だなぁ!」


――――結界内


「…彼女って結構反応豊かだね。一人なのに」


「昔からあんな感じさ。だからこそ一緒に居て楽しい」


「……私とは?」


「俺の表情見りゃわかんだろ~?」


「フフッ…なら良かった!」


満面の笑み、と言うよりは狂気的な笑みを見ながら思いっきり大太刀を振るう。しかし彼はギリギリでそれを回避し、連撃を仕掛けてきた。


「黒戒!」


「おっと…」


「隙を生じぬ二段構えだ!星漣!」


「アハハッ!」


無数の刃を弾いて行くも、丁度切った刃が爆発を起こして他のも連鎖的に一気に爆発!


「君って子は…凄いや!」


流石に火力が高く、あのオメガに作ってもらった装束の右腕が完全に消し飛んだ。お陰で腕自体が軽く焼けてる。


「…直ぐに装束も治るけど……うん、もう良いや」


ロングコートを脱いでアイテムボックスへと仕舞い、長袖のシャツの袖を捲ってからベルトを締め直し、シャツのボタンが全部閉まってるか確認。


「夏は半袖?」


「勿論!」


地面を蹴って背後に回り、彼が振り向くよりも前に背中を蹴り飛ばしてから炎で竜を生み出し、闇の鎧を纏わせて正面に放った。


魔物ってわけじゃ無い。言っちゃえばただの技。ただそう簡単に壊されない様に鎧を纏わせたりしてるだけ。


すると彼もロングコートを脱ぎ、それを球体に作り替えて超巨大な魔力光線をこっちに向かって放ってきた!一瞬にして竜は呑み込まれ、地面を削りながら迫ってくる!


「そう言えばそれ…彼女の魔力か!!」


大太刀を振るって真っ二つに裂くと、魔力光線は左右に分かれながら背後の結界を通り抜け、そして…フロルが居る場所にぶつかった!


すると彼女の魔力が一気に膨れ上がり、結界外のエリア全てが完全に凍り付いた。おかげさまで外で何が起きてるのかよく分からない。


「相当過保護だね彼女」


「世話を焼くのが好きらしい。俺は世話してもらうのと甘えるのが好きだ」


「知ってる」


ニコッと微笑み、結界を破壊。それから真上に存在する漆黒ながらも光を放つ球体の方へと飛んでいった。


「最後のあれで良い感じだったけど、残念ながらもう完成してる。…この技は別に決まった大きさが無くてね、放とうと思えば小さくても放てるの」


「でも威力ないだろ?」


「そうだね、最低限一分程は必要かな。序でに三日放置した日は魔界と第二魔界の間が消し飛んだ」


「あれお前なの!?」


「うん!」


そう言いながら球体を思いっきり蹴り飛ばして彼の方へ!


轟音と共にそれは移動を開始し、フロルは急いで彼の元へと駆け付け、そして二人揃って武器を地面にさして魔力光線を思いっきり放って対抗してきた!


「君等じゃ勝てるわけ無い!大丈夫、死ぬ時は一瞬さ。要塞も何もかもが一瞬で消し飛ぶ。生き残ってる30万近くの兵も…全てね!」


「…い、一瞬緩めて良いか?」


「策があるならね!」


「ある!」


何をしてるのかよく見えないけど、球が徐々に押し始めた。かと思えば100本近い短剣がこっちに迫って来て、しかも球が再び停止。


だけどこの程度の短剣で何になるんだろうねぇ。…切ったら爆発する可能性も考慮しないとダメか。


そんな事を思いながら全てを躱し、風を巻き起こして彼等の方へと短剣を飛ばしていく。すると何処からともなく矢が飛んで来て私の眼前を通過。


何かと思って跳んで来た方向を見ると、全身から血を流しながらも弓を構えるファーム君と目が合った。


「……当たれば良かったね」


大太刀を振るって斬撃を飛ばし、敢えて彼女の付近の地面に直撃させる。すると爆発が巻き起こり、彼女は軽く吹っ飛んで地面に倒れた。


だがそれと同時に左肩にちょっとした痛みが走り、驚きながら見ると短剣が一本だけ突き刺さっている。


「プレアデス…やってくれたねぇ!!」


「…あの時と変わったでしょ。あの時生かしたことを後悔したら?」


「あの時?……あの時か…!」


大太刀に魔力を込めた瞬間、球が一気にこっち側へと動き始めた。なので素早く大太刀を振るってから左手で魔力を送り込んで押し返す!


「この魔力、二人だけじゃないな?…最初の彼奴等か!だけど総魔力量であっても圧倒的に私の方が上さ!」


「…爆」


斬撃が当たる直前、プレアデスはそれだけ言ってニヤリと笑った。直後、斬撃が奴の体を深く裂き、彼女は地面に倒れる。だがその直前に私の左肩が爆発。


と言ってもほぼ無傷。爆発の威力が低めだったのと、魔力で肩の周辺を強化していたからね。シャツも破れてないし安心。これ破れるとブラの紐がね、見えちゃうのよ。いや良いんだけどね、シードには見られた事あるし。


「…よし、これで漸く終わり」


取り敢えず魔力を使って思いっきり押そうとした瞬間、魔力が暴走し始めて左腕が爆散!


「ッ…!?」


何故?私の肉体があの程度の魔力量に耐えられない筈がない。…左の肩の付け根から吹き飛んでるし…。もしかしてさっきの短剣、魔力を掻き乱す為の小細工か…!


「あぁもう…君達は本当に面白いよ!」


球は一気にこちらに迫ってくるので大太刀を振るおうとした刹那、見覚えのあるメイドが私の右腕を抑えてきた。


「ボロス…。離して!」


「ハッ…断る!」


急いで球体の方を見ると、もうすぐ近くまで来ている。と思ったら右腕が解放されたが―――うん、こりゃ終わった。


転移で移動しようとするも、球体は私の足先に触れて閃光を周囲に放つと同時に大爆発を巻き起こす!!

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