76話 彼女の元へ
更新が毎回遅れてしまい申し訳ございません。
これから少し落ち着いたら毎日更新頑張りたいと思います。
76話 「彼女の元へ」
翌日、私は普通に学校に行った。
何もしていない。
もう一度言うが何もしていない。
なのに、
『教室の中には机も椅子も黒板も何もかも無い、まさに空っぽ。』
『先生は字が読めない、時間がわからない、まるで幼稚園児のようにグラウンドで遊んでいた。』
『昨日口喧嘩していた生徒は仲良く猫のようにじゃれあっている。』
『みんなが変だ。』
私だけが正常だった。
みんな、何も知らない幼い子。
いや、これってもしかして、
私が異常になったからこうなったのかな?
昨日、神社で奪う能力を貰った。
奪ったのは学校のみんなの知識?物?
一体どうなってるの?!
私はすぐ神社に駆け込んだ。
建物の隅にタブレットが置かれていた。
「ん?どうしたの?」
「昨日貰ったあの奪う能力!あれ何なのよ!学校が変なことになってるんだけど!」
「あー能力を制御出来てなかったんだね。ごめんごめん。ちょっと待ってねー。」
タブレットから彼女の腕が飛び出た。
しばらく経つと彼女は腕を戻そうとした。
「これでおっけーだ……っ!」
わたしは片腕を掴む。
「何のつもり。」
「へ?」
「私にこの能力を授けた理由。」
「欲しいって言ったから……」
「あなたは何者?目的は何なの?」
「……」
掴んでいた腕を弾いた栗山桃はニタッと笑ってこう言った。
「私の目的はただ一つ、好きな人を手に入れるため。それを果たすために私は能力を人に与え敵の邪魔をする。」
「敵……?」
「恋敵。そいつを倒すために私は人をも作った。」
「え?」
「とにかくあなたは戦えばいいの。沢山の能力を奪ってね。」
画面は真っ暗になった。
「待ちなさいよ!ちょっと?!」
学校に戻るといつも通りだった。
私は遅刻したけど。
放課後神社に戻るとタブレットは無かった。
その次の日もその次の日も……
彼女はいなかった。
〜そして現在〜
「その栗山桃はこの世界で生身の人間として生きていたってことだね。」
別人有亜は公園のベンチに座りながら考えていた。
「どうすればいいんだろう。」
「そもそも私達って何をしようとしてたの?」
腕を組みながらセーラー服真理さんは話しだした。
「ここはあなたも私達も知らない別の世界。だから戻らなくちゃならない。でもその方法がわからないから立ち止まってるのよね?」
「そうなんだけど、戻ることよりも考えるべきことができたね。」
「栗山桃の事?」
「それもそうだけど、」
別人有亜はこちらを向いた。
「彼女は何者か分かる?」
きっと京子様が言っていたことを言えという事なのだろう。
「裏ボスを作った裏ボス。」
「つまり彼女に関わると色んなことが明らかになってくる訳だ。ついでに私達も戻れるかもしれない。」
なんて適当なんだ……
私とセーラー服真理さんはため息をついたが別人有亜はお構い無しにベンチから立ち上がり叫んだ。
「まずは栗山桃に会いに行くぞー!!」
すると同時に強風が吹いた。
ベンチが転がっていく。
「あっなにか貼ってある。」
ベンチの裏に付いたものを剥がすと
盗聴器だった。




