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No. 199 新たな事態

「ただいまリオン……って、なんじゃこりゃ!?」



爽やかに上げようとした手が止まる。

変わりにポカンとした顔になっているだろう。

他のメンバーも同様に。

折れた木々に、小規模のクレーターが発生した地面。

その中心で神妙な面持ちで何処かを見ている夏夢。

明らかに何か異常事態が発生したと思われる。

……戻って早々これとかホント勘弁してください。



「何があったんだ?」



とりあえず夏夢に状況の説明を求める。



「ん?……ああ、秋矢じゃないか。おかえり。戻ったんだな」



まるで、というか、間違いなく今気づいた様子の夏夢。

どうかしたのか?



「ただいま。それで、この状況はなんだ?」



「ああ……まあ、色々あってね。説明が難しいんだ」



難しい顔で考え込む夏夢。



「とりあえず、この森から出るぞ。そして早く王都に戻ろう」



「……王都に何かあったの?」



ティアが険しい顔で夏夢に聞く。

スピカも同じような顔で不安を隠そうとしていない。



「あった、というより、これから何かが起こりそうだと言っておこう。詳しい話は道中でしよう。今は一秒も無駄には出来ない」



冗談を言っている顔じゃない。

ならば返事は一つだ。



「すぐに王都に行こう!リオン、空間転移の魔導書をーー」



「悪いがそれは出来ない」



オレの台詞を途中で止め、夏夢は顔を顰めて服を捲る。



「ちょ、いきなり何をして……!?」



夏夢の行動に動揺しかけた頭がすぐに別の意味で動揺する。

服を捲って見えた夏夢の腹部に、複雑な模様の魔法陣のようなものが刻まれていた。



「なんだ、それ……」



「すまない。油断は無かったんだが、不覚を取った。今の私は無限図書館を使えない」



心の底から申し訳なさそうな顔をしている夏夢を見て、今回の事態は今まで以上に大きなものになるとオレじゃなくても察することが出来た。

















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